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2019年、インディーロックの最高峰 Bon Iver / i, i

どうも。神保町の音楽LOVERのGです。

突然ですが、みなさんは名前の最初に“Bon”がつくミュージシャンは?と聞かれたら何と答えるでしょうか?

おそらくは、日本国民の大半はこう答えるでしょう。

“Bon Jovi”

しかし、2019年現在、特に欧米を中心とした現役ポップミュージックLOVER界隈では、こう答えるのが通例。

“Bon Iver”


ルックスではBon Joviに完敗ですが(笑) Bon Iverが生み出す音楽の完成度は現行ポップミュージックのなかでもトップレベル。

先月9月にリリースされた4枚目のアルバム『i, i』は彼らの音楽活動のひとつの集大成となるとても素晴らしい内容に仕上がっています。

Bon Iver(ボン・イヴェール)はバンドではあるものの、厳密にはジャスティン・バーノンのソロプロジェクト。

2008年にデビューアルバム『For Emma, Forever Ago』をリリース。全米をはじめ各国で売り上げ、評価ともに順調なすべりだしを飾る。

そして2010年、あのKanye Westの大名盤『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』でフィーチャーされたことでより広く世間に認知されるようになります。

その翌年にリリースされた彼のセカンドアルバム『Bon Iver』は主要音楽メディアからも大絶賛で迎えられ、一躍インディーロックシーンの超重要人物として位置づけられるようになります。

2016年には実験的な電子音を取り入れた大傑作『22, A Million』をリリース。世界各国で大絶賛で迎えられる。

そして2019年、3年ぶり待望の最新作が『i, i』なのです!

実はBon Iverの過去3枚のアルバムにはそれぞれ『For Emma, Forever Ago』は冬、『Bon Iver, Bon Iver』は春、『22, A Million』は夏と、四季をテーマにした音像やアートワークが施されており、今回の『i, i』は最後の季節❝秋❞を感じ取れる作品に仕上がっているのです。

エネルギーに満ち溢れた夏の季節から、徐々に涼しくなりセンチメンタルな気分と共に感性が鋭くなっていくのを実感するこの季節にぴったりの、繊細さと力強さを兼ね備えた美しい楽曲群と音像はさすがBon Iverといったところ。

こんなにむさ苦しいおっさんが作ったとは到底思えないほどの、美し過ぎる作品は2019年のポップミュージックシーンの中でも重要作になること間違いないでしょう。

見た目だけで判断しないで騙されたと思ってまずは一度、Bon Iverの音楽に触れてもらいたいと切に願っております。

最新作『i, i』より

本格化してくる、これからの秋の季節におススメです!

神保町で働く音楽好きによるディスクレビューなど。 洋・邦、ジャンル、年代関係なく、グッときたものを縦横無尽に駆け巡ってご紹介していきます。