9/22-1 妹の俯いた表情を見て、合点がいった私はオーナーに聞いた。 「どうすればいいですか?」 「当然、契約は解除していただきます。違約金も――」 「違約金は勘弁願えませんか。店を元通りに修復しますので」 オーナーは苦々しい表情を隠そうともせず私に言った。
9/15-5 オーナーのママはまだ来ていなかった。約束の時間を少し過ぎて、店に現れた。 「こんにちは。兄です」と挨拶をすると、ママは苦々しい表情で私を見た。妹は隣にいたがろくに挨拶もしない。よほど険悪な関係に陥っているようだ。