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映画化もされた小説「西の魔女が死んだ」レビュー/暖かさや優しさを感じる作品
※プロモーションを含みます。
梨木香歩さんの西野魔女が死んだを読んだ感想
中学生になったばかりの主人公「まい」が田舎のおばぁちゃんの家でしばらく過ごす物語です。
タイトルの西の魔女は、おばあちゃんのことを指しています。
オーディブルでも聞くことができます。
「西の魔女が死んだ」よかった点
家族の優しさを感じる
まいの成長
やり取りが微笑ましい
SEXシーンがない
胸糞悪いシーンがない
家族の優しさを感じる
両親やおばぁちゃんは、まいが学校に行かなくなった理由を聞かず、
まいが学校に行くように促すこともしませんでした。序盤から家族の優しさを感じる物語です。
まいの成長
おばぁちゃんの家に来てからまいは、"魔女修行"として人を疑ってしまう気持ち、自分の直感に支配されないようにすること、家事などを学んでいきます。
やりとりが微笑ましい
まいがおばぁちゃんに質問したり、まいに何かあったときは、おばぁちゃんがまいから話を聞きます。まいとおばあちゃんのやり取りが温かみがあって微笑ましいです。生き方や考え方について勉強になる点も多かったです。
例えば、直感に支配されずに、人や状況を客観的に見ることの重要性- 直感に頼ることで起こる勘違いや誤解のリスクについて魔女(おばぁちゃん)がまいに話しをした点が勉強になりました。
SEXシーンがない、胸糞悪いシーンがない
最近読んだ小説では、高校時代無理やりされてしまった経験や子供の虐待などの胸糞悪いシーンが出てくるものが多かったです。
小説を通して暗い気分になりたくない自分にとっては、嫌な気分になるシーンがない点はすごくよかったです。
読もうと思ったきっかけ
「純文学おすすめ」で調べた時に紹介されていて、タイトルとあらすじから面白そうだと思い購入しました。
結果的に自分の好みの作品だったので買ってよかったです。
2024年に読んだ本の中で何番目?
<2024年に読んだ紙の小説>
芥川龍之介「羅生門」
中島らも「今夜すべのバーで」
村上春樹「風の歌を聴け」(感想はこちら)
梨木香歩「西の魔女が死んだ」
<2024年に読んだ(聞いた)オーディブルの小説>
湊かなで「落日」
君の顔では泣けない(感想はこちら)
川上未映子「夏物語」
川上未映子「全ての真夜中の恋人たち」
上記の8作品の中で梨木香歩「西の魔女が死んだ」は2番目に楽しかった、好きだと思った小説でした。
梨木香歩さんの他の作品も読んでみたいと思います。
オーディブルでも聞くことができます。
(全然知らなかった)