見出し画像

マリオ&ルイージRPGブラザーシップクリアしました


ありがとう任天堂!!!
ありがとうアクワイア!!!

マリルイシリーズは初代と4の二作しかプレイしていないのですが、今作はシリーズ屈指の名作なのではないのでしょうか?神ゲーです。面白すぎました。

IGNという海外のゲームレビュー会社(?)が今作に5点(10点満点)をつけたみたいですが、個人的にはにわかには信じ難い評価です。

個人的には9.8点です。ほぼ満点です。

クリアした勢いのままに感想を述べたいと思います。前半はネタバレなし。後半はネタバレを含む感想をば。





シリーズ新作の期待を裏切らない丁寧さ

まずはこれに尽きる!

完全新作に心躍るマリルイファンにはもちろん、今作からこのシリーズを遊ぶ方もすんなりとゲームを楽しめるように用意されたチュートリアルと、マリルイの世界観に没入しやすい様に作り込まれた個性豊かなキャラクターたちとアニメーション。

マリルイシリーズ、というかペーパーマリオシリーズにも言えることなんですが、マリオに登場するキャラクターって本当に敵も味方もみーんな個性的で可愛らしいんですよね。

だからこそ物語が進めば進むほど、どんどんとマリオブラザーズの二人だけではなく、出会ったキャラクターみんなの魅力に飲まれていく。この子たちと共に頑張りたいと思えるし、この子たちの為に何とかしたいと思える。

今作の主要キャラ、コネッタちゃんも表情豊か


また、マリルイシリーズだけではなく、ルイージマンションでもそう描かれているように、お茶目で情けないくせにやる時はやる愛嬌たっぷりなルイージが健在なのも嬉しい。

前述したように自分はマリルイシリーズは二作しかクリアしてませんが、ルイージというキャラクターの性格とポジションはある程度把握しているつもりです。その認識との差異なく今作でもルイージはちゃんとルイージをしています。

危険な状況では兄マリオの一歩後ろに居るくせに、仲間のピンチではマリオの隣で目つき鋭く拳を握るルイージが格好良いんだ…。


シンプルだけど奥深い戦闘

マリルイ(ペーパーマリオ)シリーズの戦闘システムは殴って魔法を唱えて回復アイテムを使って…、だけじゃなくてマリオとルイージの攻撃時に適切なタイミングでボタンを入力をすることで敵キャラクターに与えるダメージを増加させたり、敵キャラクターの攻撃を適切なタイミングでボタンを入力することで攻撃をかわしたり反撃をしたり、という他のRPGの戦闘とは少し違うシステムとなっています。

シリーズファンであれば、「初めて見る敵だけどなんとなくこんな攻撃をしてきそうだから、ボタンを入力するタイミングはここかな?」と予想が出来るので戦闘の難易度も下がりますが、今作からシリーズを始める方、もっと言えばRPGは好きだけどアクションゲームはあまり得意ではない方はこのシステムに難儀するかもしれない…。なんてことも、先に述べたチュートリアルがかなり丁寧なので恐らく問題ないと思われます。

ちなみにボス戦では道中の敵キャラの戦闘システムに加えてボスそれぞれにギミックが用意されていますが、それにも丁寧な説明があります。優しい。

また、道中で手に入るアイテムを素材にして交換することにより、戦闘中に様々な効果を発揮できる『バトルプラグ』というシステムが今作の戦闘の魅力で、敵キャラクターに対してどれが有効か考えながら戦闘をするのも楽しいし、敢えて『バトルプラグ』を使わないという縛りプレイで難易度を上げることが可能なのも素晴らしい。

…上手な人は敵の攻撃を全部避けれるのかな。

なので、アクションが苦手な方は『バトルプラグ』やアイテムを駆使してRPGとして攻略出来るし、RPGそこまでプレイしないけどアクションゲーム好きな方はボタン入力を極めることで攻略が可能といういい塩梅。

さらにもう一つ、戦闘の魅力がありまして。
それが迫力あるカメラワークと作り込まれた背景です。

戦闘中、マリオブラザーズの攻撃パターンに合わせて色々な角度から2人や敵キャラクターを捉えていて、その際に見える背景が物凄い。これに関しては実際に戦闘をして見てもらうしかないのだけど、カメラが切り替わった際に「そんな所にそんなものがあるの!?」と目を奪われることもしばしば。戦闘中の背景をじっくり眺めるモードとか欲しいレベル。

