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【#毎週ショートショートnote裏お題:山のポ】骨皮筋衛門と小鼓奏者

骨皮筋衛門がいて本当に良かった!

裏お題「山のポ」です。

「なに?山鳩の鳴き声が消えた?」

骨皮筋衛門が眉をひそめる。自然豊かな帳面町のーとちょうでは山鳩の鳴き声さえ優しい。「山のポ」と呼ばれる山鳩の鳴き声は癒し効果抜群と評判で観光客から人気も高い。

「これはなにかある……」

事件の匂いを感じた筋衛門が地下に潜った。

「おれはポポポンを極めたいんだ!鳴けぇぇ!」

帳面町のーとちょうの山奥にある見慣れぬテントからは男の怒鳴り声と怯えた様子の羽音が聞こえてくる。

男の名前は鼓真一つづみしんいち、小鼓奏者だ。自分だけの音色を探して旅する途中に帳面町のーとちょうの「山のポ」を聞き自分の求める音はこれだと感じた。

つづみは山鳩を多数捕まえ理想の音を会得するために鳴かせようとしていたのだ。

「な、なぜ鳴かないんだ!」

つづみが山鳩の籠を叩こうとした瞬間、

「愛を忘れたからだ!」

との声がテントの上から聞こえた。

ヒラリ・クルリ・プルン・ボスン

テントが排除された場所にはつづみが倒れていた。

「愛を忘れた音は芸術ではない」

そう言いながら、筋衛門は山鳩達を優しく放した。

(410字)

毎週ショートショートnoteが骨皮筋衛門で埋め尽くされそうな予感がしてきました。そうなってもたらはかにさん、見捨てないでください!

今回の事件では帳面町のーとちょうの「ポ」が狙われましたが、以前は「蚊」により帳面町のーとちょうは危険にさらされたことがあります。その時の骨皮筋衛門の活躍はこちら👇

第十二章まで続く大事件です!

表お題「海のポ」はこちら👇

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