第54回防府読売マラソン大会
ハッチです。
去る12月3日、防府読売マラソンに出場しました。前走のおかやまマラソンと同じく素人なりに色々と試行錯誤しています。よろしければ最後までお付き合いください。
前日まで
昨年の公認サブ4記念で申込みしたら運良く当選し、おかやまマラソンからは中3週で迎える今大会。おかやまMでPB更新できたものの、その後は若干の燃え尽き感と中々抜けない深部の疲労に苦しみます。
更には、大会3日前にレースで履く予定のS4で確認ランをしたところ、左アキレス腱付近に激痛が走り、50mも走れず帰宅。セルフチェックの結果、どうやら靴擦れでは無く、シューズのヒールカップがアキレス腱を圧迫している事から来る痛みだと分かりました。
気付くのが現地に到着してからじゃなくて良かったと思う反面、所有するどのシューズを履いても激痛。DNSがよぎります。
その中でも痛みがわずかながら少なかったメタスピードスカイ(無印)を今回も履くことにしました。
あとは湿布を貼って痛みが引くことを祈ります。
今回のレースプランは「ネガティヴスプリットで走ってみよう」としました。
過去参戦したフルマラソン4レース全て、終盤35kmからの大失速で地獄を見てるので、前半抑えて後半の大失速を防げたらタイムが向上できるのではないか、いう実験です。
目標タイムとして、コースロスを見込んだ42.6kmを3時間40分切りでAve.5′10/km、PB更新ならAve.5′14/kmで3時間43分なので、おおよそ前半5′15〜20/kmで後半5′05〜10/kmを目安にしました。
また、レース要項を確認すると給水所はおかやまM13か所に対し、防府読売は8か所しかありません。2時間台で走る方々はそれで足りるのかもしれませんが、競技時間が4時間近くあるうえ、汗かきで脱水しやすい私にとっては死活問題です。
悩んだ結果、ユレニクイPROに経口補水液500mlPETを挿して走る事にしました。見た目は問いません。津山加茂郷の反省を活かします。
当日朝〜スタート前まで
4時20分起床。ルーティンのおはぎと赤飯をかきこみます。
神インソールを作ってくださったサブエガ先生とシュガーカット狙いの方との3人で乗り合わせで朝5時に倉敷を出発。車に揺られる事3時間、無事会場隣の駐車場に到着しました。
受付のためアリーナに向かって歩くと、やっぱり左アキレス腱は痛くて絶望感に包まれます。
しょんぼりしたまま更衣エリアに向かうと、
「ハッチさん!」
と声をかけてくれる方が。
ひゅうまさんだ!
知っている顔に出会えると気持ちが上向きます。
そうだ、せっかくここまで来たのだから、スタートラインには立とう、そして無理だと感じたら即リタイアしようと心に決めてアップに向かいます。
アリーナから道を挟んだ人工芝グラウンドでは多くのランナーがぐるぐると走っています。すみっこの方でジョグ開始。
すると何ということでしょう、2周走るうちにアキレス腱の痛みが引いたではありませんか✨
温まったからなのかランニングの神様が微笑んでくれたのかわかりませんが、とりあえず走れそうです。諦めなくて良かったと心の底から思いました。
ゼッケン番号は持ちタイム順で振られており、その順で細かくスタートブロックが設定されています。3時間55分01秒で申し込んだ私はほぼ最後尾から。
でも、細かいブロック分けのおかげでトイレに並んで10分前に整列しても前後大差ない位置に並ぶ事ができます。
スタート前に催し物も無ければ、偉い人のスピーチもありません。ただ「スタート5分前」「3分前」とアナウンスされるだけ。
うーん、さすがアスリート大会。どこまでもストイックだ。
走れること、走らせてもらえることに感謝の気持ちを感じつつ、いざ号砲。
前半(スタート〜ハーフまで)
スタートロスは1分03秒。スタートラインを通過してすぐ設定ペースで巡航が始まります。スタート早々に前から落ちてくるランナーに進路を塞がれることもありません。前を走る方々は自分より持ちタイムの良い方ばかりなので当然ですがとても快適です。
早速5′10/km程度の集団が出来ていたので付いて行きます。ふと「何だか遅い気がする」とガーミンをチェックすると5′30/kmに落ちています。より前の集団に付き直して巡航→何だか遅い→5′30/kmに落ちてる→前の集団に(略)を繰り返すこと数回、5′15/kmで安定している小集団に入りました。
風が出てきましたが、集団の中で体力温存を計ります。何も考えない、寝たように走るを心がけたので、あまり印象的な事も起こらず淡々と距離が進んだ前半でした。
