映画『宮城野』の魅力を監督と語ります♪
明日は、浮世絵コンシェルジュとして、映画『宮城野』の魅力を映画監督と語るオンライン・トークイベント収録の日…!
◆映画『宮城野』について
この映画は、写楽の浮世絵をモチーフにしたもので、まるで舞台を見ているかのような感覚におちいります!
一貫して、美しい女性を描いた浮世絵を「美人画」と呼ぶのではなく、江戸時代に実際に呼ばれていた「美人絵」で通されていることや[*1]、
役者の顔貌の描き方は初代歌川豊国の『役者似顔早稽古』(役者をうまく描くコツを教えた絵手本)に記されている通り、
鼻→口→目→眉→顔の順に描いていること、さらに現代浮世絵師の石川 真澄氏が手タレになっていることなど、細部まで拘り抜いている点が圧巻です。
[*1] 「美人画という言葉は、明治40年の文部省美術展覧会より作れた言葉で、江戸時代は、「美人絵」、「女絵」などと呼ばれており、「美人画」と書いてある浮世絵も、「美人画(ゑ)」と呼んでいます。
特に印象的だったのが、舞台セット。背景の歌川広重の名所江戸百景風の名所絵は幕末に刊行されたものであり、実際には、この映画の写楽の時代には刊行されたものではないものの(舞台セットのものは、画題も変わり、改印も消されていますが)あえて哀愁感のある広重の名所絵を使用することで、宮城野の哀愁漂う感じと絶妙にマッチしていて、非常にしっくりきました。
https://camp-fire.jp/projects/319759/activities/204988#main
さらに、豪華キャスト・片岡愛之助さんのクローズアップの「見得」を用いた歌舞伎、毬谷友子さんに合わせて女流義太夫が登場する「義太夫の出語り」、映画にあまり取り入れられることのない「だんまり」など、歌舞伎好きの山﨑監督だからこそ撮影できた演出も、この映画の最大の魅力だと感じます。
この映画に登場する浮世絵師・東洲斎写楽。
写楽とは、何が謎なのでしょうか…?
一般的に、素性がよくわからない絵師で、
わずか10ヶ月ほどで150点近い絵を描いたことなど
いわれています。
江戸時代の写楽の名声は、現在ほど高くはなく、
特に人気絵師ではありませんでした。
しかし、なぜデビューしてすぐ高価な雲母摺の浮世絵を刊行することができたのでしょうか…?!
この謎について考えられることは、明日のオンラインイベント
そして、
1月31日の浮世絵講座で
詳しくお話できればとも思います♫
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◆2021年1月31日(日)
13時30分から16時30分
「畑江麻里の初心者でも楽しめる浮世絵講座」
※会場の詳細は、参加者にお知らせします
浜松町(大門)から徒歩4分
(当初予定した浜松町の場所とはまた別)
換気可能なコロナ対策バッチリの大教室を借り
少人数で開催予定
◆2021年2月28日(日)
「第26回 美人画研究会」
会場は、決まり次第ご連絡します
お問い合わせなど
コメントやDMまでご連絡ください〜♪
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