長嶋有『猛スピードで母は』、表題は芥川賞受賞作。颯爽としたしなやかな女性たちを描いた短編二編。子供とこういう濃密すぎない関係を築くことに憧れる。そうすれば主人公達のように大人びてさっぱりして見える子供が育つのか等と考えてしまう。存在するはずのない無難な子供時代への憧れがくすぶる。