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10円玉事件再考:祖母不在の謎

祖母は母が出産を機に専業主婦になろうとした時、
これからは女性も外で仕事をするべきだ、と言って、
会社勤めを続けさせました。

家のことは任せときな!

これだけ聞くと、なんていいお姑さんとなりそうですが、
これには祖母の思惑があり。

祖母は男子を5人(1人幼児期に死亡)育てた経験しかなく、
女児を育てるのを望んでいました。

母が言うには女の初孫をどうしても独占したかったらしいのです。
また、家に女性が2人という状況を嫌った結果でもありました。

母は初めての子どもを取られ、悔しかったと語っています。私に出来なかったことは全て妹にしてあげたとも。しかし、晩年、年金が出るまで働けたのは結果的に良かったとも言っていました。

私は生まれてからずっと祖母と毎日ベッタリの生活だったんです。

だからこそ、祖母がこの10円玉の時に病院に付き添わない、
重湯を作ったにも関わらず、病室に入らなかったのがずっと不思議でした。

もしかしたら寝ている時に来たかもしれません。
ただ、私は父母しか覚えていないのです。

祖母は頑なに退院を家で待ち続けました。退院の時も父母と帰りました。

もしかすると、孫がテーブルの下で死にかけたことがショックで来れなかったのでは、と今回の再考で思い至りました。

5人の息子のうち、1人を2歳で亡くしているのも来れない理由として推察できます。

貯金箱ごっこをしていた時、テーブルの上では、
祖母・母・叔母(いとこの母)がお喋りに夢中でした。

10円玉を飲み込みながら、母達の膝小僧を見ていた記憶が残っています。
その後は、

道路っぱたで救急車を待っている時の風景
救急車の中
手術室内の記憶

で、祖母はいません。

普段、気の強い祖母・気の弱い母という構図が出来上がっていましたが、この時は祖母は動けなかったと考えられます。

この事件の活躍で家庭内の覇権を取れる可能性が母にはありましたが、祖母の天下は亡くなるまで続きます。

「私の心が広いから許してやった」と母は言いそうですが、天下を取るタイミングを読み間違えたのではないかな、とちょっと思います。
もったいないな。

まあ生意気言っちゃって

そうですね。お世話になっておきながらすみません。

あたしゃちっとやそっとじゃ負けないよ!
そ、そうですね💦

覚えている古い記憶がここまで続くと思わなかったです。
記憶を整理するきっかけになりました。
おひたちさん、本当にありがとうございます♪

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