夫のろれつが回らない!!
この夏、夫は、急にろれつが回らなくなった。
朝起きて、いつものように会話をすると、彼の言葉が聞き取れないのだ。
「オレのことば、おかひぃ?」
かなり、おかしい。
もしかして、脳梗塞?脳卒中?の予兆??
そんな状態でも、気にせず、キャンプに行くのだから、なかなか根性がある。
子どもたちにも、「えっ?とと、なんて?」と何度も聞き返されながら、言葉を何度も口に出す練習をしてから、子どもたちと会話をしている夫の姿をみて、どんどん不安は募っていく。
単なる疲れで、1日ゆっくりすれば、直るかーと思っていたが、翌日も、その翌日も、ろれつは回らないままだった。
2泊3日のキャンプから帰ってきた翌日、夫は福島県へと出張に出た。
「病院へ行ってほしい」と何度か言ってみたものの、「忙しいから」「大丈夫」の一点ばりで、そのまま出張に行ってしまったのだ。
出張に出た翌日、「今から救急病院へ行ってくりゅ」と、相変わらず、ろれつの回らない言葉で、電話がかかってきた。
出張先で、夫の親友とも親交のある仕事仲間が心配して、その親友に連絡を取り、夫の様子があまりにも尋常ではないことを話したそうだ。
その親友から、「今すぐ病院いくか、その場に救急車行ってもらうか、どっちか選べ」と電話で言われ、回りに迷惑をかけられないと、自ら救急病院に向かうことにしたそうだ。
「病院行ってくりゅわー」と言われてから、
数時間、頭の中は、心配と不安でぐるぐる。
大きな腫瘍が見つかったら。
脳の血管が破裂しそうだったら。
長期の入院が必要だったら。
Googleで、「ろれつ 回らない 脳」と調べては、どんどん不安になっていく。
3人の子どもを一人で育てられるかな。
仕事やめられへん、とにかく働かないと。
不安が募る一方で、私が病院へ行くようにお願いしても行かないくせに、親友に言われたら、行くのかよ!と、ツッコミたくもなった。
まだまだ10数年の付き合いでは、25年来の友達に勝てないのか…と思うと、なんだか腹立たしくもなり、こんな所で、悲劇のヒロインぶってる場合じゃないなと、思わず一人で笑ってしまった。
そうこうしていると、夫から電話があり、
「脳みそは、異常ないってー。きれいやって」
と、電話がかかってきた。
ただ、血圧が200を超え、血圧計が壊れかかるくらい、高血圧だったそうだ。そして、睡眠不足と過労が高血圧の原因ではないか、とのこと。
「とりあえずは、薬と睡眠やなー。
あと、食事も改善せなあかんよなー。」
どうやら、この夏、私が料理をサボっていたいたのも、夫から言わせると、ろれつが回らない原因のひとつらしい…。
脳に異常がないことに安心したのも束の間、
「己の運動不足はさしおいて、
食事改善だとー?!くっそー!
絶対、食事で、血圧下げたるからな!!」と、
心の中で、ひそかに夫に戦いを挑んだのであった。
つづく…