何か目的があるわけではなく、ただ変化を行われるのはこちらにも労力がかかるし大して変わらないから変化が起きない方がいい 物事の改善の道が示されてもその道に対して抵抗を見せるのは人間に変化に抗いたがる心理構造があるから この無意識な心理・バイアスが今も昔も日本人を動かしていると思う
変化に対する抵抗で特に厄介と感じるのは心理的反発ではないかと思った 心理的反発は科学的な証拠や論理的な説明で克服できるものではない 自分が誰かに変化させられているというその事実に対する反発であるがため、好ましい変化への誘いでも誘われていることそのものに強烈な反発心を燃やすのだ
コ・デザインという手法がある アイデアを作るときに、オーディエンス、つまり周りにいる従業員や利害関係者を巻き込んで「ともに作ろう」することで、関係者に当事者意識を与え、アイデアを通しやすくする手法である 自分が作ったものであれば、周りも親近感を覚えて受け入れやすくなるのだ
心理的反発を避けるには、相手の基本的の信念を脅かさないことが一つある しかし、政治・宗教・社会正義は基本的な信念にもろに直結するため、これらに対して変化や修正を行うことが目的ならば心理的反発を完全に避けることは不可能と覚悟せねばならないと思う 政治や正義は合理性ではまとまれない
魅力があるから、レベルが高いから選ばれる。というのは限らないと思う それよりも、抵抗をうまくすり抜けて最小の力で最大の打点を見出すほうが強いと思う 無敵や最強という言葉がはやっている現代では理解しがたいかもしれないが人間の力に絶対性はない 何もかもをぶち抜ける魅力はないのだ
変わりゆくことに多数の抵抗を感じ、忌避してしまうのが人間の性 けれど、世の中には変わりゆくことにこそ価値と生を感じ、変わっていくことをここから楽しもうとする者がいる 哲学的に言えば高貴な魂の持ち主や超人といえる人たちだと思う 常人とは真逆に近い感性の持ち主が求められているかも