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議論を避けることが説得の入口
対人スキルを鍛えたい私とあなたのために、
この本からの学びを少しずつ共有していきます。
人間関係にお困りの私とあなたのお役に少しでも立てれば幸いです。
この本では、対人スキルを鍛える方法が
1.人を動かす3原則
2.人に好かれる6原則
3.人を説得する12原則 (←今回の記事はココ)
4.人を変える9原則
の30原則にまとめられています。
今回の記事は、「人を説得する12の原則」の1つ目について書いていきます。
あなたは、議論がお好きですか?
人を説得する時、相手に議論をふっかけて、論破し、相手の反論を封じる。
それを説得と勘違いしている人、あなたの周りにもいらっしゃいませんか?
私自身、人から誤解を受けた時、このように説得をしようとする節があります…。
「人を動かす3原則」「人に好かれる6原則」のスキルを学ばれてきたあなたは、この説得のさせ方がいかに危険であるかお分かりでしょう。
「議論に負けても、その人の意見は変わらない」
相手の好意を得ながら説得したい、私とあなたへ。
さっそく見ていきましょう。
1.議論に勝つには、議論を避けるしかない
議論は、ほとんど例外なく、双方に自説をますます正しいと確信させて終わるものだ。
この指摘は、すなわち、相手に議論をふっかけても、説得にいたることはないということです。
このことをカーネギー氏は、次のエピソードをもとに教えてくれています。
トラックのセールスマン、パトリック・オヘアは、売り込みに行った先で、自社のトラックをけなされた時のこと。以前なら、猛烈に反発し、相手に議論では勝つもものの、肝心のトラックは一台も売れなかった。
ところが、カーネギー氏の教えを得て以降は、同じような状況にあっても、「ごもっともです。まったく〇〇社(競合他社)のトラックはいいですからね」と議論を避けるようになった。
これでは、相手も二の句が告げず、話題は変わって、自社のトラックの長所について話し始め、最終的にはセールスに成功したという。
つまり、議論での勝利と相手からの好意を勝ち取ることは、両立しないということです。
議論に勝つには、あえて議論をさけ、相手からの好意を得ることが最善策のようです。
2.意見の不一致は歓迎すべき
カーネギー氏は本書の中で『片々録』と題した本(誰がいつ著した本かが不明)からの「意見の不一致から口論が生じないようにする方法」が引用されています。
①意見の不一致を歓迎せよ
②最初に頭をもたげる自己防衛本能に押し流されてはならない
③腹を立ててはいけない
④まず相手の言葉に耳を傾けよ
⑤意見が一致する点を探せ
⑥素直であれ
⑦率直であれ
⑧相手の意見をよく考えてみる約束をし、その約束を実行せよ
⑨相手が反対するのは関心があるからで、大いに感謝すべきだ
⑩早まった行動を避け、双方がじっくり考え直す時間を置け
この10の方法一つ一つの解説が、いちいち腑に落ちました。
特に「意見の不一致を歓迎せよ」は、理解はできてもそこまで思い至れるか自信はありません。
「二人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうちの一人はいなくてもいい人間だ」という言葉を銘記すべきだ。思い及ばなかった点を指摘してくれる人がいたら感謝しなければならない。
おっしゃる通り…。
耳の痛いことを言われたくない、と思いがちの私は、猛省しなければなりません…。
ましてや、持論を出してきて、相手を論破しようとは、お門違いもいいところですね。
まとめ|議論を避けることが説得の入口
今回の記事では、人を説得する原則について
「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 part3 1章
から紹介しました。
人を説得するするための方法は、議論をふっかけ、その議論に勝利することではありません。
勝つでも負けるでもなく、議論そのものを避けて、話題を変えること。
そして相手を賞賛し、その人の自己重要感を高めること。
そうすることで相手からの好意を得て、ようやく説得を始めることができるのです。
「私たち夫婦は、昔、一つの協定を結び、どんなに腹の立つことがあっても、これを守り続けてきた。二人のうちどちらかがどなりはじめたら、もう一人は黙ってそれに耳を傾けるという取り決めだ。なぜかと言えば、二人ともどなりはじめたら、たちまち意志の疎通は吹っ飛び、あとはただ騒音で空気が振動するだけだから」
人を説得するための秘訣。「議論を避ける」こと。
了
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