アンビバレンス〜怒りと愛情
なんだか難しいタイトルですが、今日は人間関係を改善する秘訣のお話です。
アンビバレンス(ドイツ語:アンビバレンツ)は、両価性・愛憎感情などと訳される精神分析用語です。
人の心には相反する感情が存在する
アンビバレンスという心理は、手相に限らず、人の相談を受ける仕事をしている方々が知っておかなければならない心の法則の一つ。難しいことはありません。
という風に、人の心には全く反対の感情が存在するということです。
よく言う「嫌い嫌いも好きのうち」と同義です。例えば、浮気した相手に怒りを覚えるのは、実はまだ好きだからであり、無関心な相手だったら怒りすら覚えないと言うわけです。
人は、発した言葉や態度を見て、その人を判断してしまいがちな生き物。アンビバレンスという心の法則は、人を言動だけでジャッジしてはダメだということを教えてくれているようですね。
手と脳(意識)が繋がっていると言う視点で手相学を探求していると、多くの手を見れば見るほど、手相学は行動心理学であることを確信します。今日は、行動心理というアプローチから、言動では知り得ない本当の気持ちを知るための手を観るポイントから、大切な人と上手に付き合うための秘訣をご紹介します。
手相(手のひらの線)の濃さ
一本一本の手相を観るのは難しいと感じている方もかもしれませんが、手のひら全体の線の太さを観察することは容易にできますね。自分と比べて、太いか細いか観察してみましょう。
にっこり穏やかに笑っていても、心の中は複雑です。あなたの大切な人が、実は繊細で、不安や心配、悩みを抱えているかも?とわかったら、優しく接したくなりますね。
感情線
感情線は英語でHeart Lineと表記します。まさに心を表す線ということですね。
いわゆる一般の手相占いでは、愛情運を見る線と言われているのですが、Heart(心)には、様々な想いが詰まっていて、愛情ばかりではありません。このことから、感情線が示しているのは愛情運ではないということがわかります。
では、感情線とは何を教えてくれる線なのでしょう。
それは、互いの心を知って、愛情運をよくするためのヒントです。
今の心の状態を投影しているのが感情線。
大切な人の感情線が乱れていたら、優しくしたいと思うでしょう?
4本の指
こちらの記事で紹介しましたが、4本の指は行動意識。
4本の指の状態を観察すると、どんな風に周り写っているのか、どんな気持ちで行動しているのかがわかります。
4本の指の状態は、あなたが目にしているその人の言動にすぎません。どんなに楽しそうに見えても、どんなに立派に振る舞っていても、心の中には違う思いを抱えている可能性もあるのです。
ワクワクゾーン
ワクワクゾーンとは、私が命名した用語(笑)一般の手相占いでは、「月丘」と言われるゾーンです。
このゾーンは、子どものような無邪気さ、理屈なしに無条件で楽しいと感じる心、好奇心、発想力・・・そんなエネルギーが詰まっている心の栄養源です。
あなたの周りの人で、トゲトゲしていると感じる人やイライラしっぱなしの人がいたら、ワクワクゾーンを見てみましょう。ワクワクゾーンがペッチャンコだったら、「あー、この人忙しすぎるんだなー」と、ちょっとだけ大目に見てあげましょう。
こんな風に、言動では知り得ない相手の心の奥がわかったら、対処の仕方もわかります。相手を無理やり変えることは難しいですが、自分の立ち位置やスタンスは、自分で変えることができるのですから。
怒りの感情の出発点
相談を受ける内容で、ダントツのテーマは、家族や親子、友人同士など人間関係の悩みです。そして、そのの根底には、双方の想い〜心のボタンのかけ違いがあります。
心のボタンの掛け違いは、相手の言動からその人の気持ちを察して(判断して)振舞うことが発端であることが多いのです。
特に大切な人に対しては、相手の表情や態度、言葉から、自分なりの憶測して「きっと喜んでくれるに違いない」と愛情を注いだり、優しく接したりするでしょう。ところが、全く喜んでくれなかったら?
なんで喜んでくれないの!
こんなに私がしてあげたのに!
と、逆に怒りの感情が湧き上がってしまうのです。
その怒りの出発点は? それは・・・あなた自身の心。
例えば、彼の誕生日に、一生懸命に選んだプレゼントを彼がさほど喜んでくれなかったり、全然使ってくれなかったら、悲しい気持ちになりますね。怒りすら覚えるかもしれません。
でもその原点は「きっとこんな風に喜んでくれるに違いない」「毎日使ってくれるに違いない」とあなた自身が期待したことの反動なのです。
逆の例で考えてみますね。全く期待していない状況で、思いもよらない出来事が起こったら?
「今日は私の誕生日。でも、彼は出張中だから何も起こらないなぁ」と、思っていたところ、彼がサプライズでプレゼントを持ってやってきたらどうでしょう。飛び上がって喜びますね。喜び倍増です!
人はそれぞれ、心の有り様の表現の仕方が違います。感謝の仕方だって違うし、喜びを表現する方法も違います。
ところが、人は、自分の普通の基準で周りの人を観察し、判断します。「普通は〇〇だよねー」と期待するのです。そのあなたの期待する気持ちが怒りを生み出す出発点です。
手相学の役割〜人間関係改善の秘訣
手相学の役割は2つです。
1)相手と自分の「普通の基準」を理解すること
2)相手の「本当の気持ち」を知ること
大切な人の手を見ると、言動では知り得ない本当の気持ちを知ることができます。
自分と大切な人の手の様相が違っていたら、自分とは違う普通の基準を持っていることがわかります。すると、相手に対しての期待がなくなり、怒りの感情が湧き上がる頻度が少なくなるでしょう。
そして、誰にも気づいてもらえない本当の気持ちを理解してくれたら、どうでしょう。相手に好意を抱き、信頼関係もずっと深まります。そして、有効な人間関係が築けるのではないでしょうか。
大切な人のことが理解できなくなったら、大切に思っているのに怒りの感情が湧き上がったら、ちょっとだけ手を覗いてみてください。大切な人の本当の気持ちに気づいてあげましょう。
まとめ
左右の手を見ると、アンビバレンスという心の法則を理解することができます。特に親御さんやお子さん、家族のことに悩みが尽きず、怒りの感情を持つことも多いのは、あなた自身が特別な感情を抱いているから。
人間とは実に天邪鬼な生き物ですね。
ご家族や大切な人と上手に付き合うためには、相手の本当の心を理解することが大切です。愛情を持っているからこそ、本当の気持ちがわかると優しくなれるのです。
左右の手は、一人一人の基準を教えてくれます。
手の様相が違えば、「普通の基準」が違います。違うということがわかれば、自分の思い通りにしてくれる期待がなくなり、怒りの感情が顔を出す頻度がグッと低くなるでしょう。
手を使ったカウンセリングでは、人間関係や相性の悩みの相談の場合、そのお相手の左右の手を観ることが不可欠です。目に見える形で価値観や「普通の基準」、心の有り様が違うということを教えてくれるからです。
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