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トヨタのカイゼン

中小企業診断士試験科目の「管理運営」には、様々なトヨタの生産方式が取り上げられます。

勉強し始めたころは、正直、世界有数の企業ではあるものの、一企業の事例をもとに作問される…ってどうなの?って思ったこともありました。
でも、例えばプロダクトポートフォリオ(PPM)のような経営分析手法は、ボストンコンサルティンググループ(BCG)が開発したもの…とかを知るようになると、企業の事例をもとに作問されるのもありか…と思うようになりました。

そういう疑問すら忘れていたのですが、PRESIDENT Onlineの「日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか…アマゾン急成長の理由は「トヨタのカイゼン」という不都合な真実」という記事を読んで、「いや、すごく大事なことを出題されていたんだ!」と気づくことになりました。

この記事のサマリーは、こんな風に書かれています。

慶應義塾大学の岩尾俊兵准教授は「創業者のジェフ・ベゾスは物流の効率化だけでなく、ECサイトやアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の運営にもトヨタ生産方式を導入して成功した。日本では『カイゼン』の研究は下火だが、むしろ海外では年々注目が集まっている」という――。

https://president.jp/articles/-/75592

そして、トヨタのカイゼンをもとに、Amazonで取り入れられ、様々な取り組み効率化されたことが、データも付して紹介されています。

この記事には出典元があり、先ほどのサマリーにも、次のように注記されています。

※本稿は、岩尾俊兵『日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか』(光文社新書)の一部を再編集したものです。

https://president.jp/articles/-/75592

この注記にもあるように、この記事の主旨は、日本企業が育んできた様々な有効な手法を捨て、アメリカの手法を取り入れるのに躍起になっていることへの問題提起となっています。
この記事を読んで、「なるほどなぁ」と思うことしきりでした。

中小企業診断士になれたら、こういう視点は大切だと思います。
安易に「新たなものに心酔してしまい、これまでのものを捨て去る」ようなことはせず、新たなものだけでなく、これまでのものについて丁寧に理解して、それを今もどのように活かすことができるか…をちゃんと考える。
そして、そのことをクライアントとなる経営者たちと共有して、当社の取り組みを作り上げていく。
そういう姿勢で臨みたいと思います。

ところで、ネットで、「トヨタのカイゼン」などで検索すると、様々な情報がでてきますね。トヨタのカイゼンをベースにしたものについてのビジネス書も色々あります。
生産の効率化だけでなく、様々な創造活動に活かせるものです。
試験勉強が終わったら、社会の具体的なグッドプラクティスについても勉強していきたいですね。

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