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Weekly AR Review vol.15|ARニュースの詰め合わせ。毎週色々ありますね!

今週も色々ありました!

ARCoreのデプス機能の発表やNorthのFocal 2.0の発表。
curiosityの『ロイと魔法の森』リリースやFacebookのスターウォーズフィルター。

などなど、たくさんありました。

そして今週の『Weekly AR Review』が取り上げるトピックはこちら⬇️

進化するARCore

Googleが提供するAndroid向けARプラットフォーム『ARCore』に空間の奥行きを認識する『Depth API』が追加されました。

このAPIの追加によって、スマートフォンのRGBカメラからの情報を元に空間認識を行い、空間の奥行きを測定することができるようになります。これにより、デジタルのオブジェクトとリアルのオブジェクトの前後関係を認識し、それをもとに表示するオクルージョンと呼ばれる技術をARCore上でも扱えるようになります。

オクルージョンを使うことで、デジタルオブジェクトが実際の環境が融合したような場を創り出すことができ、より高い没入感を持つコンテンツを作れるようになります。

Source:Youtube

現在はこのDepth APIはまだ公開されておらず、その代わりに早期アクセスに応募するための登録フォームが用意されています。

デプスやオクルージョンについてはARKit3も同様の機能をすでに提供しているので、ARKitとARCoreの比較をまた改めてする必要がありそうですね。

ARで復元される『首里城』

2019年10月31日に火災に見舞われた『首里城』をARで復元する動きが注目を集めています。

ポケモンGOで知られるNianticが提供するAR位置情報ゲーム「Ingress」を通して、首里城をARで表現する試みが12月7日に行われました。およそ一ヶ月前の11月6日から綿密に練られた計画だったようです。

AG(Agent)と呼ばれるIngressプレイヤーによって作られるこのアートは『フィールドアート』と呼ばれ、首里城のケースでは那覇市全域に及ぶ東西7.4km、南北3.8kmのフィールドアートが制作されました。

首里城が焼失してしまったことは本当に残念ですが、こうしてARが歴史の記憶を留めておく媒体として活用されることは、歴史的建造物の老朽化に伴い増えてくるかもしれません。

スニーカーヘッズにおくるAR

ストックホルム発のスニーカーショップ『Sneakersnstuff』は、限定のスニカーのプロモーションにARを活用しています。

公式アプリ内で提供されている八村塁選手のポスターと連動したARバスケットボールゲームで高得点を獲得したユーザーは八村塁選手直筆サイン入りのバスケットボールやオリジナル商品のギフトボックスをゲットすることができます。

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Source:MarkeZine

ポスターを認識することで起動するこのARゲームでは、「過去、現在、未来」をテーマとした3種類のバスケットボールゲームが提供されています。

SNSのウェブサイトやInstagram上でのポスターからもゲームにアクセスができるため、気軽にゲームを楽しむことができるので、興味のある方はぜひ参加してみて下さい。

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Source:MarkeZine

curiosity、『ロイと魔法の森:プロローグ』配信開始

ARコンテンツを制作するcuriosityは、ARアドベンチャーゲーム「ロイと魔法の森」のプロローグ編を12月10日にリリースしました。今回はスマートフォン向けのARアプリとして公開しています。

謎解きやクエスト、バトル等の冒険をARが展開され、ファンタジー世界への没入体験を楽しむことができるコンテンツとなっています。

今回のリリースでは『プロローグ編』のみとなっており、本編で実装される予定の機能の一部のみが体験できるようです。

CuriosityはこれまでにもMRグラス『Magic Leap 1』用のMRコンテンツを開発しており、イベント等で展示を行っています。公式のプレスリリースによると、スマートフォン版とMagic Leap版の両方を使った、ARとMRが連動した体験の構築と提供を視野に入れているようです。

今後のcuriosityがリリースするコンテンツも楽しみですね!

スター・ウォーズ×Facebook×AR

前回の「Weekly AR Review」でも紹介した、映画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の劇場公開に合わせプロモーションを紹介したいと思います。

Facebookの「Messenger」内で使用することのできる「スター・ウォーズ」をテーマにしたARエフェクトが公開されました。

Messengerアプリ内で自撮りをする際に、ハイパースペースに飛び込んだようなエフェクトや、X-Wingのパイロットになれるエフェクト、そしてライトセーバーの光のエフェクトなどを使って撮影することができます。

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Source:engadget

スター・ウォーズのような世界観の強い作品や多くの人が共通のイメージを持つ作品は、ARコンテンツを作成する際に、作品に適した演出・表現をすることがしやすいのかもしれません。

North、スマートグラス『Focal』の第二弾を発表!

