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Weekly AR Review vol. 18|とうとう来たかARコンタクト!渋谷の街がARで染まる日が来る?ARで見やすいフォントとは?

3週間ほどお休みをしていたAR Reviewです。

お休みしていた分、今回は少しだけボリューム多めです!

それではさっそく行きましょう!
今回のトピックはこちら🔽

ARコンタクトレンズ発表、Mojo Vision!

ARグラスの次のAR、ARコンタクトレンズをアメリカの企業Mojo Visionが発表しました。

ARグラスにとって大きな関門である視野角の問題を抜本的に解決できるこのアイデアは、これまでサムスンを始め、いくつかの企業で研究がされてきました。

Mojo Visionは10年以上も前からこの技術を研究していたそうで、自社のARコンタクトレンズを”世界初の真のスマートコンタクトレンズ”と呼んでいます。まだ市販の予定はないそうですが、今後の展開が期待されますね。

また、Mojo Visionはこのテクノロジーを『Invisible Computing』と呼び、Spatial Computingに次ぐプラットフォームの開発をすでに始めているようです。

キャノンが発表した新型MRデバイス、MREAL 

キャノンが独自に開発していたMRグラス『MREAL』が2月26日から28日まで開催される3D&バーチャル リアリティ展で展示されます。

MREALはビデオシースルー方式を採用しており、視野角で水平方向に約70°、垂直方向に約40°の広画角を保ちつつ、リアルとバーチャルが融合した映像をディスプレイに投影します。

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Credit:Canon

また、キャノンが独自に開発をしているグローバルシャッター搭載のCMOSセンサーが備え付けられています。グローバルシャッターは全画素を同時に露光することが可能で、これを搭載したデバイスは、現実世界の映像を歪みなく正確に捉えることができます。

同時に発表される『MREAL Platform』を使うことで、空間の特徴点を抽出し、ユーザーの位置と視界を特定する空間地図をリアルタイムに生成することができます。

今後、小型化と軽量化、そしてデザイン性の向上が期待ですね。

Googleグラスが完全復活なるか

Googleが開発する『Glass Enterprise Edition 2』が特定のハードウェア販売業者から直接購入できるようになりました。

初期のスマートグラスとして記憶に残っているGoogleグラスですが、2017年頃からB2B向けのARグラスとして復活を始めていました。今回話題になったGoogleグラス『Glass Enterprise Edition 2』は、2019年5月から物流や製造業を中心として活用されています。

ハードウェア販売業者から直接購入が可能になったことにより、より幅広い業界で運用が見込まれるようになりました。

また、これまでGoogleのパートナー企業と共に用途に応じたカスタムソフトウェアの開発が必要でしたが、現在はオープンソースアプリケーションとコードのサンプルが公開されており、独自にアプリを開発することも可能になっています。

基本はAndroidアプリベースらしいので、他のサービス・APIとの連動が比較的容易なようです。

渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト本格始動!

『渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト』本格始動です!

『au 5Gで渋谷の街を創造文化都市へ』をコンセプトとするこのプロジェクトは、参画する各社の強みとKDDIが提供する5Gを融合させることで、渋谷の街の文化をアップデートすることを目的としています。

KDDI株式会社、渋谷未来デザイン、渋谷区観光協会が中心となっており、現在、東急、パルコ、ベイクルーズら計32社が参画しています。

今後も様々な分野でプロジェクト・イベントを行っていくようです。

渋谷の街で体感する音楽体験プロジェクト、さらに5Gも

『渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト』の一環で、渋谷の街で音楽体験プロジェクトが行われました。

ミュージシャン須田景凪が1月25日に開催するライブ『uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G』に合わせて展開されるこのライブ体験イベントでは、丸井とPsychic VR Labのサポートのもと、ミュージックビデオを渋谷の街の風景に合わせてARで視聴できるコンテンツが楽しめました。

今後、ライブイベントにおいてARを使って拡張体験を楽しめるコンテンツが増えてくるかもしれませんね。そこに5Gも組み合わさると、話題性もさることながら、新しいイベントジャンルが提唱されてくるでしょう。

Squarepusherの新MV、監督はRhizomatiksの真鍋大度氏!

イギリスのミュージシャンSquarepusherの新曲「Terminal Slam」のミュージック・ビデオではARがふんだんに使われました。

監督を務めたのはRhizomatiks Research代表・真鍋大度氏です。

東京の街を題材に、街がARと音楽で拡張されたような演出が施されています。

Credit:Youtube

街にARクラウドが実装された未来、ミラーワールドが実現した未来を垣間見えるミュージックビデオに仕上がっており、街スケールでのARを考える際に参考になりますね。

Graffity、約1億円の資金調達

Graffityが約1億円の資金調達を行いました!(おめでとうございます!)

