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TQM

生産のオペレーションの手法のひとつにTQMというのがあるそうです。
Total Quality Management(総合的品質管理)です。

「運営管理」の出題範囲ですが、最近丁寧めに勉強していて、あらためてその内容を読み込んでみて、「良いな」と思いました。

TQMは、「顧客満足の向上や利益創出を実現するために、戦略的に企業活動全体の品質を向上させる手法」だそうです。
「目的に関する原則」、「手段に関する原則」、「組織の運営に関する原則」の3つの原則で構成されていて、経営者をはじめ、管理者・監督者・作業者など全員が参加して、企業全体の経営品質を向上させるように活動していくというものです。

各々の原則には、各々具体的な活動が挙げられています。

◆目的に関する原則
「品質第一」「後工程はお客様」「マーケットイン」

◆手段に関する原則 
「プロセス重視」「源流管理」「標準化」「QCD結果にもとづく管理」「事実にもとづく管理」「重点志向」「PDCAサイクル」「再発防止」「未然防止」「潜在トラブル」

◆組織の運営に関する原則
「リーダーシップ」「全員参加」「人間性尊重」「教育訓練の重視」

となっています。

例えば、目的に関する原則「後工程はお客様」は、後工程の立場に立って担当業務の出来栄えを評価する…というものです。
“出来栄え”を評価するという意識、言われてみれば大事ですよね。
それを同じ会社内で次の工程を意識することにより、確かに質の高いアウトプットを社外に出すことができるでしょう。

例えば、手段に関する原則「源流管理」
顧客に喜ばれる製品やサービスの品質を源流から掘り下げて管理する。
喜ばれるために何をすべきかって考える時に、深く最初から意識して丁寧に扱っていくってことですよね。
同じく手段に関する原則「重点志向」
結果に最も影響を与えている要因を把握して対策したり、効果の大きな問題に着手する…という考え。こういう視点は、顧客に対しても、また効率性を考えても、さらにリスク対策としても有効だと思います。

手段に関する原則で比較的テクニカルな観点からの手法が示されていると思えば、組織の運営に関する原則では「人間性尊重」として、人間らしさを尊び、人間の持つ感情を大切にして、英知、創造力、判断力、指導力等の能力を発揮するということを掲げています。精神的な観点からのアプローチですよね。

TQMは、製造・ものづくりにおける手法です。
でも、ここにあげられていることは、サービスや経営自体にも活かせるものだと思います。

あるテクニカルタームが、その分野のものだけでなく普遍性がある…ということを書いていますが、このTQMもそうだと思います。
うまく色々なシーンで、これらの原則や手法を活用して支援できる中小企業診断士になりたいです。

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