あなたの医療

最近、患者側に立った医療サービスがあるべきと思うことが多い。

例えば、自動車事故における交渉代理人のような、訴訟時の弁護士のような、患者サイドに医療サービスに対する不安・不満がある場合、医療資格を持った代理人が派遣され、家族の代わりに、家族とともに動いてくれるサービスがついた保険商品、そんなニーズが高いのではないか。福利厚生に付いてくる健康相談や医療相談というレベルではない、踏み込んだサービス。

もちろん、医療者がバックアップしてくれるならば、保険会社に自分の医療情報を預けることもあり得るのかもしれない。

ICTを活用した Personal Health Record(PHR) とは、そういう安心と温かみを伴うものであるべきではないか？

さらに、派遣される医療者のレベルや実績によって、月々の保険料多寡が決まっても良いだろう。例えば、経験豊かで評価の高い医療代理人のサポートを得たければ、保険料は高くなるとか。

患者や家族に寄り添い、より医療体験の満足度を高める医療人材。診断や治療をしない医療人。

もちろんこの医療職は医師に限る必要はない。看護師や薬剤師でも良いだろう。したがって、医療職の新たなキャリアなのではないだろうか？

日本は、かかりつけ医の位置付けが曖昧なので、ハズレ医療者に当たった時、極めて孤独になる。ハズレ医療者には悪気がなかったりするのでタチが悪い。

私も医療者ではないけれど、、よく知人の患者サイド側に立つことがある。

実際、医療体験の過程において、医療者の論理・都合で押し切られる場合もあれば、また患者サイドの疾患知識や医療制度の理解が不十分であることが原因で、不信やトラブルに発展することがある。そのような時、行き場のない患者や家族の心の葛藤や心労は凄まじい。

もちろん、様々な判断において船頭が多過ぎては困るのではあるが、それももっと患者目線で最適化されなくてはいけない。

医療知識がない患者や家族、そこに寄り添って、患者サイドの状況や感情や実情を踏まえた最適な選択肢を検討し、治療など提供側と向き合えるようにする。

嫌がる医療機関や医療者は多いと思うけれど、逆にそういう所にこそ外からの目を入れるべき。そこが貯めていく医療者や医療機関の評価は非常に本質的で価値が高いものになる。

あなたの医療、そういうイメージだろうか。