見出し画像

コロナの時代の公園運営を考えてみる


最近のオープンスペースの使われ方は興味深い。
新型コロナウイルス感染症防止で、外出自粛やソーシャルディスタンスの確保が求めれているときではあるが、自宅での生活がどうしても息苦しくなった人たちや、気分転換を求めた人たちが公園や緑道、川沿いにまで出てきて、時間を過ごしている。

広がる公園の使い方

近所の公園を観察していると面白い。散歩、レジャー、スポーツ、写真撮影、将棋対決など、公園に来る人の目的は様々である。そして、制限に応じて、公園の使い方はどんどん変わる。
ゴールデンウィーク前までは、子どもや家族連れが多かった。子どもが多いのは休校措置による影響である。行き場を失った子どもたちが友人と遊びに来ているケースが多そうだ。家族連れで来ているケースを多いのは、親も休暇を取っているのだろうか。ジョギングをしている人も一気に増えた。これまでは高齢者や男性がほとんどであったが、若い女性の比率も高くなっているように感じる。
ゴールデンウィークに入ると、公園の駐車場が使えなくなった。これで、全体的に利用者は減ったように思うが、それでもたくさんの人が訪れている。今度は自転車で来る人の数が多くなったようである。園内のいたるところに自転車が停められている。それほど、市民はオープンスペースでの活動に飢えているようだ。

これを機に公園の面白い取り組みを考えてみよう

新型コロナウイルスの影響が公園の運営方法を変え始めている。インターネットで検索してみると、公園での新たな取り組みは進められている。遊具の使用を制限したり、屋内施設の使用を禁止する動きがある一方で、これまでなかった動きをする公園が現れている。駐車場を使って「ドライブインシアター」を開催してみたり、「おうちで考えるこれからの公園」というオンラインワークショップを開催している公園もあるらしい。

他にもいろんな方法が考えていけそうだ。そこで、いくつかの案を考えてみた。外出自粛期間中に行うことはできないだろうけど、その自粛が解除され、徐々に公園でのプログラムが開催できるようになれば、いろいろと試してみたい。

<デリバリーと連携したオープンスペースの活用>
感染症が広がるなか、店内での飲食が敬遠されるため、飲食店は、デリバリー始めるところが多くなった。これまで、デリバリーに参画しないだろうと考えられていた高級レストランやこだわりが強いお店なども参画し始めているようだ。この動きと公園を組み合わせられないだろうか。
春や秋、おいしい料理を公園で食べられるなら、ちょっと贅沢な感じがする。デリバリーの可能性も広がりそうだ。

<プライベートオープンスペースの設置>
「10m×10mの芝生広場を独り占め」。そんなこともできないだろうか。この時期だけできる贅沢があってもいい。以前、大阪の中之島公園では、アートプロジェクトの一環として、公衆トイレがホテルの一室になっていた。同じような考えで、大きな芝生広場をひとり占めできる仕組みができないだろうか。公共施設ではなかなか難しい取り組みではあるけど、実現したら面白そうだ。

<寄付を募るチャンス>
海外では一般的であるが、日本では公園に寄付するという考えが広まっていない。公園事態は財布を持てないため、寄付されても、行政の一般財源の中に埋もれてしまう。公園運営で使われることが難しいという理由もあるらしい。しかし、ここまで公園が注目された時期は、私が公園運営にかかわるようにってからは初めてだと思う。これを機に日常生活を豊かにしてくれる公園の価値を見直し、クラウドファンディングなどの仕組みも生かしつつ、公園が寄付を募る仕組みがつくっていければと思う。


できそうなことはたくさんある

緊急事態宣言期間中は、公園側から行動を起こすことはなかなか難しい。しかし、何もせずに状況を静観するだけではなく、次の手を打てるような準備を進めておきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?