医療の構造転換(データ量の視点で)
米国の厚労省FDAがAppleWatch用の特殊なリストバンドで心電図をずっと計測できるデバイスを医療機器認定。
i.e. https://www.alivecor.com/technology/
これで、Apple Watchを使って心拍数、このリストバンドで心電図、両方が取れるようになって脳梗塞(特に脳塞栓症)と心筋梗塞の原因である心房細動を検知/アラートできるようになるねと。
それ以外でも、UCSFで安静時心拍数と心拍数の変動によって、糖尿病および高血圧を予測できるようになった。
こういう身近なインターネットデバイスとデータAIが医療機器化をはじめ、患者の方が、医療機関よりも膨大な医療データを持ち始める。加えて、メンタルヘルスケアや、普段の生活習慣という意味では、職場や家庭や地域が、医療機関よりも膨大な生活データを持ち始めている。
このデータ量や観察量の逆転が、医療の世界に構造変化を起こすことは必至。
これらテクノロジーの台頭と、近々のこの国の課題解決も見越しつつ、今後の遠隔医療の優先順位は(並行して進捗はするが)構造的には以下の通りであるべきと考える。
1. D to D 遠隔医療(専門医と一般医)
→とにもかくにも、医療者同士のコミュニケーションを効率的/効果的に
2. D to D to P 遠隔医療(専門医とかかりつけ医、その上で患者へ。逆も然り)
→遠隔地などから患者が、かかりつけ医を通して、専門医療を受けられるように
3. H to P 遠隔医療(Hospital 医療機関から、Patient 患者へ)
→医療画像や検査結果を病院は患者に戻さなくてはいけない(今は紙やCD-ROMに焼いて金まで取る、時間かかる)
4. P to H 遠隔医療(Patient 患者から、Hospital 医療機関へ)
→今回のような身近で汎用的なデバイスなどの取得医療データを医療機関に提出できるようにする(心疾患や脳疾患をすでにあると診断されて特にリスクが高い患者など)
5. I to D 遠隔医療(Institution 企業/学校/組織から、かかりつけ医へ)
→企業や学校と産業医の連携強化(20-40代の死因は半分以上が自殺/過労死)
6. D to P 遠隔医療
→遠隔地/過疎地/在宅医療・都市部でも深夜など、医療の需給バランスが崩れやすいところをオンラインでつないで診療する。決して自己責任の病気治療フォローアップなどのためではない。
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