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手相学の真意〜占いの品位
手相占いと聞くと、何を連想しますか?
若い男性にたずねたところ、こんな答えが返ってきました。
・オカルト的で怪しい
・女子が好む娯楽
・信頼できないし、信じない
占いが好きな方は、ともかくとして、一般には上記のようなイメージであることは否めません。
確かに、占い師の社会的地位は低く、易の種類(占い)は公的資金を得ることが難しかったりもするのです。
占いというものは、本当にオカルト的で怪しく信頼できないものなのでしょうか?
昔から伝えられているものには、必ず根拠があります。
手相占い(手相学)の品位をしっかりと維持するために、歴史背景からその真意を探っていきましょう。
手相学は学問である
手相占いの本には挙って下記のように記されています。
手相学は約5000年前にインドで発祥した学問である。
手相占いは統計学という学問である。
その真意は?
手相学は確かに紀元前から行われていた占術の一つであったと思われます。
私が調べたところ、手相学の起源に関する確固たる証拠を見つけることができていませんが、ともに発展してきたと思われる占星術は、確かに紀元前に確立されていますので、手相学もそうなのだと推察できます。
現在日本で行われている手相占いは、西洋手相学がベースになっていますので、西洋手相学について少し考察してみたいと思います。
手相学の発祥の地はインド?
確かに、インドの占星術家は手を見るらしいです。
西洋手相学もまた、手のひらに7つの惑星を当てて読むことから、占星術と密接に繋がっていたことがわかります。しかしながら、西洋占星術の発祥の地が古代バビロニアが栄えた地域であることから、西洋手相学もそうではないかと推察できます。
西洋手相学は、古代ギリシャ哲学と結びつき、名だたる哲学者が研究したと言われています。
手の中には、エンペドクロスが生み出したとされる4元素、アリストテレスが提唱した5元素や宇宙論、Body, Mind, Soulというエネルギー体、意識と無意識など、古代ギリシャの哲学者の理論があります。
西洋手相学は明らかに「いかに生きるべきか」を問う人生哲学なのです。
古典的占星術(ホラリー占星術)からの学び
占星術と密接につながっている西洋手相学を深めるためには西洋占星術を学ぶ必要があると考え、ホラリー占星術と言われる古典的占星術を学び始めました。
7つの惑星(土星・木星・火星・太陽・金星・水星・月)を占星術的に深めることが手相学の真意に近づけるとも感じたからです。
手相学同様、占星術も多くの占術家が研究を重ねた非常に深い学問で、学びは尽きません。先日、ホラリー占星術の師にこんな質問をしました。
もともと、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、あまり良いものとして扱われていなかったようなのですが、今、ドラゴンヘッドが吉兆で、ドラゴンテイルが悪い兆候と言われているのはなぜなのでしょうか?
補足:
占星術のチャートを読む際に、7つの惑星に加えて、ドラゴンテイルとドラゴンヘッドの位置が重要になります。これは、太陽と月の交点のことです。
先生の答えです。
約800年前ごろにドラゴンヘッドは吉兆、ドラゴンテイルは悪い兆候となったとされています。先代の占術家は、古い文献を読みながら、基本的な読み方を学び、占いででた結果と事実の検証を行った結果、実際にドラゴンヘッドは良い兆候だと証明されのです。
過去の文献を事実と照らし合わせて検証し、統計をとって真実を突き止める
過去の占星術家が地道にその作業を行い、真意に近づこうとしてのですね。
手相学も同じです。
これが、手相学が統計学だと言われる所以だと思われます。
占いは先代の占術家の研究の賜物である
1897年に書かれたとされる書籍
この書籍は、理論というよりも、ある手相家が実例を検証する形で手の読み方を紹介しています。根拠を明らかにすべく、検証する作業。これを学問と言わずしてなんというのでしょう。
今ある手相占いの技術は、古代から受け継がれてきたものであり、先代の手相家の研究の賜物ですね。
手相学と古代ギリシャ哲学
手相学の真意に近づくために、私が参考にしているのは海外で出版された洋書です。残念ながら、日本語で出版されている手相占いの本で、参考になるものを見つけることができていません。
手相家達が出版した本は、古代ギリシャ哲学者が求めた人生哲学が手相学の根底にあることを教えてくれます。
ただ、洋書であったとしても、そこに書かれた内容が真実なのか否かを、実例を検証しながら確認する必要があり、その作業を行い続けています。
事例検証を重ねれば重ねるほど、
左右の手は、人が経験から学び、人生を全うするガイダンスである
と確信するのです。
● この世に生を受けた時に、この人生を歩むために与えられたものは何か
● 与えられた可能性をどんな風に活かせば良いか
● きちんと活かして生きているのかどうか
手はその全てを語っています。
そして、日々の手の変化は、目には見えない脳の働き=心の有り様であり、持って生まれた可能性を活かして生きていけるようガイドしてくれています。
一人ひとりの手には、それぞれの人生とその歩みが映し出されているのです。
長年伝えられてきたものには、その時代その時代の研究者がいます。
私もまた、この時代の研究者でありたいと思っています。
古代から伝えられてきた手相学の品位を保つために。