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京都の秋、紅葉と歴史の魅力:25周年記念旅行の初日

今月の3日に、私たちは結婚25周年を迎えました。
こんな私に対して、妻には25年も付き合ってくれたことに本当に感謝しています。振り返ってみると、25年という歳月が経つ中で、私たち夫婦の関係も様々な変化を遂げてきたように思います。歳月とともに関係性が変わることは自然なことです。今回の旅行は、二人だけの特別な旅。その中で、妻の素晴らしさを改めて実感することができた旅行でした。

さて、11月23日から25日まで、私たちは京都旅行に出かけました。これは銀婚旅行です。子どもたちを連れずに、夫婦二人だけの旅行です。妻が「楽しい」と言ってくれたことで、この旅行を計画してよかったと心から思います。私にとって、妻が楽しんでいる姿を見ることが、本当に幸せな瞬間です。

旅行の目的地は京都。秋の京都といえば、もちろん紅葉。しかし、実際に訪れてみると、紅葉以外の魅力が予想以上に大きかったです。紅葉のある京都は観光客で溢れており、人混みに疲れ、歩き疲れ、毎日足の痛みとの戦いでした。しかし、それでも楽しく、思い出に残る素晴らしい旅行でした。

初日、京都駅には午前10時前に到着し、荷物を駅近くのホテルに預けて、JR奈良線で東福寺へ向かいました。東福寺は京都でも有数の紅葉スポットで、駅から一駅の距離にあります。東福寺駅では多くの人がおり、なかなか構内から出られませんでした。東福寺までの道も人で混雑し、人の流れに合わせてゆっくりと歩きました。
午前10時半ごろに東福寺に到着し、拝観料を支払って敷地内へ。まず最初に訪れたのは有名な「通天橋」で、その上からの紅葉は本当に素晴らしかったです。しかし、ここでも人混みがあり、橋の上ではなかなかビューポイントに辿り着けませんでした。紅葉よりも人を見る時間の方が圧倒的に多かったです。写真やガイドブックで見るよりも、実際に現地に足を運ぶことで感じる深いものがあります。通天橋の柱は1960年代に鉄筋コンクリートで作り直されたそうで、近代建築を取り入れたことが評価されています。確かにそんな多くの観光客を支えるには、強固な柱が必要ですね。

東福寺紅葉1


東福寺紅葉2


通天橋やその周辺で紅葉を楽しみ、建造物を見学しました。東福寺の巨大な建造群は「伽藍面」と呼ばれているそうで、これも紅葉だけでなく見ごたえがありました。
紅葉を満喫した後、巨大な建造群の外観を眺め、露店でおでんを購入。二人で分けて食べました。おでんは出汁が効いていて美味しかったです。周りを見渡すと外国人観光客が目立ちました。最近は中国人の割合が少なくなり、アジアを中心に世界中から観光客が訪れているようです。
最後に東福寺の三門を通過。ラッキーなことに国宝である「東福寺三門」は特別拝観中で上まで上がれました。拝観料を支払い、上に上がります。はしごのような階段は、すでに1時間歩き続けた50代の私には相当ハードでしたが、その先に広がる景色は素晴らしかったです。東福寺三門は高さ22mで日本最古の三門とのこと。下から見上げるだけでも素晴らしいし、上から眺める景色も最高でした。さらに、建物の中には重要文化財の巨大な「釈迦如来」が中央に鎮座しており、仏教の世界観を堪能できました。人混みの多い紅葉スポットで疲れた体も吹き飛びました。建立から600年経ち、国宝であるため装飾をリニューアルできず、室内は暗くなっているのだと思いますが、建立当時は非常に豪華で華麗な空間だったことでしょうね。

日本最古の東福寺三門


次は南禅寺方面へ移動しました。東福寺三門からは、東福寺駅よりも鳥羽街道駅の方が近いことに気づきました。鳥羽街道駅から京阪電車に乗り、蹴上駅まで移動し、そこから南禅寺まで徒歩で向かいました。途中で金地院の美しい紅葉に引かれ、拝観料を支払って中に入りました。庭園には「蓬莱式枯山水」と呼ばれるものがあり、そこで座ってリラックスしました。人が少なくて一息つけました。京都は、人が少ないところでその魅力を感じる場所です。音と空間を五感で楽しむところ。疲れてあまりガイドブックを読まないで鑑賞しましたが、肌で、音で、視覚で庭園を楽しむことができました。天気もよく、気持ちよかったです。

