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なぜ令和に「着物」が必要か。 日本の服づくりと美意識を考える。

私が SUOUを創ったのは
単純な疑問と、美意識からだった。

着物への特別過ぎる扱いや、業界の停滞した閉塞感。
古い着物は解体され、洋服に作り替えられる。
または美術品のように海外に売られていく。
今の「着物」はそのようにしか在れないのか、と。

温故知新とは、必ずしもそのもの自体をリメイクすることに限らず、
新たな可能性を模索することでもある。

西洋文化がベースとなった今、
この時代の日本人が、日本の文化をベースとした現代の「着物」を作ったら。
 
その答えの一つが、新和服ブランド「SUOU」という表明。

私はこの「ベース」を取り違えたくない

これからの時代、風土や意識的な特徴を活かして、世界と向き合っていく中で、「日本人」として見られることに、私たち自身が、誇りと可能性を感じていなければならないと思うからだ。

そのために、身一つに纏う衣服で、「日本の服作り」をするべきだと考えている。


定義と可能性

近代、建築や茶は、
ミニマルに洗練され、新たなスタイルが模索されている。

私はその日本の美意識が、着物にほしいと思った。

私は、着物の定義を「一枚の布」と「直線美」と見定めている。
「SUOU」はその答えを模索し、表現する基幹。

SUOU 長羽織コート写真

今回の新作の撮影では、東京都内にて明治の建築物が多く残る街で撮影した。
西洋文化が融合し、日本が近代化に奔走した時代風景をバッグに、
新たな日本の「新和服」を合わせる、というバランスは
変化する覚悟を決めた意識を、静かに表現できたものになったと思う。

SUOU 長羽織コート写真

日本の「着物」を残す意味は、今後ますます大きくなる。
だからこそ、深く培ってきた美意識を武器に、「新和服」を私は作っていく。

この価値観に、可能性を感じてもらえるような体現をしていきたい。
そのために、世界観の追求を続けていく。

これから様々なクリエイターや起業家の方たちと、多様なシーンで、この世界観を共有し、活かし、広げることが、楽しみだ。

SUOU 蓮目

 

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