「劇団四季」と主体変容。
今日、人生で初めて、劇団四季のミュージカルを見た。
日本で最高峰のミュージカル。
思わず、「歌うまっ」と小声がもれた。
プロなのだから、歌やダンスがうまくて当然であると言われそうだが、この舞台に立つまでの彼らの努力と言ったら、私たちの想像をはるかに超えるものだろうなと思った。
劇団四季に入団しているわけだから、もともと歌やダンスが人並み以上に上手くて当たり前の世界。そして、入団してからも、能力の高さだけでは、あの舞台には立てないにちがいない。
振付や歌の先生から、幾度となく怒られ、心が折れそうになっては、歯を食いしばり、練習に練習を積み重ね、一つの作品が出来上がっていくのだろう。
思い通りに表現できない悔しさ。
なかなか成果が出ない苦しみ。
役を外されるかもしれないという不安。
その華やかな舞台とは裏腹に、舞台に立つまでの道のりがいかにつらく、苦しいものであったかを想像したら、なんだか胸が熱くなる。
少しでも気をぬけば、他のだれかに役を持っていかれてしまうだろうし、まわりもすきあらば、その役をねらっているにちがいない。
なんと厳しい世界か。常にプレッシャーと戦っているのだろう。
ところが、幕が下り、観客からのスタンディングオベーションを受けたら、そんな苦労もプレッシャーもどこかへ吹っ飛んでしまうのだろう。その一瞬のために、毎日毎日、休むことなく練習を積み重ねる。
歌声、バレエ、衣装、舞台セット。
どれを取っても、細部までこだわりぬいた本物である。
大道具の入れ替えや音響もタイミングを一つでも間違えば、舞台の出来に大きく影響する。誰か一人でも気を抜けば、公演は失敗に終わってしまう。一人ひとりの持ち場への責任は重大である。痛いほどに、本気と覚悟が伝わってきた。
本気と出会うと、自分も本気を出したくなるから不思議。
プラスのエネルギーが伝わって、自分もこれではいかん!!と震い立たされる。
日々の見えない努力は、絶対に自分を裏切らない。
自分を成長させるためには、たゆまない努力を続けること以外にないのだ。
何度も何度も自分に言い聞かせる。
「小さい努力を積み重ねられる自分になろう」
さて、来年はどんな小さな努力を積み重ねる1年にするか。
まだ、感動冷め止まぬうちに、自分の行動を変える準備をしようと思う。