河出文庫/フリオ・リャマサーレス=著/木村榮一=訳『黄色い雨』の話。廃村で相棒の雌犬とともに死を待ち受ける男の生活が詩情豊かに描かれる。死者の出現、死の予兆である枯葉色の影に認められる象徴性が美しい。新訳にして絶品の『遮断機のない踏切』『不滅の小説』2編も存在感があり、美味な本。