刃物専門編集者の憂鬱 その12「え、オレが紹介するんすか!? T-OD GEAR SPOT編」
こんにちは。「編集者&ライターときどき作家」の服部夏生と申します。
肩書きそのままに、いろいろな仕事をさせていただいているのですが、ちょっと珍しい「刃物専門編集者」としての日々を、あれこれ書いていこうと思います。
まずは『ナイフカタログ』好評販売中です
11月15日に発売された『ナイフカタログ2024』(正式名称は『ナイフカタログ 2024年版カテゴリー別ベストナイフ』である)、ありがたいことに好評をいただいている。
今年は、ファクトリーナイフの新作が例年に増して数多くリリースされた年だった。
なので、見応えだって例年に増してあると思う。
ぜひお手に取ってバラバラとでも眺めていただければ幸いである。
毎回、紹介しきれないお話があるのが切ないす
本づくりあるあるなのだが、ページ数の都合などで、取材した内容をあまねく紹介できないことが非常にしばしばある。
今回もナイフショーに関しては、本当にダイジェストでしかご紹介することができなかった。
取材に応じていただいた方々、情報をお待ちくださっていた方々、申し訳ない。
一部のショー&コンテストに関しては、今後、別の本でご紹介する予定なので、しばしお待ちいただきたい。
T-OD GEAR SPOT、いいショーでした
言い訳をくだくだと並べつつも、ここでは「T-OD Gear Spot」の模様をご紹介しようと思う。
同ショーは、毎年、東京・池袋のサンシャインシティで、ナイフを中心とした作品の展示販売を行なっている。
普段はなかなかお目にかかれないアイテム、なかなかお会いできない作家も出展するオリジナリティの高いショーである。
僕個人は、今年(2023年6月17日)に初めてお伺いしたが、気圧されるくらいの熱気だった。
そんなショーで、警察に連行される加藤を取り戻そうと足掻く金八ばりに(昭和生まれの方なら分かるでしょう?)人の波をかき分けながら、ポートレイトを撮らせていただいた方々をご紹介していこう。
ポートレイトで紹介するT-OD GEAR SPOT
まずは、NEMOTO KNIVESのおふたり。
根本朋之さん(左)と、池田庄一さん。
ものすごい人だかり、当たり前か。
リアルショーに出展すること自体が貴重。
個人的にも直接お顔を拝見するのは、マジ何年振りよ!? だったので、すごく嬉しかった。
こちらも大勢に囲まれていたAsurahKnivesの萩野 力さん。
存在感抜群、使用感極上のナイフで、もはや説明不要の人気作家に。
でもご本人は、いたって謙虚かつ、情報収集にどん欲。
そんな姿勢にも人気の理由が隠されているような気がする。
スティレットをはじめとするフォールディング(折りたたみ)ナイフを得意とする…。
そんなステ菌こと伊藤 亮さんのナイフは、ショーで手に取って開閉アクションを確かめることをお勧めしたい。
閉じてみな飛ぶぞ。井服部夏生
猟銃専門店の豊和精機製作所も参加していた。
向かって左が代表の佐藤一博さん。
Twitter(新X)などで積極的に啓蒙活動をされて、各方面からの信頼もあつい。
実際に会話することで、そんなお人柄の一端も垣間見えてくる。
タクティカルスタイルのナイフで人気を集めるSDT-WORKS。
その代表、真坂洋之さん。
カランビットなどを模したアクセサリー類がイカしている。
各地のナイフショーと同じように、今回も来場者からの人気をひときわ集めていた。
ご存知ナイフ愛好家のメッカ、マトリックス・アイダ。
メイキング用のアイテムをずらりと並べていた。
ショーのいいところは、専門家にあれこれ直接聞けるところ。
相田東紀さんも親切に教えてくれるので、初心者でも気後れは無用だよ!
I川商店の市川志郎さん。
彗星のごとく現れて、瞬く間に人気を集めたナイフ作家だけど、
この日も人だかりがすごかったなあ。
共に出展していた房総里山冒険家・カカシさんのアウトドア&狩猟アイテムも注目されていた。
ファンタジー鍛冶屋ことZERO鍛冶の五十嵐護さん(左)。
ひと目で分かる、圧倒的な鍛冶屋のスキル。
それをベースに作られる、石器ナイフを連想させるセレーションナイフは、見た目の良さと実用性が両立している。
彼に師事するミズこと水澤祥太さんと一緒に参加。
Rock Edge Worksの武市広樹さん。
このショーを毎年開催してきた功労者である。
コロナ禍の大きな影響下にあったここ数年に比べ、今回は来場者がひときわ多かったそう。
作家に対面して商品に触れられるリアルショーの良さは無限大だなあ…。
Thor ”トール”さんは、的当て競技用の「スリングショット」を中心に展示販売。
ファンの数も多く、彼のブースにはいつも人がいる状態だった。
奥様のアクセサリーもいい感じ。
ナイフ以外の逸品に出会えるのも、T-ODの大きな魅力だ。
トリは皆さんお待ちかね、蜜柑刃®️こと鈴木北斗さん。
ひときわ異彩を放っていたけれど、ナイフ制作に関してはどこまでも真摯。
ショーの後に発売、即完売したモデルも展示されていたが、
実際に手に取ると、その握り心地の良さは突出していた。
他にも素敵な作品を展示販売していた方々も多くいらっしゃった。
とにかく大勢の人たちがあちこちのブースに集まってあれこれ話している様子が印象的だった。
冒頭でも書いたが、僕もお久しぶりから始めましての方まで、お会いできて、話をして、何だったら握手までして、ものすごく楽しかった。
2024年もT-ODはじめ、さまざまな形態のナイフショーが無事開催されることを祈りつつ、ナイフ関連の本も出していきたいので、引き続きよろしくお願いいたします!
サポートをしていただきましたら、今後の記事作成のに活用させていただきます!