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【#シロクマ文芸部5月】②こいのぼりが欲しいの

1カ月の全お題を使って一つの物語を作るチャレンジをしています。レギュラー部員は月初めにお題を全部教えてもらえるので思いつきました。今日はその2回目。

①はこちら👇

風薫る5月、ハタハタと空に泳ぐこいのぼりに羨ましさを募らせ、ルウは駄々をこねました。ルウがわけのわからないことで騒ぐのはいつものことなので、ママは平気な顔で洗濯物を干し続けます。

「子どもの日は男の子のものだってケンちゃんが」
「子どもなんだから女の子も祝っていいのよ」

ルウもそう思います。でもお雛様は女の子のお祝いだから5月5日は女の子は参加しちゃダメだと言われたのです。ケンちゃんがそう言って男の子と遊びに行ってしまったのがルウはなによりもショックなのでした。

「お雛様の時、女の子だけでパーティーしたのがいけなかったのかしら?」

でも、あそこにケンちゃん達クラスの男子を呼ぶわけにはいきません。だってお雛様は女の子のためのものですもの。

「だったら我慢なさいな」

そう言いながらママは柏餅をルウの前に置きます。ルウは柏餅を食べながら、

「だったらこいのぼりを買ってよ」

と駄々をこね続けます。

「お雛様だけで十分でしょ」

と呆れるママ。

「だって欲しいんだもん!」

ルウはそう言うとわーっと泣き出しました。こいのぼりの中をくぐって遊ぶ男の子達が羨ましかったのです。私もやりたいと言ったら「お前、女だろ!」と言われたのが悔しくて仕方ありません。ケンちゃんのママが「どうぞ」と言ってくれましたが、そのまま帰ってきました。

他愛もないことで泣く娘をママは愛おしそう抱きしめ優しく髪をなでます。

私も大きなこいのぼりが欲しく仕方なかったのですが、祖母に「馬鹿なこと言うんじゃないよ!」とドヤされて終了しました😂当然の反応です。子どもってしょうがないですね♪

小牧幸助部長、今週もありがとうございました。

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