カナダのスタートアップ「North」が開発する、見た目は普通のメガネのようなスマートグラス「Focal」の第二世代『Focal 2.0』の販売が発表されました。販売開始は2020年を見込んでいます。

Focalは網膜投影を使用したスマートグラスで、ツルから投影される映像がレンズにあるフィルムで反射され、ユーザーの網膜に直接投影される方式です。網膜投影のため、ユーザーの顔のサイズ等を店舗しっかり測る必要がありましたが、最近iPhone/iPadのカメラを使ったiOS向けの専用アプリを利用することで、簡易的にサイズを測ることが可能になり、購入が容易になりました。

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Source:North

『Focal 2.0』での機能拡張についてはまだ公表されていませんが、網膜ディスプレイは40%の軽量化とおよそ10倍の解像度の向上、そしてデザインの刷新等が盛り込まれる予定です。

Nreal Lightと同じく、ファッショナブルにデザインされているこのARデバイスはこらからのAR/MRの社会実装の鍵を握っているのかもしれません。今後が注目です。

また、この第2世代の販売販売開始に伴い、第1世代のFocalは販売中止になるとのことです。

HADO世界選手権『HADO WORLD CUP』開催!

僕も楽しみにしていたHADOの世界選手権『HADO WORLD CUP』が先週末に開催されました。

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会を重ねるごとに大きくなっている『HADO WORLD CUP』。
今回は日本から8チーム、海外から8チームの計16チームが参加をしました。

今回の大会の結果は以下のようになっています。

優勝 和心
準決勝 ヒュブリス
第3位 BuG Bro.
ベストパフォーマンス賞 わちゃごな☆ピーポー
ベストチャレンジャー賞 Team MAS(マレーシア)
ゴールデンエナジー賞(MVP) 津軽三味線健太郎君(和心)

厳密なレギュレーションと世界規模の発信によって、HADOはスポーツとしての地盤を固めています。プレーのレベルも高いレベルで洗練されてきており、ただのARゲームではなく、「ARスポーツ」として一つのカテゴリーを打ち立てているようです。

年末もAR!

2019年も終わりに近づいてきたということで、年末にぴったりなARをいくつか紹介します!

一年の終わりにお世話になった人に感謝の言葉をあげたい。でもちょっと照れくさい人へ。こんなARはどうですか?

株式会社ウェイブが提供するこのサービスを使うことにより、カスタマイズしたARメッセージと贈り物をセットにしたプレゼントを贈ることができます。

ARメッセージには自分の姿をしたキャラクターを登場させることができることや、自分でメッセージを添えるなど、スマートフォンやパソコンを使って簡単にカスタマイズを加えることができます。

メインの贈り物としては、紅茶セットやソープセットが用意されています。

一年の感謝の気持ちをARで伝えましょう!

続いて、一年の運をARで試すのはどうですか?

洋菓子メーカー「モンテール」はARおみくじがついたどら焼きとたい焼きを2019年12月26日から2020年1月3日まで期間限定で販売します。

パッケージに貼付された「幸せみくじ」と書かれたシールがマーカーとなり、それをARアプリ「aug!(オーグ)」で認識させると、おみくじが回り、その年を占うことができるというものです。

等々、一年の終わりにARでコミュニケーションをとるのも、面白いのかもしれませんね。

本当に色々ありますね

年末の準備や仕事納めで忙しくなってくる時期かと思いますが、curiosityの『ロイと魔法の森』「モンテール」はARおみくじでARで息抜きしてみてはいかがでしょうか?

そして、ARCoreのデプス機能の正式リリースやNorthのFocal 2.0の発売などなど、来年に向けて楽しみも増えてきましたね。早くも来年が楽しみです!

今回のAR Reviewでは、ジャンルに囚われないで、色々なカテゴリーのARニュースを集めて紹介してみました!

ではまた来週!


過去に公開した『Weekly AR Review』は⬇️のMESON XR MAGAZINEから見れます!

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