映画音楽をつくりました。
横浜F・マリノスのクラブ創設30周年に密着した映画「Beyond Together」の音楽を担当させて頂きました。監督は牧有太さんです。2023年3月17日から劇場公開が始まります。
上映館は横浜ブルク13、T・ジョイ横浜、TOHOシネマズららぽーと横浜、イオンシネマ港北ニュータウン、横須賀HUMAXシネマ、109シネマズ川崎、109シネマズ湘南、イオンシネマ座間、小田原コロナシネマワールド、新宿バルト9、T・ジョイPRINCE品川となっております。
長編映画の音楽はかなり久しぶりです。私はもともと映画音楽を作りたくて音楽に興味をもったわけで、こうして時々でも映画に関わるたび感慨深いものがあります。
今回はメインDAWとしてNuendoを使いつつ、別PCでPro ToolsをMTC(MIDI Time Code)同期で走らせ2ミックスはPro Toolsに流し込みました。セッションファイルはそのままMAスタジオに送ります。今回はダビング中にも曲の修正をリモートワークでじゃんじゃん行いました。作業フォーマットはNuendo、Pro Tools共に24bit 48kHzです。
ちなみにムービーファイルとダイアログ(ナレーション音声など)はNuendoはもちろん別PCのPro Toolsにも読み込んで作業しています。ムービーはもしも負荷が多いようであれば作業前に画質を落としたものを自分で書き出してから読み込みを行います。なお大抵の場合映像作品のタイムコードは開始位置が「00:00:00:00」ではなく「01:00:00:00」となっているのでDAWでもそうなるようにタイムコードのオフセットを行います。
このタイムコード問題ですがなぜ「01」(テレビ番組などは「10」からスタートの場合も)から始まるのか諸説ありますが、おそらくはテープ時代からの慣習だと思います。今となっては変えてもいいような気もしますが、そもそも「00」スタートで仮にもしも2秒マイナス時間になる事案が発生した場合「23:59:58:00」などと非常にややこしい表示になってしまう事を考えると、とても合理的なやり方だと思います(もちろん普段DAWで音楽をつくる時には考えてなくて大丈夫です)。
ちなみにMAスタジオからは30分ごとに区切られた丁寧なマーカー付きのPro Toolsのセッションファイルが送られてくるので、修正内容を監督やプロデューサーと確認し必要であれば元のシーケンスデータに遡って修正作業を行いセッションファイルに追加してスタジオに送り返します。多くの場合は曲の長さ(尺)の調整で、私の場合シーケンスデータのブラッシュアップは尺が見えた段階で自分の判断で詰めの作業を行います。現実にはあまりそこに時間をかけられないので、事前準備(適宜楽器をグループごとに分けておくなど)をしつつ流れ作業的に行います。特に映画の場合はセリフやナレーション音声がメインなので音楽の音量は下がります。そこを考慮して主に高域(の悪目立ち)や低域(が不足する)などのケアを施します。つまりはメインの邪魔にならない、だからといって音が痩せないようにすることが重要かなと思います。
と長くなってしまいましたが私は今回の事ですっかりマリノスファンになりました。でも思い起こせば1993年Jリーグの記念すべき開幕戦の時、自分はマリノスを応援していたことを今回の映画を見て思い出しました。私は小学生の頃からサッカー少年で、その頃から木村和司選手の大ファンだったのです。当時はやたらとヴェルディ川崎にスター選手が居た頃でしたが、私は木村選手が居たマリノスを応援していたのです。ということで根っからのマリノスファンでした(笑)!
さて繰り返しになりますがこの「Beyond Together」は2023年3月17日から劇場公開が始まります。ぜひご覧下さい!
詳細情報は横浜F・マリノスのサイトにもございます。
https://www.f-marinos.com/news/club/5065