「目指したい場所、進みたい場所」へ

Avishai Cohen（アヴィシャイ・コーヘン）は2年くらい前にYoutubeで知ってからよく観ている。このトリオでのこの曲の演奏は何回観ても素晴らしい。

色々なものがつまっていて感じられる情報や想像できるイメージがとてつもなく多い。「目指したい場所、進みたい場所」へ後押ししてくれるような、それぞれの人生を肯定してくれるようなものも感じる。

イヤホンで聴くと3人のダイナミクスのつけ方、テーマのメロディを重ねていくことと各人が折り重ねる音が物語のページをめくるように世界を少しずつ変えていく表情がとてもよくわかる。テクニックに裏打ちされたものと、力まずその場でしか出せない「ライヴ」なものをセンス良く散りばめている。

アヴィシャイの途中のソロ自体は心から好きにはなれないけど、曲全体の構成、この人がリーダーで引っ張っている、そしてこのライヴは全編1時間強あり、この曲は後半で演奏されていることを加味して考えると、このソロのアプローチは、ありなんだなぁと理解する。

このトリオの熱さと冷静さが絡み合う演奏は、何度見ても飽きさせない名演。