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コーヒー化学の旅 一杯の秘密を解き明かす③抽出プロセスの科学

今日で化学の旅も
3日目になりました!


Day 1: コーヒーの成分
Day 2: コーヒーの焙煎と化学変化
Day 3: 抽出プロセスの科学
Day 4: カフェインの効果と人体への影響
Day 5: 酸味と苦味のバランス
Day 6: コーヒーの保存方法
Day 7: デカフェコーヒーの科学





Day 3: 抽出プロセスの科学

コーヒーの抽出は、単なるお湯
を注ぐ作業ではなく、科学が詰
まったプロセスです。

温度、時間、圧力、水の硬度と
いった要因が絶妙に組み合わさ
ることで、一杯のコーヒーの風
味が決まります。今回は、これ
らの要因がコーヒーの味わいに
どのような影響を与えるかを科
学的に探ってみましょう。

1. 温度
まず、抽出温度について。理想的
な温度は90℃から96℃と言われ
ています。
この温度帯では、コーヒー豆に含
まれる風味成分がバランスよく抽
出されます。

温度が低すぎると、酸味が強調
れすぎてしまい、味が薄くなります。
一方、温度が高すぎると、苦味やえ
ぐみが強く
出てしまい、全体のバラ
ンスが崩れてしまいます。



2. 抽出時間
次に、抽出時間の影響です。
抽出時間が短いと、酸味が強く
出る浅煎りの特徴が前面に出や
すくなります。

反対に、抽出時間が長すぎると、
苦味や渋み
が増し、重たく感じる
味わいになります。

フレンチプレスやエスプレッソなど、
抽出方法によって理想的な抽出時間は
異なるため、目的に応じた時間調整が
必要です。


3. 圧力
エスプレッソに代表される「圧力」
は、コーヒーの抽出において特に
重要な要素です。

エスプレッソマシンでは、9気圧
前後の圧力でお湯をコーヒーの粉
に押し付け、短時間で濃厚なコー
ヒーを抽出します。
この高圧抽出によって、他の方法で
は得られない濃密な風味とクレマ(泡)
が生まれます。
圧力が適切にかかることで、味わいが
一層豊かになります。

4. 水の硬度
水の硬度もコーヒーの味に大きく
影響します。
硬水にはカルシウムやマグネシウム
が多く含まれており、これらのミネ
ラルがコーヒーのフレーバーを強調
します。

しかし、硬度が高すぎると、苦味が強
く出すぎたり、ミネラルが過剰に抽出
されてしまう可能性があります。

一方、軟水はよりクリアで繊細な味わ
いを引き出しますが、場合によっては
風味が薄く感じられることもあります。


5. 粉の粗さ
最後に、コーヒー豆の挽き方、つまり
「粉の粗さ」です。
粉が細かいほど、抽出時間が短くても
多くの成分が抽出されやすくなります。
エスプレッソやターキッシュコーヒー
では非常に細かい挽き方が適していま
すが、フレンチプレスでは粗挽きが求
められます。適切な挽き方は、抽出方
法と豆の種類によって変わります。


これらの要素が繊細に絡み合い、私たちが
楽しむ一杯のコーヒーが完成します。


お疲れ様でした。

あなたが明日飲むコーヒーで
コントロールできそうな事、
あったら試してみてください
ね。

それでは。


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