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5つの都市農業ビジネスモデル #ビジネスモデルと経営戦略
今回から、都市農業のビジネスモデルについて話をしていきます。
今まで話をしてきた「#環境分析」の都市農業の特徴、また前回の目的や価値観の優先順位を踏まえた話になります。
私が思う継続可能な都市農業の形としては、主に5つタイプのビジネスモデルだと思っています。
それが(図参照)
1、野菜セット加工販売型
2、少品種高回転型
3、体験農園型
4、観光農園型
5、複合コミュニティ型
になります。
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分類として4象限に分け、X軸には少量多品種もしくは大量少品種に分け、Y軸には商品がメインか体験がメインかに分け、それぞれ分類をしてみました。
その4象限に入らない複合的な事業もあるため、「複合コミュニティ型」とし、5つの分類となります。
このビジネスモデルの前提として、一般的な都市農業で再現性の可能性があるものだけ提示させていただきました。
この5つのパターン以外にも、可能性としてあるのは、「直売所(自前)販売のモデル」が、ありましたが現時点では情報不足のため、今回は取り上げませんでした。
また5つのビジネスモデルの設定としては、
・農地は30a~50a想定
・新規就農者でも再現可能
・労働時間が一般のサラリーマン以下
・家族経営ほどの経営規模(繁忙期のアルバイト含む)
という条件で、それでいて
・それぞれのモデルで所得が5、600万円の事例あり
という可能性を秘めています。
とはいえ、このビジネスモデルを構築するのにも少なくとも、最低2、3年の時間を要することも事例で分かっています。資本や経営的知識があってその早さですので、就農給付金が入る5年間ぐらいで達成できればよいのではと考えています。またビジネスモデルでは、ある程度の設備投資が必要です。
あくまで提案するビジネスモデルは「楽して儲ける」という考えとは一線を画し、「投資や行動の効果を最大限にする仕組み」という考えであることを知っていただければと思います。
また5番目の複合コミュニティ型に関してだけは、小規模や家族経営だけにとどまらず、法人や組合、NPOなど多くの事例やモデルがかなり多岐に渡るため、別で説明を行う予定です。まずは基本の4つのビジネスモデルについてしばらく話をしていきたいと思います。
ここの「#ビジネスモデルと経営戦略」の話で大事になっていくのは、ご自身が行われる都市農業が、どのようなビジネスモデルを目指していくかだと思います。提示したものは、私が勝手に分類したものですので、これらを参考に独自のビジネスモデルを築いていくことをおススメします。
もちろん、これらのビジネスモデルだけが正解ではありませんので、選択しないという判断もあると思います。その場合でも、収益性が確保できるのか、継続性がある方法なのかを検証していただければ幸いです。
今回は以上です!次回以降、4つのビジネスモデルについてひとつずつ話をしていきます。
【自己紹介】
非農家でありながら、東京の八王子で農業系サービス事業を展開。
専門分野は都市農業の経営、都市部での小さな農、コミュニティ農業、農のある生活、キャリア視点から見る農などで幅広く農業を語っています。
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東京八王子を中心に現場での農業体験も行っています。