唯一感じたのは「何回キリンレモンスタジアム前を通るんや!」ぐらいですねw
ハーフ通過:1時間51分26秒(5′17/km)
後半(ハーフ〜フィニッシュまで)
ハーフを過ぎてほどなくトップ集団とスライドしました。川内選手が走る姿を生で見るのは初めてです。まるで空を飛んでいるかのように一瞬で過ぎ去って行く、トップアスリートの鬼気迫る走りに魂が震えました。
その後しばらくするとTazzoさんとのスライド。2時間45分切りと思われる集団で疾走されています。大声で声援を送ると手を挙げて応えてくれました。余計なエネルギーを使わせてしまったと申し訳なく思うも、後に2時間45分を切ってPB更新されたと聞いて胸熱でした。
植松跨線橋に差し掛かると沿道の男性が長州力の入場曲「パワーホール」を流して応援しています。
にわかプロレスファンの私は長州力ばりに腕をぐるぐる回してそれに応えます。気付いてくれた男性が笑顔でサムズアップ👍
心が通った瞬間でした。
さらに26km過ぎにはるーさんとスライド。声援を送り、笑顔で返事をもらいテンションが上がります。
先行するランナーとスライドが続きますが、行けども行けども折り返しが見えません。まだかまだかと痺れを切らしそうになってようやく折り返しましたが、来た道をそのまま帰らないといけないと思うと気が遠くなりました。これは完全に予習不足でした。
折り返してすぐ30km地点を通過。ずっと抑え気味のイーブンで走れてて、過去イチ余力が残っています。
ここからネガティヴを意識して出力を上げることに。前を行くのはゼッケン番号が自分よりも小さい方たちばかり。それをどんどん拾っていくのはある種爽快です。気持ちがアガるから足も良く動きます。
後半の給水所は27km→34km→39kmと間隔が空いているものの、手持ちの経口補水液で補う事ができました。持ってて本当に良かった。何度か来た足攣りの予兆も芍薬甘草湯でカバーします。
三田尻大橋を越えて40kmに差し掛かるとさすがにキツくなってきました。ペースも落ちてしまい「最早これまでか。まぁここまで良く走れたんじゃね?キロ6まで落ちないようにしたいな」的な事を考えながら進みます。
そんな時、沿道の声援が飛び込んできます。
「まだ3時間45分切れるよ❗️ファイト‼️」
おぉそうだ、ここでタレたら45分切りも出来なくなってしまう。
このタイミングで1番響く声援を送ってくれるとは、さすが目の肥えた防府市民さんです。
声援に大きく頷き、残った力を振り絞ります。
まだだ、まだ終わらんよ。
キロ5を切るまで再加速、なんだまだ動くじゃないか自分。
競技場が見えてきました。あと少し!と思いゲートをくぐると、そこからフィニッシュラインまでトラックほぼ一周。遠い!遠いよ!と思いながら必死にもがいてフィニッシュ。
フィニッシュ後
ありがとうございましたとコースに一礼しアリーナに向けて歩きますが、全身至る所が攣りそうで、ヨチヨチしか進めません。
次の瞬間、左ふくらはぎが「グッパオン」と激しく攣り、それをかばうと脇腹が攣り、とうとう身動きが取れなくなりました。心優しい方が救護の方を呼んでくださり車椅子でアリーナに搬送していただくことに。
ご迷惑をおかけしてしまい陳謝しましたが、
「いいんですよ〜また来てくださいね〜☺️」
と優しさが身に染みました。
まとめ
後半上げたつもりだったが、結果としてペースを維持するに留まった。それでもラストまで失速せず走り続けられたのは過去イチ気持ちの良いレースだった。
ガーミンの距離表示が42.44kmで今までで1番ロスの少ないレースだった。参加者約3000人のガチアスリート大会の恩恵だと思われる。
前半から押していってもイーブンでいっても3時間43分だったので、悔しいけどこれが実力。サブ3.5を取る力はまだ無い。
ロング走が足りていない。3時間半動き続けられる脚を作る必要がある。
体重が重い。少なくとも今より5kgは落としてからレースに臨みたい。
おかやまMから中3週は、私の月間走行距離からすると間隔が狭すぎる。疲労が抜けきっていない。
学生時代通じて部活に打ち込んだ身として、シリアスなガチレースは性分に合う。スタート前の緊張感がたまらなく良い。
目標とするサブ3.5には全体的な走力の底上げが必要だと痛感しました。一方でおかやまMと防府読売の2レースで、本番でしか出来ない色々な試みを実践して多くの経験値を得る事ができました。
これらを糧に今シーズンの勝負レースと位置付けている、2月11日の姫路城マラソンに向けて研鑽を積んでいきたいと思います。
また今後ともご声援よろしくお願いします❗️