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New York, New York ❷

知人の本で、彼のニューヨーク時代のことを読んだ。彼から直接聞いていたところもあるけれど、なかなかやはり冒険をして来たらしい。

ビザの関係で3ヶ月を4回、往復して結果1年ほど過ごしていた。東京を出る時に家を引き払い、ニューヨークで家を借りた。つまり東京に戻って来ると家がない。初めは友だちの家にお世話になっていたようだけれど、次第に外で暮らすようになった。とても惨めだった。段ボールにくるまり過ごす夜はとても長い、と。ニューヨークから帰って来て派遣会社に登録するも住所不定ということで登録すら出来なかった。住み込みで働けるところを探すも断られた。そして再び段ボールでの生活。助けてくれる人はいたので食べ物には困らなかったそうだけれど。そしてある日気付く。「何やってるんだ!?」と。

彼は学歴も経歴も立派だった。その俺が、何やってるんだと気付く。

私にはその覚悟はあるのだろうか。そこまでしてニューヨークに行きたい理由は?ただの憧れでは生きていけないのではないだろうか。とても恐くなった。

私には、今出来ることをするしかない。お金を貯めて英語を勉強すること。最低でも、往復航空券と滞在費、各種保険料や住民税を払うくらいお金を貯めること。あちらでの資金を貯めること。しかし34歳、それでいいのだろうか。

何がしたいのか、何か出来るのか。なんだかお先真っ暗。珍しくローテンションだ。

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