母の旅立ち、私の見送りへの道 入院編⑦ 2/25~2/29 (最期に向けてのカウントダウン) 第20回/全35回
この記事は母が旅立つまでの道のり、私が母を見送るまでの道のりを綴ったものです。
もうこの頃になるといよいよ最期に向けて…という状態になっていく期間。会話や意思疎通もままならず、殆ど寝たままの状態。見舞いに行っても脚のマッサージや僅かに水を飲ませるだけ。母の最期が近くなっていくのは見て取れたが、今にして思えばこの状態でありながら長く持ったような気はする。私にとっては一日でも長く生きて欲しいという想いはあったが、母にとってはより長く苦しむだけになったのかもしれない…。
2/25 日 S病院 入院27日目【突如目を見開く?】
(この日は雨、タクシーで病院へ向かう)
13:30
入室
13:40
ポカリスエット飲む 脚マッサージ
14:00
清拭(お尻拭き)
14:15
ポカリスエット飲む
15:00
脚マッサージ
15:40
突如目を覚まし、目を見開く
15:45
ポカリスエット飲む
16:00
脚マッサージ
16:15
退出
【2/25補足】
この日の担当看護師さんとのお話しで、口内ケア(入れ歯を外して洗ってくれていた)と脚のマッサージをしてくれていた様子。その影響か脚のうっ血もあまり見られず、状態としては昨日よりいいかも?と思える雰囲気。出来れば会話もしたいところだが、こちらの問いかけに僅かに頷いたり首を振ったりするのが精一杯の様子。
ただ母は時折自ら手を挙げて「お水を下さい」と言う。敬語を使うくらいだから、傍に私が居るという認識はなかった状態かも。15:40に突如目を覚まして目を見開いたのも、私が居て驚いたのかもしれない…。せん妄状態の延長というか、もう周りの状況は殆ど把握できていない証拠だろうか。
それにしても両目をぱっちりと開けたのも驚いた。何かの兆候か?とすこし驚いたのも事実だが、その後再び目を閉じていつもの母上に戻った。突然の事でちょっと焦ったけど、母の中で何か特別(特殊)な事があったのかもしれない。
2月26 月 S病院 入院28日目【点滴が増える?】
13:50
入室(点滴の制御器が1つ増えている事に気付く)
眠っている…。
14:30
脚マッサージ
14:45
いろはす(桃)を飲む。
30分ほど時間をかけてゆっくり少量ずつ飲ませるが、意外と量は飲んだ方。
ただ飲むと同時に凄く暑がる感じに
15:30~16:30
脚のマッサージ
16:30
退出
【2/26補足】
点滴の制御器が1つ増えている。特に説明は無かったし、こちらも聞かなかったので何の為の点滴制御器かは分からずじまい。
足のむくみはまだあるものの、脚マッサージの効果があるのか、脚のうっ血(とくにかかと)はあまり見られなくなった印象。
この日は今までになく水分を欲しており、また量も今までにないくらいに飲んだ(水のみで2杯分くらい)。今日はほとんど水分を飲ませてもらっていないのだろう。また飲ませる際にも殆ど口を開けられない状態で、飲ませるのも一苦労…。
会話や意思疎通は殆ど出来ず。
水を飲ませて、マッサージをして…の繰り返すだけとなった。
2/27 火 S病院 入院29日目
14:50
入室。母は眠っている…
15:00
脚マッサージ、いろはす(桃)、ポカリスエット飲む。
飲むと同時に暑がる感じ
15:30
口腔ケア(独自)
15:40~16:00
脚マッサージ
15:50
ポカリスエット飲む
16:15
退出
【2/27補足】
昨日とほぼ同じ状態。足先、かかとのうっ血はマッサージ直後はマシだが、すぐに血が貯まってしまうような状態で気になる。
この日も水は意外と多く取ったが、すぐに暑がって服を脱ごうとしてしまう状態。濡れタオルで顔や首元を冷やして軽減させているが、これがどこまで効果があるのやら…。
部屋を退出する際に母の耳元で「明日また来るから、それまで待っててよ!」と大きめの声で言うとハッキリと頷いてくれた。今は明日来た時に母上が無事かどうかが一番気になるし、母上がはっきりと頷いてくれた事で必ず待っていてくれると思う。
2/28 水 S病院 入院30日目【入院して1か月が経過】
13:30
入室。
眠っている…
13:40
脚マッサージ
14:00
担当医(T先生)とお話し。
昨日から大きな変化は無いとの事
15:00
ベッドのシーツ交換
15:15
ポカリスエット飲む
15:30
口腔ケア(独自)
16:15
退出
【2/28補足】
午前中にお風呂か、清拭があったらしく、部屋には要洗濯の肌着が置いてあった。
口内ケアは私独自のものだが、上手くいったかどうかは不安が残る。
ただ口周りは乾燥しきっていて、多少なりともケアをしないと…という思いでやってみた。
T先生とのお話では大きな変化は無いとの事で、まずは安心できる要素。点滴(痛み止め)の量が増えているのか、一時に比べると痛がる様子は殆ど無い。ただ相変わらず水を飲ませる時に暑がったりして暴れるが、これも以前ほどの暴れ方ではない。暴れる体力すらなくなっているとも見れるし、比較的安定傾向にある…というものの何かと不安は残ったまま。
この日で入院して30日目(1か月)。正直な事を言えば、母がここまで頑張ってくれるとは思っていなかった。ここまで頑張ったのだからもう少し母には頑張って欲しいとも思うが、母にとっては苦しい時間だけが増えるのかもしれない。
2月29日 木 S病院 入院31日目【最後の意思疎通】
13:30
入室 眠っている…
13:50
ポカリスエット飲ませる(これが母との最後の意思疎通となった)
14:00
口内ケア(独自)
14:00~16:00
1時間おきに脚マッサージ
16:20
退出
【2/29補足】
会話は殆どなし。ここ4日くらいは問いかけへの反応も薄い状態。
よく眠っている感じではあるが、反応そのものが薄い事が少し寂しい…。
目も殆ど開かず、口も殆ど開かずで水を飲ませるのも一苦労という状態。一番苦しんでいるのは母だが、それを見ている側も結構辛いね。でも母の傍に居てお世話を出来ている事が何よりも幸せな事。
(結局この日の13:50に水を飲めるかどうかの問いかけをして、母が僅かに頷いたのが最後の意思疎通となった。この後は母上の意思の確認は殆ど出来ない状態で最期を迎えることになる)
【2/25~2/29 まとめ】
初の付き添い(泊まり)を終えてから意外と長く持ったな…と言うのが正直な感想。見舞いに来ている時は無呼吸の症状は見られなかったし、よく眠っているなという印象の方が強い状況。時折水を飲ませた後に暑がるのは何時もの事だが、考えようによっては何時もの事であればまだ大丈夫だろうという想いもあった。
ただ会話は殆ど出来ずで、2/29の13:50に「水を飲むかどうか?」という問いかけに僅かに頷いたのが私と母の最後の意思疎通となった。いよいよ最期に向けてのカウントダウンに入った事になる。
【注意事項】
この記事を書いている私は医療に関しては素人なので記事の中で間違った認識、表現、名称を記述している可能性は高いです。さらに一部で感情論に走っている面もあると思いますが、なにとぞご理解と温かい目で見て頂けるとありがたいです。