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「希望や目標はない」と言う訪問リハビリの利用者さんとの関わり方!

訪問リハビリでは、利用者さんの生活に関する希望や目標を聴取し、身体機能の改善を図ったり、生活しやすい体の使い方や介助伝達、環境調整のアドバイスなどの行っていきます。

しかし、訪問リハビリの利用者さんの中には、「希望や目標はない」とおしゃっる方がいます。

そんな時は、家族やケアマネージャーからの意見を参考にして、何となくリハビリを進めていくかもしれません。

ただ、利用者さんが望んでいないことをやっているをただ続けるのは、とにかくつらいんだ~(泣)。

今回は、「希望や目標はない」という利用者さんの特徴を考察し、その特徴を考慮した関わり方について紹介します。


「希望や目標はない」と言う利用者さんの特徴

「希望や目標はない」と言う利用者さんは、好奇心が低下していると言い換えられると考えます。


好奇心


好奇心が低下している場合、以下のような特徴がみられると考えます。

・自分自身が持っている先入観や思い込みが強くなっている。

・問題に対しては悲観的に考えてしまう。

・他人の立場になって考えることが苦手になる。

・新しいことに対する受け入れが悪い。


上記のような特徴がある利用者さんは、問題に対して自分自身で解決策を考えることをしなければ、他人の意見にも耳を傾けにくくなっていることが多い印象です。

それでは、この特徴を考慮して、どのように関われば良いでしょうか?


「希望や目標はない」と言う利用者さんの関わり方

「希望や目標はない」=好奇心が低下している利用者さんの関わり方は、2段階で行います。


2つのポイント


①何気ない会話で盛り上がれるようになる。
②日常で感じたイライラについて聴取し、解決策を一緒に考える。

上記について、詳しく解説します。

「①何気ない会話で盛り上がれるようになる」では、利用者さんに対する興味を示しつつ、セラピストの話にも耳を傾けてくれることを目標に関わります。

この時、ただただ話を一生懸命に聞いたり、質問攻めにするのではなく、傾聴と戦略的な質問を行い、利用者さんの感情を共感しながら会話のキャッチボールをしてみましょう!

傾聴と戦略的な質問の方法は、以下の記事で詳しく解説しているので参照ください。


上記の関りにて、利用者さんとの会話が弾むようになったところで、夢や目標を改めて聞くのではなく、あえて、「日常で感じたイライラ」について会話していきます。

「日常で感じたイライラ」とは、日常で思い通りにいかず一瞬でも解決したいというモチベーションが湧いているはずです。

つまり、イライラを解決するためには、考えたり、実際の行動を移しやすくなっています。

利用者さんのイライラについて、リハビリで解決することができれば、その経験をきっかけにして心の奥底にしまっていた希望や目標を表出しやすくなります。


問題に向き合う


「希望や目標はない」と言う利用者さんとのリハビリでは、思考と行動をもとに問題解決できたという経験をしてもらうことが重要になると考えます。


まとめ

「希望や目標はない」という利用者さんの関わり方について紹介しました。

「希望や目標はない」という利用者さんは、好奇心が低くなっている為に、問題について後ろ向きに考えたり、他人の意見に耳を傾けにくくなっていると考えます。

そのため、希望や目標をテーマにあれこれと会話を進めても、無駄になってしまうことがあります。

そこで、傾聴や質問のテクニックを活用し、利用者さんと和気あいあいと会話できるようになりましょう。

そして、頃合いを見て「日常のイライラ」について聴取し、リハビリの一貫として問題解決していきます。


OKサイン


この経験により、問題を前向きにとらえたり、他人の意見を参考に行動しやすくなると。徐々に「希望や目標」について語ってくれると思います。

焦らず、待ってみましょう!!!

日常のイライラが見つからない間は、家族やケアマネジャーの意見を参考にしたリハビリメニューで耐えましょう(笑)。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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