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「農地を探す方法」新規就農への記録・その21
以前、中古の家を購入した時に、
3畝、いわゆる3aの畑もついてきた、
という話をしました。
上の写真は、そのうちの2a分の自分の畑です。
あくまでも家庭菜園レベルでの話なので、
自家消費するなら十分な広さです。
でも、いざ生業といして、仕事として農業していくなら。
いくら一人起業とはいえ、
もうすこし、畑が必要かな。
でも、どうやって探そう…。
そうだ、農業委員会行こう!
今日は、農地を見つけるまでのお話です。
というわけで、秋のとある日、農業委員会に行きました。
その時点で、「貸したい」という意思のある農地が3件あるらしく。
2つはしないとはいえ、かなり自宅から遠く、
もう一つは、割と近いけど、車で4キロある。
でも、他に選択肢はなく、まずは見学に行くことに。
行ってみたら、よかった!
畑から川や山が望めて、きもちいい!
おじいさんがすっと耕していたらしいのですが、
90を目前に、そろそろ畑じまいを、と思った様子。
電話で今、畑を使っているおじいさんが春まで使うので、
春からでよければ…と息子さんが言ってくださって。
ぜひお願いします!と話し、書類作って、
さあ、契約の朝。
一本の電話が。
あ、息子さんだ。
「すみません、実は、ばあちゃんがもっとやりたいと言っていて…」
70代の奥様が、まだやりたい!と。
おお…。
残念ながら、白紙に。
そうでうね、生きがいですものね。わかります。
だめでした~、と農業委員会に戻ると、
ありゃあ…とスタッフの方も一緒に残念がってくださって。
「つい先ほど、もう一か所話が来ていて。
町中ですが、見に行ってみます?」
せっかくなので、見に行くことに。
現地についてみたら、
まさに住宅が四方を囲んでいて。
将来は、不登校とか、
引きこもってた人の居場所にもできたら、と思っており、
あまり人目があるところもどうかなあ、と。
結局、しばらく新しい出会いを待つことに。
でも、ただ待つだけでは、時間だけが過ぎていく。
春までに畑が見つからないと、
起業どころではなくなってしまう。
まずは、自分の家の近くでなにか情報はないかと、
地区の農業委員の人を訪ねることに。
自分の町内は結構広い町内なんですが、
たまたますぐ近くの方が、今年は農業委員をやっていらっしゃる。
おまけに、同じ組(笑)。
引っ越してきて1年弱。相談してみよう!
結果。
「…畑、探してるの?ないんだ。う~ん…
…よかったら、うちの畑使う?」
おお…。すごい遠回りしたけど、
なんとか畑にたどり着けました!
私の個人的な感想ですが、
畑の貸し借り、売買というのは、
すごく難しいとよく聞きます。
家の不動産とは違う。
なぜなら、農地法によってきちんと守られているから。
農地法にはこう書かれています。
>>>>>>>>>>>>>
第1条 この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえつつ、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農地を効率的に利用する耕作者による地域との調和に配慮した農地についての権利の取得を促進し、及び農地の利用関係を調整し、並びに農地の農業上の利用を確保するための措置を講ずることにより、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。
>>>>>>>>>
「農地を農地以外のものにすることを規制する」
「国民に対する食料の安定供給の確保に資する」
すごい…。確かにその通り。
安全保障の観点からも、
こういう理念は大事にされるべきだと思います。
また、農地は先祖代々の想いが詰まった土地であることが多く、
簡単に見知らぬ人に貸したり売ったりしたくない。
そういう気持ちもわかります。
市内を巡っても、今は耕作していない畑や田んぼは
た~くさんあるように見えます。
いや、実際に、あるんです、きっと。
だけれども、
それを貸すというのは、きっと別問題なのでしょう。
自分が逆の立場でも、そう思うかも。
ただ、1年弱この土地で暮らして、
少しは地域の方に認めてもらえたっていうことかなあ、と
自分なりに勝手に解釈している次第です。
結果、
〇自宅から徒歩1分の自分の畑2a
〇自宅の裏の自分の畑1a
〇お借りした畑約8a
〇知人から紹介してもらっている借りる予定の畑1a
以上約10a、いわゆる約1反の畑で、
今シーズンスタートできることになりました。
何れは集約化しなければとは思いますが、
まずは、いろんな縁がつながったこの畑で、
1年間やっていこうと思っています。
新規就農してこられたみなさんのネットを拝見しても、
それぞれいろんな苦労をして農地を探されている方もいれば、
すごくよい出会いをされてすぐ見つかった方もいらっしゃるようで。
「こうしたら農地が見つかる」という
なんかマニュアルみたいなものは、やはり存在しないのかも。
人と人の「ご縁」。それに尽きるのかなあ。
あとは、「受け入れたい!」と言ってくれている場所を探す。
これがウインウインでよいかと。
それこそ、移住情報とか探すと、
タイミングよければよい出会いがあるかもしれないです。
それこそ、住居と畑がセットで、受け入れ態勢が整えられていたり。
もちろん、ある程度枠は決まってるでしょうから、
(~年は続けてね、数年後はここに住んでね、主にこれを作ってね、とかとか…)
そこはよく考えて判断して決める分にはよい出会いかもしれませんね。
一人一人が全国各地で道を切り開いていくことで、
次に続く人たちが入ってきやすくなるのかも…。
…とか、別に使命感とか背負う必要は全然ないんですが(笑)。
ただ、「私はこうしてきましたよ~」と
その人なりの就農のスタイルを発信していくことで、
参考になることがきっとあると思うんです。
私もたくさんいろいろな人たちのやり方を見て
勉強させてもらってここまでこられたと思っています。
ぜひ、ゆるやかなネットワークをつくっていけたらいいですね。
そのフィールドとして、
「note」はぴったりかも、と最近思い始めました。
押し付けがましくもなく、
知りたいときに、ちょっと探しに行く。
ほどよい距離感。
他のSNSみたいに、ぶわ~~!と情報が押し寄せてこない(笑)。
自分には合っているなあ、と思う今日この頃なのでした。
そうそう、
今日税務署に行って、
無事開業届、提出してきました!
個人事業主、やっと農家さんになれた…のかな(笑)。
雪で畑仕事してないから、なんか実感がわきません(笑)。
この話はまたいずれ詳しく。
この<新規就農への記録>が、現実に追いついてない(笑)。
書きたいことはまだまだたくさんあるので、
春まであと2か月弱。
もりもり書いていこうと思います!