神に述語できる概念は範疇を超えた超越概念のみである。それは「善」であり「一」であり「存在」である。 これらはかならずしも被造物にしか述語できない概念ではない。ほかにも、「正義」や「真理」や「偉大」など、アンセルムスによって提唱された「端的な完全性」も神に述語できる超越概念である。
知覚像と理解を前提にして、愛という意志のはたらきが生じるとき、「父と子から」聖霊のはたらきが生じるという三位一体の姿が、人間の知的霊魂のうちに再現すると見なされる。 認識が進み、認識を前提にして意志のはたらき(愛)が生じる場面に、神の内側で起きた「ペルソナの発出」を見るのである