プレシリーズAラウンドとして、株式会社ディープコアとEast Ventures、そして2名のエンジェル投資家から、総額約1億円の資金調達を行いました。*今回を含めると累計調達額は約2.1億円に登ります。

今回調達した資金は、ARシューティングバトル「HoloBreak」の開発費や開発チームへの投資、そして海外展開を見据えた「HoloBreak」正式リリースに当てられるようです。

教育機関やテーマパークへの導入も視野にいれており、今後の展開が楽しみですね。

AR/VRのプラットフォームへ、 Spatialの資金調達

AR/VR用コミュニケーションプラットフォームを開発するSpatialが1400万ドルの資金調達を行いました。これで累計調達額は2200万ドルになりました。

SpatialはAR/VRデバイスを使った3Dワークスペースを構築するサービスを提供しています。ARデバイスだと、MicrosoftのHoloLensやMagic Leap社のMagic Leap One等に対応しています。

物理的な距離による問題を取り除く業務サポートシステムを提供するだけでなく、様々なデバイスにいち早く対応することで、ARによる業務効率化の分野におけるプラットフォーム構築を目指しているようです。

和歌山・友ヶ島で開館する「音の美術館」

和歌山・友ヶ島にて、音のARによる美術館が開館しました。

今回舞台となったのは「天空の城ラピュタ」に似ていることで話題になった和歌山の友ヶ島

この場所で「音のAR」を使い、BGMや観光案内で新しい観光資源を生み出そうとしています。歴史的施設が多く残る友ヶ島の特徴を活かした試みですね。

それに加え、架空の物語を楽しむこともでき、観光地の中で物語の世界を探索しているかのような体験をすることができます。特に今回は薄暗い弾薬支庫跡など、特徴的な場所を効果的に使い物語の世界観をリアルとARの両方で演出を行っています。

この『音のAR』を使うことで費用を抑えつつ、新しい観光資源を生み出すことが近年注目を集めているようです。

ちょっとバズったARピアニスト

ボクのTwitterでツイートをしたら少しだけバズったARピアニストです。

機械学習を使い、現実のピアノの鍵盤の位置を1cmほどの誤差で認識し、その上に3DモデルのピアニストをARで表示させています。そのため、基本的に、どのピアノでもこのアプリを楽しむことができるそうです。

ピアノや音楽のARを使った新しい楽しみ方を提案してくれるアプリですね。
また、実際のピアノの鍵盤に沿ってARピアニストが演奏をするため、ピアノの練習にも応用できそうです。

Pinterestにバーチャルメイクアップ機能追加

ご存知Pinterestにバーチャルメイクアップ機能が追加されました。

リップスティックの購入時にリップカラーを試せる機能。現在は、Estée Lauder、L’Oreal の Lancôme 、Urban Decay等のブランドのトライオンを試す事ができます。

ARによるバーチャルメイクアップは以前からありましたが、既存のアプリにその機能が追加されたことで注目を呼びました。今後、既存のアプリにARの機能がどんどん追加されるかもしれませんね。

ARで見やすいフォントとは?フォントワークスと東大の共同研究

ARで見やすいフォントとはどれでしょか?
その答えをだすため、フォントワークスと東大による研究が行われました。

フォントの開発・販売を手がけるフォントワークスと東京大学大学院情報工学系研究科 廣瀬・谷川・鳴海研究室が共同で、『AR環境下での文字情報提示手法の研究』を実施しました。

ARで表示された際の文字情報負荷により、5つの項目で検討が行われました。

・フォントタイプ
・フォントウェイト
・フォントサイズ
・フォントカラー
・文字情報の動き

この実験の結果、ゴシック体よりも明朝体の方が判別性が高いことがわかりました。

フォントの太さと文字の目立ちやすさに相関関係が存在するため、「AR空間においては太字のフォントが発見型情報提示に有利」ということらしいです。

ARコンテンツにおけるフォントの使い方について、利用用途に合わせてまだまだ研究の余地がありそうです。今回の研究も継続して行われるようです。続報が待たれますね。

盛り上がってきましたね!

5Gの運用開始も近づき、『5G×AR』のような大規模なAR企画が増えてきたように感じています。また、資金調達のニュースも頻繁に話題に上るようになり、企業ごとの成長が目まぐるしいです。

ユースケースを作ることで各社とも知見を溜めつつある一方で、「AR環境下での文字情報提示手法の研究」のようなアカデミックな研究も盛んになってきています。

これからが益々楽しみですね!


過去に公開した『Weekly AR Review』は⬇️のMESON XR MAGAZINEから見れます!

僕が所属しているMESONは「Spatial Computing時代のユースケースとUXをつくる」をテーマに掲げて活動しています。MESONの理念に共感して一緒に働いてくれるメンバー、プロジェクトをご一緒できる企業を募集中です!


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