次の「建」について、考えていること。
自分の頭を整理するために、次の「建」作品について考えていることを、ざっくり書き出してみようかと思います。
要するに「自分メモ」です。
読みにくい部分もあるかと思いますが、ご容赦ください。
ちなみに「建」というのは、秦建日子が「秦組」とは別に、より無謀なチャレンジをするために始めたシリーズの名前です。『ザーッと降ってからりと晴れて』『古美術商の恋』に続いて、次が三作品めになります。
圧倒的に面白い演劇作品を目指す!
というのは、あまりにも当たり前のことなので、それは大前提として……
チケット代を下げたい。
でも、役者とスタッフのギャラは確保する。
仕事としてやる以上、当たり前。
一部はチケットバックで〜、とか、少しだけチケットノルマを〜、とかはしない。
役者たちの拘束時間を短くする。
でも、演劇としてのクオリティはきちんと維持する。
この二つの相反した条件をクリア出来る稽古方法を考える。
東京以外の町から「私たちの町でもその芝居やってよ」とオファーをされたい。そのために、物理的金銭的ハードルを可能な限り低くしておきたい。
「『建』ってどんな演劇やってるの?」というのを、どこの町に住んでいる方でも簡単に確認出来るようにしたい。
作品としては……
以前にナミプロさんの公演のために書き下ろした「ガクヤ」という戯曲。あれを、自分の演出でやってみたい。ナミプロさん公演(山下菜美子さんのキャスティング&演出)がとても面白かったので、自分も異なる演出と音楽とキャスティングとでチャレンジしてみたい。それを見てさらにまた別の第三、第四の演出家が「自分もやってみたい」とか言ってくれて、いろんなバージョンの「ガクヤ」が次々に生まれてくれたりしたら劇作家としては最高に幸せだと思う。
ちなみに私、恩師つかこうへい先生との出会いは「熱海殺人事件1000円公演」でした。当時で、つかさんの舞台なら4000円以上が当たり前。それを4分の1のチケット代で。あれが30年以上前だなんて信じられない気持ちです。
北区つかこうへい劇団を立ち上げられた頃など、先生は良く、
「地あかりとラジカセ、衣装はジャージでも芝居は出来る」
と仰ってました。格好良いなといつも思っていました。
あ。自分は今まで一度もやったことが無いのですが、アトリエ公演的なものもありかもですよね。やったことがないことをやりたいというのが、そもそも「建」を始めた理由の一つですし。
まだまだ、いろいろ、ふわふわしています。
次はまた全然違うことを書くかも。
でも、こういう「助走の前の助走」みたいな時間も、自分にとっては大切だったりします。
大切で、そして楽しい。
では、今日はこの辺で。
書き下ろしの長編新作小説を入稿したら、またゆっくり考えたいと思います。