【日記】昔飼ってた犬の餌やりを忘れる夢を見る
小学生の頃から犬を飼っていた。
私が熱望してようやくうちに来てくれた犬だ。
やんちゃな性格で、遊ぶことと散歩することと食べることが大好き過ぎる犬だった。
15年ちょい生きた末に、4年ほど前に亡くなった。
最後の方はフラフラで、耳も多分ほとんど聞こえてなくて、目もぼんやりとしていて、元気だった姿が懐かしくなってしまった。
生きていた頃もよく夢に出てきた。
その頃に見る夢は決まって知らない犬がもう1匹いて、2匹飼っている夢だった。
年に数回、必ずと言っていいほどその夢を見た。
色違いの2匹である。もう1匹の名前は分からない。
その夢は亡くなった頃から全く見なくなった。
亡くなった時は少しだけ泣いたけど、そんなに強い喪失感は感じなかった。
大学生以降は一緒に暮らしていなかったし、十分過ぎるほど元気に長生きしてくれたので、最後は数年をかけて心の準備をする余裕があった。
そうしてしばらく夢で出てくることはなくなった。
そのはずなのに、最近また年に数回、夢に出てくるようになった。
いつも決まって、昔住んでいた、今はもうない家の庭に寂しげな愛犬の姿があって、私は「あ、餌やり忘れてた。あれ、いつから餌やりしていないっけ」と慌てて餌をやる。
元気だった頃みたいにガツガツ餌を食べてる横で水も入れ替える。
そうしてもう何日も餌をあげてなかった気がすることに申し訳なさを感じる。
どうして餌やりを忘れていたんだろうって考えて、大体そこで夢が終わる。
起きた時にもういないんだって気づいて、でもあまりにもリアルな当時の映像に懐かしさと寂しさをおぼえる。
もう4年近く経ったのに、なんで今さらこんな夢を見るのかが自分でもよく分からない。
思い出す頻度が減ってることを、自分自身が拒絶しているのかなあなんて思ったりはする。
餌をもらうまで甘えた声でクゥ〜ンクゥ〜ンと鳴くくせに、餌をもらえれば今度は遊べとせがまれ、満足するまで遊べたら勝手に寝始める、自由気ままな犬だった。
遊ぶ時は突撃してきたのを思いっきり押し返すと喜んで庭を走り回って、また突撃してきてまた思いっきり押し返してやるのが定番だった。
少なくとも10年間はそんなかんじだった。
今考えても元気過ぎる。
あと首輪の内側を指の腹でガシガシ掻いてやると唯一じっとしてされるがまま撫でられてくれた。
よっぽど気持ちよかったんだろうなと思う。
私は犬をモフモフ可愛がりたかったから、その時だけはその欲望が満たされた。
こうして思い出を書き連ねてるとちょっと寂しさが募ってくる。
でも夢で会う時にひもじそうで寂しい顔ばっかなのが大変心苦しいので、どうせ出てくるなら元気な姿で来てほしい。
そう思って書いた。
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