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ほんとうに奇妙な話なのだが 『男という生き物が存在する』ことを 女になって初めて知った、 という感じなのだ 男性時代、正常な性機能を持たず、性衝動を体感したことが無かったわたしは 同性愛とも性同一性障害とも異なる “性別のない存在”だったのかもしれぬ それは世界をモノクロにする

卵巣と精巣を併せ持った あきらかに奇形の身体に生まれて しかもその件について “絶対に医師に介入させない” と生まれつき決意しており 未成熟な器官を保持したままでも 身体を正常稼動させるため 必要な行動は上の次元から指示される しかし効果とか意味などの説明があったためしがない💦

医師が発見したなら問答無用で摘出手術になる“未成熟すぎる”子宮と卵巣を、決して彼らに発見されることなく守り抜き 自力でじゅうぶんな大きさに育てたうえで、実際に子どもを産むつもりでいるのだから、それはそれは遠大な人生計画 未成熟な器官を育てる方法など 上の次元から持ち込みました

卵巣が痛くなって、手で押さえる 左の卵巣はとくに痛みが出やすい 寝てるときは構わないが 起きて、立っているときにそこが痛んで 思わずやってしまうあのポーズ たぶん女しかやらない あぁそうだった、卵巣を摘出手術から守るという使命を抱えた子ども時代、この痛みは誰にも秘密だったのだ

卵巣が語りかけてきて 『絶対に摘出手術するな』 こんな絵空事のような指令を守り抜ける男の子がいたなんて驚異的だが こんな世界観を生きた後、性転換して女性になると、この身体の支配者は卵巣 話しかけてくる卵巣だよ? 脳よりも明瞭な知性、女は子宮でモノを考えるってやつを目の当たりに💥

人を轍(わだち)の上に正しく乗せ 轍=この世以外は認識できなくするのに 性別、というコードが使われる ゆえにLGBTは異界に近く 両性具有は異界そのもの LGBTは迫害されやすく 半陰陽は存在そのもの消されてる しかしオカルトスピリチュアルには抜群の適性があり音楽等芸能にも向く

卵巣を摘出手術から守る人生でした 『男の子なのに変だ』 くらいの馬鹿げた理由で摘出手術を迫られるこの世の悪意から卵巣を守り抜いたわたしは、つまりこの身体の真価を知っていた この身体はわたしではなく わたしから独立した、生きた生命体であること ならば相応の自由を与えるべきであること

いまは卵巣があたしの全身を統御している状態 いまここから振り返ると 出生時におちんちんが視認されたから男の子、という出来事は予め用意されたシナリオだった気がしてくる 卵巣に『絶対に摘出手術しないで!』と言われればあたしはそのとおりにするよね?その後の展開も予定どおりだったのでは?

あたしはあたしが実在することさえ実感できないから、あたし自身を主人公にした物語を書くことはできない でもいいじゃないか! あたしはあたしを譲る 主人公は卵巣💖 現代女性がいともたやすく摘出手術を選んでしまう卵巣を、あたしは命懸けで守り抜き、この子(卵巣)の運命を全うさせたのだ💥

人生の序盤から卵巣が話しかけてきて 『絶対に摘出手術しないで』 とか言ってるんだ 生き延びた卵巣は今では我が物顔で身体を支配してご満悦 まぁだから今後も女性化は進行するし 男尊女卑の抑圧を受けてないから この身体はますます大きくなるのかもしれない それにしても奇妙な人生だったねぇ

日々服用している女性ホルモンは エチニラ1+シテロン1/日 ホルモン剤の力で女性化するには これは圧倒的に少なすぎる分量 それにしては女性化は日々進行してゆき 肌の質感など昨年とずいぶん違う 薄着の季節、会社の制服にさえも肌着のように素肌が吸いつく 柔らかすぎて跳ね返せないのよ

医師の診断を受けていないし 今後も受ける気は無いから あたしの性分化疾患は“自称”だ たしかに卵巣はあるし ホルモンバランスの崩壊にさんざん悩まされたし 男性時代は女っぽくカマっぽく 女性化した今では男っぽくレズっぽく で?公的には男性のままだよ? ざまーみろとしか思わん💢💢

喉の奥の発声器官