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withコロナが続く中、中国ブランドの売上がラッシュを迎えた。「資生堂」のような日本ブランドが取るべき行動は?

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。最近、新型コロナウイルス感染者の人数がだいぶ落ち着いてきたようですね。各日本ブランドのインバウンド売上が順調に進んでいたところに、日本の入国が制限されたことで、特に化粧品メーカーの売上は以前と比較して減少傾向です。

withコロナが続く中、海外工場の生産が中止されたことや、国際便の停止が原因で、海外商品が買いたくても買えない人が増えています。そんな中、中国ブランドの売上が急激に伸びていて、これまで日本ブランドに執着心を持っていた中国人消費者たちは「中国ブランド」へ心変わりしつつあります。

本日は、中国ブランドが流行る理由と、日本ブランドが今後取るべき行動についてお話したいと思います。

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中国ブランドが流行る理由

実は、新型コロナウィルスが流行る前から、中国の消費者たちは「中国ブランド」を受け入れつつありました。従来、中国ブランドが消費者に与えるイメージは、「安い」、「低品質」、「偽物」でしたが、近年、これらのイメージを覆すブランドが続々と誕生しています。例えば、「完美日记PERFECT DIARY」,「花西子」,「百雀羚PEHCHAOLIN」,「膜法世家(モーファシージャ)」等の化粧品ブランドは有名で、これらのブランドは主に「中国文化」をコンセプトにしています。過去の記事でもご紹介しましたが、中国の漢服文化の普及を背景に、「古代風」のコスメの売上が好調です。

※「花西子」は過去の記事で紹介しています。

また、「クロスオーバーコスメ(ブランド・コラボ)」も一時的に話題を集めていました。代表的なブランドは、中国で長年ミルクキャンディーを製造販売している「大白兔奶糖(White Rabbit Candy)」です。(※日本で言うとグリコのような食品メーカーです。)大白兔奶糖は「ミルクキャンディー味のリップクリーム」や「ミルクキャンディーの匂いがする香水」を発売していました。

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中国のコンサルティング機関の研究によると、中国の主な消費者は裕福な家庭に生まれた18歳~30歳の若者たちです。彼らの教育レベルは高く、インターネットをよく利用するため、好奇心旺盛で色々なものに興味を持つ性質を持っています。かつて調査を実施したとある某グローバル戦略コンサルティング会社は、1.3万人の中国人消費者を集め、「最も人気あるブランド」を選ばせた結果、TOP10位の内、中国のブランドは7つを占めていました。若者は新しいものへの興味が非常に高く、その結果新しい文化である中国ブランドを徐々に選ぶようになっています。

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中国ブランドは消費者に対して常に新しいプロモーションを仕掛けています。流行に敏感な若者の心を掴むため、今現在一番有力な方法は、「ライブ中継」と「芸能人やKOLの起用」です。最近ライブ中継でよく見かけるプロモーションは、「KOL+芸能人」の共同ライブです。観ている側からすると、ライブ中継に好きな芸能人が登場することで、親近感湧きやすく、購買意欲が高まります。中国ブランドはこうしたプロモーションに予算をかけて勝負しています。

また、「品質」にこだわる消費者に対して、中国ブランドは工場の生産現場をライブ中継する手法も多く見られます。「商品の斬新さ」、「消費者の趣味に合わせたプロモーション」、「品質の訴求」の3つのポイントが消費者を確保するカギではないかと思います。

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日本ブランドが取るべき行動

新型コロナウィルスの影響で、日本で買い物をする中国人はしばらくの間は見られないでしょう。もし、中国の消費者たちは中国ブランドに満足してしまったら、日本のインバウンド売上はどうなっていくのでしょうか?日本のブランドは、今こそ勝負の時だと思います。

日本に直接来なくても商品が購入できるように、日本ブランドは越境ECを始めるべきではないでしょうか?もちろん越境ECを始めたからと言って、必ず売上が回復するとは限らないです。日本に来られない分、直接商品を試すことができない消費者にとって、口コミやライブ中継が今までよりも大事になってきます。

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海外ブランドの商品が買えない=中国ブランドのチャンスになりますので、これまでの顧客が流れていかないように、日本ブランドは対策を考えるべきですね。

本日の記事は私個人的な観点が含まれているので、異なる意見を持つ方がいましたら、ぜひコメント欄にて意見交換できればと思います。気になることがありましたらぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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