①「コッシーさん！」そう呼ばれて薄っすらと目を開けると、ふくよかボディの骨皮筋衛門が僕を気遣しげに見つめていた。そうだ！ピリカさんがっ。「ピ、ピリカさんが婦人科の「か」は蚊だよ～ん、という意味不明な名前の団体に連れ去らわれて……」そこまで言うと再び意識が遠のく。「コッシーィィ！」

⑤そう言うと筋衛門は得意の潜入捜査で地下へ。最近、すまスパデビュー・ピリコグランプリ開催と短期間に様々な経験をしてきたが、潜入捜査の瞬間も見れるとは。「僕って強運なんだな。ならピリカさんにも僕の強運が伝わっているはず！」と思えて来た。我らがヒーロー骨皮筋衛門！ピリカさんを助けて！

②8月のある日、僕とピリカさんはすまスパの打合せでレトロな喫茶店にいた。白熱する議論、盛り上がるアイデア。心地良い刺激に身をゆだねていると、店にいた客が我々のテーブルに近づいてきた。「あ、声うるさかったですか？申し訳ありません」気配りの人、ピリカさんがすぐに謝罪した。素晴らしい👏

⑩その時現れたのは我らがヒーロー骨皮筋衛門。些末なワタクシ事でピリカさんの貴重な時間を邪魔するとは！叫ぶやいなや男とピリカさんの間に割って入る。「ほ、骨皮筋衛門さん？」と驚くピリカさんに「もう大丈夫ですよ」とほほ笑み、男を睨みつけた。「筋衛門！まずはお前から改造してやるぜ！」男は

⑪筋衛門に飛びかかった。「見切った！」鋭い叫び声と共に、ふくよかボディが宙を舞う。ヒラリ・クルリ・プルン・ボスン。筋衛門の腹が男に命中した。男はそのまま入院となった。ありがとう筋衛門さん！この活躍をすまスパで語って欲……と出演交渉をし始めた瞬間、筋衛門の姿は消えていた。おしまい♪

⑥「本日はエッセイストのピリカさんにお願いがあって」とヘラヘラと笑いながらトップらしき男がピリカさんに近づく。手荒な真似にご立腹のピリカさんは、近寄るなと一喝。気配りの人ピリカさんは肝も据わっているのだ。ピリカさんの声に一瞬ビクッとなりはしたが、男は自身の目的について話し始めた。

③優雅な謝罪に反応するでもなく黙ったままの相手。「あの……他になにか？」と僕がピリカさんを手でかばいながら前に出た。コッシー漢を魅せ時とばかりに荒ぶりを見せたが、内心はドキドキ。それでも相手は無言だったので「ピリカさん、出ましょう」と素早く会計を済ませ、ドキドキしながら外へ出た。

⑨崇高な考えじゃないか！と男が叫ぶ。俺の考えに大人しく従えないのなら、「蚊」を敬い慕う人間となる手術を受けてもらう！目を血走らせた男がピリカさんの腕をつかもうとする。間抜けなセリフを吐くうちにピリカさんは逃げ出したのだが、土地勘がないためすぐに追いつかれた。ピリカさん、絶体絶命！

⑦我々はね、世の中の「か」という文字を全て「蚊」に置き換えたいんですよ、ですからあなたのような有名な方にnoteで「蚊」キャンペーンを行ってもらいたいんです。まず手始めはピリ蚊グランプリの普及から始めましょうか。そこまで言うと男はキヒヒと気味悪く笑った。ゾッとしつつもピリカさんは

④打合せの続きはカフェペンギンでと転がるように出てきた我々の後を先ほどの客が追って出てきた。婦人蚊を知っていますかぁ！目を見開き襲い掛かってくる相手が目に入った瞬間、意識が遠のいてとここまで語り終えると、筋衛門が僕の肩を叩きニッコリ笑った。「私が今すぐ助け出しましょう。ご安心を」

⑧あんた達！そんなことで私を連れ去ったの？相当なヒマ人ね！と叫び、申し出を拒絶した。なぜか強気な男はピリカさんが申し出を断ると思っていなかったようで、我々の崇高な思想を理解できないのか！と怒り出した。「か」を「蚊」にするのが崇高なの？と戸惑うピリカさん。わからないのも当然だよね♪