しばらく歩いて南禅寺の三門に到着。高さ22mを誇るこの門は、石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」という言葉で有名です。人が多すぎましたが、これまで結構歩いてきたので、疲れつつもその大きさに圧倒されました。かっこいいです。周囲の紅葉も美しく、静かな時期にゆっくりと鑑賞したかったと感じました。

「絶景かな 絶景かな」でおなじみの南禅寺三門


三門を抜けて水路閣へ。ノスタルジックな雰囲気が漂っています。ここに来ると、サスペンスドラマを連想させます。船越栄一郎や片平なぎさが頭に浮かんでくる一方で、現地ではいろいろな言語が飛び交い、賑やかでした。ここももっと静かだったら、旅情を感じる素敵な場所だと思いました。

ノスタルジックな水路閣


永観堂に向かって歩いていると、東山高校が一般に校内を開放していました。4階のトイレが永観堂のビュースポットらしいと聞いて、足取り重い中で4階まで上がってみると、永観堂が一望できました。山の中腹にある多宝塔から平地の敷地まで全てを俯瞰できる場所はここだけだと思います。足取りは重かったですが、上まで上がると迫力満点でした。

東山高校から永観堂を望む(多宝塔から平地のもみじ)

永観堂に入館。平地の紅葉は見ごろを迎え、さすが京都でも屈指の紅葉名所。幾重にも連なるもみじが一斉に赤くなっていました。館内に上がり、通路や階段から垣間見る紅葉を楽しみながら最上の多宝塔へ。中にはエレベーターがあるのに驚きました。禅寺の通路と紅葉のコントラストが素晴らしかったです。天気もよく、気持ちよい一時でした。

階段屋根から垣間見るみもじ(永観堂)


永観堂を出ると、時刻は午後2時過ぎ。ランチを摂っておらず、お腹が空きました。近くには湯豆腐の名店が多くありそうでしたが、距離が若干あるし、予約もしていない。通り過ぎる飲食店は列をなして待っている状態。疲労が限界に達していたところで、たまたま列のない洋食屋に入店。店名は忘れましたが、永観堂から哲学の道に入るあたりのお店。カレー1,200円を二人で注文しましたが、レトルトカレーが出てきました。ご飯も少な目。京都の一級観光地でのランチの相場はこんなものなのだろうと気を取り直し、軽く食事をして、哲学の道へ。

しかし、哲学の道は紅葉が終わっているようで、終点の銀閣寺に行きつくことなく終了。錦林車庫バス停でバスを待ちました。ホテルに向かってバスに乗ろうとしたが、来るバスが満員で乗れませんでした。3台のバスが通過し、ようやく錦林車庫発のバスに乗車。祇園や四条河原町を通過するので、1時間かけて地下鉄駅に乗り換え、ようやくホテルに到着。

ホテルに到着したのは17時。まずは、疲れを取るためにホテルで仮眠をとることにしました。ベッドの中でネットを見ていると、東寺のライトアップが行われていることを知りました。

1時間ほど休んで、歩いて東寺まで行くことにしました。6時に開門とのことで、6時半に到着。入口には長蛇の列(約300mくらい)が広がっており、少々気が重くなりましたが、スムーズに進み、10分ほどで入場できました。紅葉は見頃を迎え、最高の景色を楽しむことができました。相変わらず人は多いですが、暗いおかげで人混みが目立ちません。広い境内なので、シャッタースポット以外はそこまで人の多さを感じることはありませんでした。紅葉が水面に映り、暗闇でのライトアップが赤く輝く様子は素晴らしいものでした。異世界にいるかのような感覚です。五重塔も下からライトアップされ、迫力満点。ちょうど月夜で、下から五重塔を見上げると、月が一緒に視界に入り、これもまた素敵でした。
忘れられないひと時を1時間過ごすことができました。

東寺 紅葉と五重塔


東寺 紅葉と水面


東寺 五重塔


東寺 金堂


帰りに通りかかったお好み焼き店で、関西風のお好み焼きを食べることにしました。家族経営のお店らしく、お母さんがとても感じの良い方でした。提供されたお好み焼きは通常よりも2割ほど多く感じられましたが、それも含めて美味しくいただきました。

これで1日が終わり。2万1千歩歩きました。これは5年前の過去最高歩数を更新しました。ほとんど立ちっぱなしで足がガクガクですが、スケジュールを細かく組んでいなかったにも関わらず、非常に満足のいく初日でした。

2日目は、奈良に行きました。別に投稿します。

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