もう本当にこのゲーム、久しぶりの新作だからって隅々まで頑張り過ぎなんですよね。ありがとうございます。

戦闘シーンの一枠


大ボリュームで重厚なストーリー

マリオといえば大魔王クッパが攫ったキノコ王国のピーチ姫を助けるというのがお約束。

外伝作品も基本的にはキノコ王国、または別の舞台の世界のピンチを助けるのがお約束で今作はコネクタルランドを助けるお話。

ピーチ城の庭で過ごしていたマリオとルイージ。2人は不思議な空間に吸い込まれ、大海原が広がる世界「コネクタルランド」に迷い込んでしまう。
見知らぬ土地に降り立ったマリオたちは、コネクタルツリーという大きな樹が生えた「船島」へとたどり着く。
そこで出会ったのは、心優しき少女「コネッタ」とブタの貯金箱のような見た目の「タップー」。
マリオたちはこの世界の住民であるコネッタから、ひとつだった大地が何者かの手によってバラバラにされ、いくつもの島に分かれてしまったことを知らされる。
窮地に陥ったコネクタルランドを救うため、マリオとルイージはバラバラの大地をひとつにする「島つなぎの冒険」に出かける。

マリオ&ルイージRPGブラザーシップ公式サイト

…そして、ゲームのお約束である「○○を○個集める」的なアレ。

今作ブラザーシップはコネクタルランドを救うために、4つの『大灯台』に光を灯すため船島でコネクタルランドを駆け回ります。その道中で出会う人々(?)と、それを阻止する悪役。

マリオブラザーズ(プレイヤー)の選択によって分岐する物語と、コネクタルランドの心情。

正直感情移入出来ないキャラクターも何名か居るのは居るのですが、各キャラクターたちの信念や繋がり、どうしてその行動を取ったのか、どうしてここまで頑張るのか、過去に何があってそう思うのか。キャラクターたちの掘り下げがしっかりしているので、前述した豊かな表情も相まって、コネクタルランドの世界観にどんどんと没入しちゃいます。

物語を進めると「船島」に出会ったキャラクターが遊びに来るのですが、物語の進行度合いでキャラクターたちのセリフが変わるのも込んでるなぁと感じます。

本当に力を入れて作り込まれているので、今作のプレイ時間がとんでもないことになりました。プレイ時間もネタバレになりかねないので伏せますが、自分がプレイしたマリルイ史上最長のはずです。

マリルイ4の記憶は曖昧ではありますが、マリルイ4もなかなかの時間がかかったはず…。でも多分それ以上な気がします…。

ネタバレにならない範囲でプレイ時間がわかる画像



…あとは、ダンジョン内の謎解きやメインストーリーと関係のないやり込み要素だったり、飽きさせない作りとなっているのでエンディングまで長く楽しく遊ぶことができました。

そして今作の悪役。
コネクタルランドをバラバラにした敵たちは、マリオシリーズとは思えない凶悪さで子どもがプレイしたらトラウマになるんじゃないか?と感じるくらいに邪悪です。ネタバレになるので伏せますが、敵役の終盤のムーブはゲーム慣れしているプレイヤーでさえも「どうなるの?」という恐怖を抱えながらの冒険になるはずです。


あとは以前の作品に登場した、イエロースターが参加するなどシリーズファンには堪らないサービスが至る所にありますので、久しぶりのマリルイシリーズの期待を大きく超えていると思います。人に勧めることが出来るゲームです。


気になるところ

不満点がないわけではないです。
不満というほどではないですが、気になるところが数点。

まず、重い。

これ、結構感じる場所があります。自分のSwitchと液晶の問題の可能性もありますが、頻繁に感じるのはステータス画面やアイテム欄を開いた時。
次の画面に切り替わるまでにほんの少しラグがあるんですよね。気にならない程度なら良いんですけど、ゲームが進んだ中盤くらいからほぼ毎回ラグを感じるので「またか」と思ってしまいます。終盤なんか敵も強くなってくるから、道中で回復したい場面も増えてくるしこれはかなり気になりましたね。

あと戦闘中でも背景のギミックや敵キャラクターの数が増えたり、攻撃がド派手になると入力遅延が起こります。まぁこれもSwitchや液晶の問題説あり。


次に、距離感が掴みにくい。

マリオのRPGシリーズは、フィールド上に存在する敵キャラクターとマリオが接触することで戦闘が開始する、所謂シンボルエンカウントシステムなんですが、これが最初は距離感が掴みにくいです。

