DaikiHashimoto

2022年よりデータサイエンティストとして活動中。 名古屋大学理学研究科にて博士課程修了、博士(理学)。 専攻は素粒子宇宙物理学

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    私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン

最近の記事

おたふくと冥王星と人生のリマインダー

おたふく風邪で丸3週間出席停止になった。 小6の時だ。 それまでこれといって風邪を引くこともなくほぼ欠席ゼロだった健康体だったから、突然目の前に新しい世界が現れたみたいだった。 この3週間の「冒険」の記憶は、風邪で寝込んでいる時にみる夢みたいに、当時の日常の記憶から不思議と浮き上がって折り合わない。 でも、ひょっとしたらそれはまだ続いているのかもしれない。 _________________ おたふく風邪の流行で僕のクラスで5、6人感染した。 でも、1週間以上休んでいた

    • メモ帳#08 - あそびと研究

      暦本さんの「妄想する頭 思考する手」の記事から続く。 ・「選択と集中」研究開発分野におけて悪名高い「選択と集中」というキーワード。 以下に僕の思うことをつらつらと書き下しておく。 この分野における「選択と集中」の本質的な問題は研究で「遊べなくなる」ことだ。 創造的かつ開放的であることは科学の発展にとって、何よりも大事なことだ。研究環境に心理的、時間的余裕がなくなるとどうしてもよりインパクトが大きく、クイックかつ現実可能性の高い(実際にはインパクトが大き"そう"でクイック"

      • ひとり遊びのススメ #妄想する頭 思考する手

         - 妄想と実体験の間を失敗しながら往復する 「もっと孤独になりたい」 暦本さんの著作「妄想する頭 思考する手」を読んですぐさまそう思った。 ここで言う孤独というのは、人間としての他者とコミュニケーションを取らないという意味に留まらない。非人間的な興味の対象と一対一の豊かで有機的なコミュニケーションを取ることまでを含んでいる。 どうしてそう思ってしまったのか? 何か精神的に疲れているのかと思われては事だ。 この辺りを寄り道しつつ、文章におこしていきたいと思う。 ___

        • 「ビスマスの半減期って何?」

          ある土曜日の昼時、友達と遅めのモーニングにでも行くかという話をしていた矢先、母から表題にある通りの何の脈絡もないLINEがきた。 面白いので記事にしてみた。 メッセージが来たのは、ほんとに前振りも何もなしだ。 普段からこうしたやりとりがあったわけでもない。 母がとりわけ科学に興味を持っているというわけでもない。 いろんなことに興味を持つこと自体は無条件で素晴らしいことだ。 下手にウィキペディアで情報を得ようとして、逆にわけわからなくなるくらいなら、質問者の様々な特性を考慮

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        記事

          メモ帳#07

          開田高原の記事を書いていた際に、途中で蛇足だということに気づき、即削除した文章を自分用にメモっておく。 ________ 1月の下旬、ほぼ徹夜の星空観望のために長野県の開田高原へ出かけた。 午後11時ごろに現地へ到着。 車を降りてすぐに、年に何度もない当たり日だと感じた。 風は全く凪いでおり、薄曇りさえない完璧な快晴。 日常と隔絶されたかのような、非現実感が主導する世界。 気温はゆうに氷点下だったが、鎌倉の中にいるかのような、静かで暖かい空気だ。 あたりには昨日か一昨日

          スマホで星空散策@開田高原

          凛とした凪、圧倒的な静謐。 宇宙と自分の境界が溶けていく、極めてボーダレスな世界。 開田高原に到着してすぐに撮影した一枚 (f/2.2, 30秒, 2.67mm, ISO 1600) 。僕の来た道を指し示すように堂々とした姿を見せてくれた北斗七星。早速の出迎えに感謝。 _________ 1月の下旬、ほぼ徹夜の星空観望のために長野県の開田高原へ出かけた。 午後11時ごろに現地へ到着。 車を降りてすぐに、年に何度もない当たり日だと感じた。 風は全く凪いでおり、薄曇りさえな

          スマホで星空散策@開田高原

          名古屋の空のまにまに

          !!CAUTION!! このエントリー中の写真を見る際には、画面の輝度をなるべくあげてご覧ください。 ________ なんとなしにスマホで夜空をとってみたら、予想外に星座がよく写ったので面白ついでに投稿した次第。 冬の星座の代名詞、オリオン座(写真右)と冬の大三角。 露光やシャッタースピードを調整して、なるべく肉眼の見た目に近づけた。 もっとも豪華で見つけやすい星座、オリオン座が名古屋の空でも存在感抜群。 そして写真いっぱいに映るのは、ほぼ正三角形の冬の大三角。 オ

          名古屋の空のまにまに

          メモ帳#06

          ふと思い出したように感じることがある _____ ・遊びがぬるい件 最近全力で遊んでない。これ普通? 何か特定の遊びがしたいわけではないけど、何か全力で体か頭を使って遊びたいと思う今日この頃。 例えばバーベキュー。 出来合いの材料を持ち寄るのはぬるい。 バーベキューコンロはいらない。炭も着火剤もNG。 海に繰り出して、魚を釣って、適当な石でいい感じの炉を作って乾いた木材を頑張って見つけてきて、適当に火を起こす。 晴れてれば虫眼鏡を使えばいい?曇ってたらどうしよう。木の

