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第53話 味噌汁の味

友人が隣の空き地を掘っている。野菜が埋まっているはずだが中には宝石も埋まっていたりする。宝石や野菜を私にもくれると言うが、あまり感じの良くない空き地のため遠慮する。しかし、掘り起こしている事実を知っているだけで罪悪感を抱いてしまう。

「ごめんなさい。」

こっそり謝り畑を出た。友人はこの野菜を売りに出したりするものだからなんて罰当たりなんだろうとも思うが、野菜が大量にあるため運ぶのを手伝った。
友人の母親に見つからない様に野菜を運び出していたが結局見つかってしまった。特に怪しまれなかったのでお言葉に甘えて友人宅で食事をすることにする。罪悪感でご飯を食べる気にもなれないが、口の中には味噌汁の味が少し残っている。

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