避けれない、とかじゃなくてですね。避けるのは容易なんですよ。だけど、マリルイシリーズ恒例の『敵キャラクターを踏み付けて戦闘を開始すると先制攻撃が出来る』が、序盤は本当に苦労しました。中盤辺りでは慣れてくるので狙って先制攻撃出来るのですが、序盤の先制攻撃成功率かなり低かったです。ゲームが下手なだけと言われたらそれまで。

距離感の掴みづらさは戦闘にもあります。

これは前述した戦闘のカメラワークが悪さしてるんですけど、敵の攻撃モーションとマリオブラザーズの位置関係が絶妙に分かりにくいカメラワークの敵が何体かいるんですよ。パターンや避けるタイミングは分かってるのに、距離感が分からないせいで被弾することがあって、それはちょっとストレスでした。それ以上に戦闘が楽しいので許せるのですが、もし仮にそのせいでゲームオーバーになってたら目も当てられない。


そして、一部シナリオの薄さ。

これもネタバレになるので何がとは言いませんが、中盤超えてクライマックスに向かうまでで発生する一部シナリオが、ここまでしっかり作り込まれたゲームとは思えない薄味で「逆にこれいる?」と感じる場面があります。

これも個人の感想なので、「このシナリオ良かった〜!」という方がいる可能性あり。あくまで個人の感想。

で、上記とちょっと似てますがシナリオの齟齬。

今作、プレイヤーの選択で分岐する様々な物語があるのですが、シナリオライターさんの見落としなのかフラグ管理を間違ってるのか、各キャラクターの反応とマリオブラザーズ(プレイヤー)の体験が違うことが何度かありました。これもネタバレになるし、自分と違う選択をした方はしっかりとしたリアクションで楽しめている可能性もありますが、腑に落ちない場面があって少し残念でした。

でもでも、冒頭でも述べたように自分自身は神ゲーと言えるくらい楽しめたので、本当に些細なところです。不満と言うほどではないです。


個人的には満点に近いゲームです。

人に勧めたいし、これをきっかけにプレイしてない2と3も始めたいなと思っています。

面白かった!!!








以下ネタバレを考慮しない感想






コネッタ〜;;
タップ〜;;

この二人(?)と一緒に頑張ってきてよかった!
大団円をコネクタルランドの住民たちと迎えられてよかった!

唐突にオムスビさまに告げられたお別れの時間、船島で長い航海を共に過ごしたコネッタ、タップー、センサミール、グズグズ団たちとの最後の会話。忘れないように、何度も何度も読み返しました。

「ふたりには感謝の気持ちでいっぱいです。
向こうの世界でもどうかお元気で」

「オイラにとってふたりは最高のヒーローだ!」

「ずっとここにいてもいいんスよ!」

「向こうの世界で何か困ったことがあったら呼んでください」

ボリュームのあるゲームということは、それだけコネッタやタップーたちとも長く過ごしたということで、マリオたちはキノコ王国という帰る場所があるけれど、プレイヤーとしては最初こそキノコ王国に居たけどそんなの2分くらいだし、45時間はコネクタルランドに居たから別れの時間が本当に辛かった。

そりゃコネクタルランドの為に冒険してきたから、全てが終わったのならここに居る理由はないけど、でもコネッタが立派なソダテナーになるまで見守ってあげたいし、タップーはルイージの帽子の中がお気に入りなんだから提供してあげたいし。平和になったコネクタルランドをピーチ姫と観光してもいいじゃないですか。もうちょっとだけ。

別れを認めたくないくらいには、コネクタルランドの世界観に没入してました。

それはこちらも同じ気持ちです


また、父であるクッパの役に立ちたくてせっかくクッパJr.がマリオブラザーズを捉えたのに、フレンが「マリオたちが本当に悪い人とは思えない」と逃してしまったことから、絶交状態だったクッパJr.とフレンの関係も最後に修復されて、嬉しい。悲しい。

クッパJr.もキノコ王国に帰る…



ボッチアーニ。

今作は子どもがトラウマになるのでは?と心配になるくらいの、純粋悪で本当に不気味だった。カービィのマルクのようなピュアな悪。

何が起きたかは予想出来たけど、キノコ王国にマリオブラザーズとタップーが飛ばされたシーンは、生気のないキャラクターたちと徐々に壊れていくグラフィックが不気味。

花の被害に遭わなかった人も、家族や恋人、友人との“繋がり“を絶たれてしまうから、花の被害者ではないだけでボッチアーニの望む世界に取り込まれたことになっちゃう。ゼツエン状態とは違って助ける術もないし、見た目の異質さも相まってマリオのゲームとは思えない。

異変に気づいたマリオたちに対して…
「クッパがいるから楽しくないんでしょ?」と別世界を用意。怖すぎる。
これ子どもトラウマにならない?大丈夫?