          メモ帳#05

          最低限の想像力を働かせろ足を骨折している人に向かって 「どうして50メートル10秒で走れないんだ、そんなの簡単だろ」 なんていう人いないわけで。 でも、心を負傷している人に向かって 「どうしてもっと頑張れないんだ、普通そんなのみんなやってる」 とかいう人がいるわけで。 こう言う人に向かって、 「最低限の想像力働かしてくださいよ、ほんとに」 って思ってしまうのは2段目の記述に該当するのかなー、なんて皮肉を考えたり。 これを見てくれている(かもしれない)仲間に断っておくと、

          メモ帳#05

          メモ帳#04

          読書メモ「銃・病原菌・鉄」 なぜメソポタミアで最初に農耕が始まったのか・地中海性気候 比較的乾燥しているため、狩猟生活から農耕生活に移行する動機が存在した。(もとから可食な動植物に恵まれた環境だとその状態を維持しようとするため、むしろそうした豊かな土地ほど農耕への移行は難しくなる) ・多くの優良かつ自家受粉する穀類が生育 年間の気候サイクルに適応したイネ科などの一年草が多く自生していた。そのため、初期の農耕に適した種を見つけることが他地域と比べ非常に容易だった。こうし

          メモ帳#03

          物理法則の在り処「幸運な宇宙」ポールデイヴィス著より ・なぜこの世界には物理「法則」が存在するのだろうか? 世界を規定する法が存在する理由を人間の存在を持ち出さずに(人間原理に頼らずに)説明できるのだろうか。それは科学の範疇だろうか。科学の範疇で扱おうとするとトートロジーに絡めとられるのだろうか。 ・なぜこの世界は数学によって記述されるのだろうか? 数学とはなんなのだろうか。数学で記述できる以上、その実存はこの世界の外に存在するのだろうか。それともあくまで数学という体系は

          メモ帳#02

          入浴はじめました最近新しい習慣ができた。一人暮らし初の入浴タイムの導入。 これまでは冬でもシャワーのみで済ませていた。 就寝1-2時間前に入浴を済ませると睡眠の質がよくなるという研究(*1)があるので、これが自分に効き目があるかどうか試したくなったというわけだ。 大体21時半くらいになると、いそいそと風呂の準備をする自分。 もちろん、高機能なバスユニットではないから全て手動。 初回にお湯がはるまでの時間を測っておけば、次からはタイマーをセットしてお湯を入れるだけだからなんと

          メモ帳#01

          Q: 今の時代、知識って必要? → 1周回って必要になった、という感がある 結局、面白い思考をする際に知識が必要不可欠 試行(思考)する際に知識がない場合のデメリット:1. 正しい情報を掘りあてるというアクションが試行(思考)の妨げになる サイクルを回してる時や思考してる時に、基本的な事項で戸惑って精神的な障壁になること夥しい、ような気がする。 2. 有機的な試行(思考)が非常に困難になる 知らないことを調べるには、それを知らないということを認識しないといけないが、そうし

          Q: なぜ人類の平和と安定的な発展のために活動しているのですか?

          A: 宇宙に生命の火を灯し続け、その存在に意味をもたらし続けたいから。_________________  人のためとか世の中のために献身的に活動する人は大勢いて、その動機は様々だ。多くの場合、出自や幼少期・思春期の体験などの個人的な経験が元になっていたり、大成してからそうした活動に深い意義を見出す場合も多いかもしれない。  しかし、中には文字通り宇宙スケールの想像と衝動が活動原理になっている場合もあるようだ、という話。 _________________  日本であま

          Q: なぜ人類の平和と安定的な発展のために活動しているのですか?

          「シン・ニホン」から考える

          以下は、「シン・ニホン」読了に際した備忘録だ。 。。。訂正。。。 備忘録というのは嘘ではないが、なんというか、気恥ずかしいが、個人的な決意表明文である。もし、暇を持て余していたら読んで見てもいいかも。 ______ 「シン・ニホン」を淡白に一言で表せと言われれば「日本の人材育成・運用について課題の指摘から提言までまとめた本」ということになるだろう。本書の副題に「AI×データ時代における日本の再生と人材育成」と振られている通り、AI×データ時代における日本の現状や課題の確認

          「シン・ニホン」から考える

          ランニング落書き帳#01-地元を走る-

          ランニングを出汁に、次のテーマを頭の片隅に置きながら書いてみる。 ・非日常の中に日常を持ち込む ・絶対的な基準を用意して未知の尺度を測る まずは、そういえば何も基準を持たないで知らない土地に出かけることってなかなかないよなぁと思いつつ。 _________ 僕はよく旅先でゲームセンターに行く。これは第一に気分を落ち着けるためだ。どうしても自分の知らない場所に行くとテンションが変に上がってしまう。ゲーセンにはその緩衝材として機能してもらうことにしている。 僕は高校時代か

          ランニング落書き帳#01-地元を走る-