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2022-2023セミファイナルのチーム戦略

セミファイナルはどうだったか?

先週まで繰り広げられていたMリーグ 2022-2023シーズンのセミファイナルのチーム戦略を簡単に振り返ります。

雷電は初のファイナル進出、サクラナイツは初のSF落ち

1位の風林火山は、昨年の松ヶ瀬隆弥プロの体調不良のような問題もなく、二階堂瑠美プロの起用が少なめの従来どおりの采配となりました。
2位のABEMASは、例年は各選手を比較的均等に起用していましたが、今シーズンは好調だった白鳥翔プロを20戦中8戦と多用しています。
3位の雷電は、萩原聖人プロが体調不良で入院していたため、少なめの起用となりました。ただ、以前からセミファイナルの雷電は、黒沢・瀬戸熊多め、萩原少なめの起用であり、今回も結果的には同じ形になっています。

セミファイナルでは、当落線上のチームは特定の選手を多用する傾向が強くなります。
4位の麻雀格闘倶楽部は、レギュラーシーズンは1位で突破しましたが、セミファイナルでは苦戦しました。あわやセミファイナル落ちの危機もあり、エースの佐々木寿人プロを多めに起用しています。
5位のPiratesは、セミファイナルで好調だった新規獲得の鈴木優プロ・仲林圭プロのUKコンビを多用しましたが、あと一歩届きませんでした。
6位のサクラナイツは、4/27(木)の13・14戦目で大敗し、ボーダーの4位まで439.1pt差と大きく離されました。しかし、この後の6戦は、内川2、渋川2、岡田2と不調の堀慎吾プロを起用しない以外は均等で、特定の選手を多用することはありませんでした。

ファイナルはどうなるか?

本日から始まるMリーグ 2022-2023シーズンのファイナルについて、簡単に概観します。

近年はDF戦略を徹底したチームが優勝

ここ2年のファイナルでは、「強い選手を余計に出し、弱い選手を引っ込める」DF戦略を徹底したチームが優勝しています。
2020年は、風林火山が勝又健志プロを12戦中7戦起用し、5トップを取って優勝しており、2021年は、サクラナイツが堀プロを12戦中7戦起用し、2トップを取って優勝しています。

今回のファイナルに残ったチームでは、1位の風林火山は、2020年の勝又無双に顕著なようにDF傾向の強いチームです。3位の雷電も、今年のレギュラーシーズンでは従来の均等な起用をやめ、リーグ最多の13トップを取った本田朋広プロを多用していました。
また、例年は均等な起用が多かった2位のABEMAS・4位の麻雀格闘倶楽部も、セミファイナルではエースや好調者を多用していました。

ということで、今年のファイナルは、どのチームもエースや好調者を多めに起用してくるのではないでしょうか。

トップを取ればすべて解決する…か?

押川雲太朗『根こそぎフランケン』第6巻(2000)

セミファイナル終了直後の配信で、多井プロが「ファイナル16戦中、優勝するには最低6トップが必要。7トップなら確定」と話していました。

よく言われるように、Mリーグはトップがエラいルールです。今年のレギュラーシーズンでは、94戦で最多の28トップを取った麻雀格闘倶楽部が1位でした。セミファイナルも、20戦で最多の8トップを取ったABEMASが最もポイントを稼いでいます。
ファイナルも、他のチームより多くトップを取れば、すべて解決するのでしょうか?

例年のデータを見ると、2020年のように、風林火山が12戦中7回と怒涛の勢いでトップを取りまくった年もありますが、昨年のファイナルは、すべてのチームが均等に3回ずつトップを取っていました。
2018〜2020年は、わかりやすく最も多くトップを取り、最もポイントを稼いだチームが優勝しています。しかし、昨年は全チームが3回トップを取っており、最もポイントを稼いだのは準優勝のフェニックスでした。ファイナルまでの64.2pt差の持越ポイントが、優勝したサクラナイツとフェニックスの勝負を決しています。

とはいえ、昨年も、トップを最も多く取ったチームが優勝したことに変わりはなく、「トップを最も多く取り、ラスをあまり引かなかったチームが優勝する」という一般論にしたがっています。
今シーズンは、ファイナルまでの持越ポイントとして、1位の風林火山と2位のABEMASは、3位の雷電と4位の麻雀格闘倶楽部に対して、1トップ分(50〜60pt)くらいの差をつけています。そのため、昨年のサクラナイツのように、風林火山とABEMASにかぎっては、2位のチームとトップが同数か少なかったとしても優勝する可能性があります。

正直、ABEMASは今年もファイナル行けたから、また3位でもいいのよ、って気もしなくはないですが、やっぱりそろそろ優勝してほしいなあ、ということでファイナルの行方を見守りたいと思います😌

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