そんな純粋悪に取り込まれたマリオブラザーズを救ってくれたのがタップーだったの最高でしたね。

ここめちゃくちゃ気合い入ったし泣きそうだった

このクライマックスの一連の流れが激アツで感動的だからこそ、前述した一部シナリオの薄さが余計に残念なんですよ!

それ、キズナ集めパートのことなんですけど。

コネッタとコトゼットのキズナは分かりますよ。このパートの導入だし、2人はずっと各地を旅してきたし、コネッタはずっともう一度コトゼット先生に会うためにソダテナーとしてコネクタルランドを旅していたし。

でも、残りのキズナを集めようとなったのなら、それなりのシナリオを用意しててもよかったんじゃないかな?と思うのですよ。

シバレルアッチーナ夫妻はあっさりでもまぁいいかなとも思います。いがみ合う種族の壁を越えた夫婦の愛ですから。良いです。ブラザーアタック、めちゃくちゃ使いました。ありがとう。

でもでも、グズグズ団のキズナ、クッパJr.とフレンのキズナ、ボルドルド団のキズナはもっと掘り下げようよ!

手を繋いで変な光が出て、「私たちにもキズナがあった〜」じゃなくて!

グミが母親のピンチに先走って無茶した!残りの3人がマリオブラザーズを待たずに助けに行ってしまった!2人ともなんとかしてお願い!とピーチ姫にお願いされて、駆けつけたら4人で力を合わせて頑張ってたけどあと一歩足りなかった。でもマリオたちが少し協力してあげたお陰で、グズグズ団の4人で成し遂げることが出来た!とか。グズグズ団の個性ならいくらでも広げようはあったと思うのにな〜。

これはボルボルド団も同じで、3人とも個性も関係性も戦うたびに掘り下げてきたのだから、キズナを確かめるための物語なんていくらでも用意できたはず。トイレの後手を洗った?とかじゃなくて!!!!!

ここの薄味、駆け足っぷりが心残り。

ここもっとちゃんとしてたら船島の会話ももっともっと深みのあるものになったと思います。DLCで今から掘り下げませんか?どうですか?

2組ともこんなに個性的でかわいい


ファンサービス多めの今作、自分が初代と4しかプレイしていないのもありますが、一番嬉しかったのがオートセーブのタイミングです。

1番のセーブデータは最終決戦前のセーブブロックで自分で記録したもので、その上のものがオートセーブです。

これ、エンディングの少し前のタイミングなんですよ。

船島での最後の会話とエンディングがまた見れる!!!!!!!!!

タイトル画面からロード画面を開いた時のこの衝撃、プレイした人ならみんな同じだと思います。嬉しすぎる!

エンディング、めちゃくちゃいいんですよ!

ただのスタッフロールじゃなくて、ちゃんと“お別れ”が描かれていて「あ、本当に終わるんだな」という実感が湧いてきた瞬間でした。

最初に涙腺が緩んだシーン
畳み掛けてくる、惜別の品
2人の反応、反則










何度も繰り返してしまいますが、神ゲーでした。

新作が出ることはもうないと思われていたマリルイシリーズ。ファンからの期待は凄かっただろうし、たぶんハードル上がりまくってたと思うんですよ。

でも、そんなハードル見事に飛び越えて心の底から面白いと思えるゲームだったし、止め時が分からずにずーっとプレイしてました。

あとちょっとだけ、ここをクリアしたら、を繰り返してしまって睡眠時間削れちゃったりして。眠ってても、続きが気になり過ぎてすぐに目が覚めてしまったし。中毒のような状態でした。

サクッとクリアしてしまって勿体無いという気持ちもあるけど、そんなことお構いなしに熱中できる作品を作ってくれた任天堂とアクワイアに大感謝。

そして、平和になったコネクタルランドをコネッタとタップーたちと巡りながら小さな事件を解決するようなDLCを是非ともお願いします!!!


クリアした熱と勢いのままに書いたから文章めちゃくちゃだし誤字も多そう…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?