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コーヒー化学の旅 一杯の秘密を解き明かす③抽出プロセスの科学
今日で化学の旅も
3日目になりました!
Day 1: コーヒーの成分
Day 2: コーヒーの焙煎と化学変化
Day 3: 抽出プロセスの科学
Day 4: カフェインの効果と人体への影響
Day 5: 酸味と苦味のバランス
Day 6: コーヒーの保存方法
Day 7: デカフェコーヒーの科学
Day 3: 抽出プロセスの科学
コーヒーの抽出は、単なるお湯
を注ぐ作業ではなく、科学が詰
まったプロセスです。
温度、時間、圧力、水の硬度と
いった要因が絶妙に組み合わさ
ることで、一杯のコーヒーの風
味が決まります。今回は、これ
らの要因がコーヒーの味わいに
どのような影響を与えるかを科
学的に探ってみましょう。
1. 温度
まず、抽出温度について。理想的
な温度は90℃から96℃と言われ
ています。
この温度帯では、コーヒー豆に含
まれる風味成分がバランスよく抽
出されます。
温度が低すぎると、酸味が強調さ
れすぎてしまい、味が薄くなります。
一方、温度が高すぎると、苦味やえ
ぐみが強く出てしまい、全体のバラ
ンスが崩れてしまいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1723640783469-kt51AAeZIy.jpg?width=1200)
2. 抽出時間
次に、抽出時間の影響です。
抽出時間が短いと、酸味が強く
出る浅煎りの特徴が前面に出や
すくなります。
反対に、抽出時間が長すぎると、
苦味や渋みが増し、重たく感じる
味わいになります。
フレンチプレスやエスプレッソなど、
抽出方法によって理想的な抽出時間は
異なるため、目的に応じた時間調整が
必要です。
![](https://assets.st-note.com/img/1723640917169-FChbrXQCWd.jpg?width=1200)
3. 圧力
エスプレッソに代表される「圧力」
は、コーヒーの抽出において特に
重要な要素です。
エスプレッソマシンでは、9気圧
前後の圧力でお湯をコーヒーの粉
に押し付け、短時間で濃厚なコー
ヒーを抽出します。
この高圧抽出によって、他の方法で
は得られない濃密な風味とクレマ(泡)
が生まれます。
圧力が適切にかかることで、味わいが
一層豊かになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1723641063994-3vHM0THKnB.jpg?width=1200)
4. 水の硬度
水の硬度もコーヒーの味に大きく
影響します。
硬水にはカルシウムやマグネシウム
が多く含まれており、これらのミネ
ラルがコーヒーのフレーバーを強調
します。
しかし、硬度が高すぎると、苦味が強
く出すぎたり、ミネラルが過剰に抽出
されてしまう可能性があります。
一方、軟水はよりクリアで繊細な味わ
いを引き出しますが、場合によっては
風味が薄く感じられることもあります。
5. 粉の粗さ
最後に、コーヒー豆の挽き方、つまり
「粉の粗さ」です。
粉が細かいほど、抽出時間が短くても
多くの成分が抽出されやすくなります。
エスプレッソやターキッシュコーヒー
では非常に細かい挽き方が適していま
すが、フレンチプレスでは粗挽きが求
められます。適切な挽き方は、抽出方
法と豆の種類によって変わります。
![](https://assets.st-note.com/img/1723643176775-Njh3YuNU51.jpg?width=1200)
これらの要素が繊細に絡み合い、私たちが
楽しむ一杯のコーヒーが完成します。
お疲れ様でした。
あなたが明日飲むコーヒーで
コントロールできそうな事、
あったら試してみてください
ね。
それでは。