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花を贈る

女性が花を贈られて何故喜ぶのか私には良く判らないけど、喜んでもらえるからと機会があれば贈るようにしています。
「花なんか貰っても、持って帰って活けなきゃいけないでしょ。手間もかかるしお菓子とか食べられるものの方が良いんじゃないんですか?」と何人かに尋ねると、「お菓子も嬉しいけど、花は別。自分のためにわざわざ前もって買いに行って、丁寧に扱わないといけないものを持って来てくれる手間が、私を特別扱いしてくれてる感があっていいんや」と返ってきました。
なんと女性とはちょろいもんだと思ったものの、自身がモテた記憶が全くない所を鑑みると、女性は嬉しいと好きが別次元にある生き物なんだなと厳しさを感じました。そして、最近は「花よりAmazonカードとかの金券」と言われる事も増えて少し寂しく感じています。

贈り物は本人が喜ぶものが一番だとは思うのですが、花屋の保冷庫を眺めて気に入ったメインの花を決めて、こういう感じでとアレンジを指定するやり取りや、どんどん花が花束に変わっていく過程をのんびり眺めている時間も心地よいものだとも思っています。プリザーブドフラワーやソープフラワーで組まれた既製のアレンジメントは待ち時間もないし、萎れさせたり変色させたりする心配がなく、受け取った側も取り扱いに気を遣う必要もなく長持ちするので便利なんですが、何かが違うと感じてしまうのです。

今日は結婚記念日でしたので、妻に花束を贈りましたが、悲しいことにこの花束を買うために車で40分かけて花屋までいかないといけませんでした。地元の花屋が品揃えを減らして加工品や造花にシフトしていたり、廃業したりと私にとって風向きが良くありません。
昔は病院の近くには花屋と果物屋は必ずあったものですが、本当に見なくなりました。時代の変遷といえばそれまでですが、一抹の寂しさを禁じ得ません。

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