地摊经济(屋台経済)とは?中国の屋台経済が復活!
皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。新型コロナウイルスの影響で世界経済は楽観視できない状況に陥っています。中国の失業者も大幅に増えました。中国の国家統計局のデータによると、2019年都市部の失業率が約5%—5.3%だったのに対し、2020年1月から3月までで6%になりました。そんな中、中国政府は失業者の生活問題を解決するため、「地摊经济(屋台経済)」を復活させました。本日は、「地摊经济」についてお話したいと思います。
「地摊经济」とは、屋台で商売をする経済形態のことを指します。これまで、「屋台」は環境や交通に悪影響ダメージを与えるため厳しく取り締まっていましたが、新型コロナウイルスをきっかけに「屋台経済」を推奨するようになりました。
では、なぜ中国政府は「屋台経済」を推奨したのでしょうか?
(一)失業問題を緩和するため
失業者が増える中、国民が「屋台」を出すことは「働き口」を増やすことでもあります。その結果、真っ先に「屋台経済」を実施した成都市は10万人ほどの雇用を生み出しました。
(二)生活費の節約
「屋台経済」の取締りが緩和されたことによって、農村地区の農民たちは都市に出稼ぎに出向き、新鮮な野菜や果物を「屋台」で販売するようになりました。価格はスーパーよりも安く、新鮮のため、消費者にとっては低価格で質のいい食品を買えるというメリットがあります。
(三)店舗の在庫処分に役立つ
「屋台」で売られている商品は基本的に実店舗やECショップよりも安いのが一般的です。シーズンが過ぎた服飾や傷ついてしまった商品など、在庫になった商品を「屋台」で販売することもあります。訳アリでも消費者が気にならなければ安い値段で買えるのは大きなメリットですよね。
(四)景気を回復させるため
景気を回復させるためには、消費者の購買意欲を高める必要があります。屋台の魅力はその安さなので、ついつい財布の紐が緩みがちになってしまい、気づかないうちに経済活動を活性化させています。
また、インターネットの普及により、屋台の様子をライブ中継で消費者に届けることもできるようになりました。ライブ中継をすることによって、より多くの消費者に自分の屋台の魅力を伝えることができ、売上にも繋がります。
ここ最近、ある「屋台」がネット上で話題になりました。それは河南省にある「孟婆汤(もうばスープ)屋台」です。
孟婆とは、中国の民俗宗教の女神です。地獄の出入口には「奈何橋」という橋が架かっており、孟婆はそのたもとにいます。彼女は「忘川河」の水に、酸・甜・苦・辣・鹹・澀・腥・沖の八味を混ぜ合わせたスープを作り、食した者は前世や冥界での一切の記憶を消されてしまい、生前の因縁や愛情や憎悪や対立などを全て忘れてしまいます。
性別年齢はわかりませんが、孟婆の格好をした屋台経営者が河南省に現れました。孟婆のマスクは近くで見ると相当怖いらしいです(笑)。ネット上でこの屋台が話題になり、「孟婆スープ」を飲むために訪れる人が多数いるようです。その理由は、新型コロナウイルスの影響で、家族や仕事を失った人が、嫌なことを忘れたいという思いで「孟婆スープ」をわざわざ飲みに行くようです。
以上、最近話題に上がり始めた中国の「屋台経済」のご紹介でした。「屋台経済」は失業問題を解決し落ち込んだ経済を立て直す手段です。また、ライブ中継やショートムービーが流行る今、屋台経営者は自分のがんばり次第で売り上げを伸ばすことが出来ます。コロナの影響で貧しい思いをした人に取ったら、まさに夢のような話ですね。機会があれば私も中国で屋台回りがしたいです(笑)!
気にあることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。
メール:hashimoto@enjoy-japan.jp
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