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ドラマ「パーフェクトワールド」#4 をみて車椅子当事者が思うリアル /2019.5.14放送分※ネタバレあり
こんにちは。
橋口竜河と申します。
さて、今週もやります。
ドラマ「パーフェクトワールド」の感想ブログ。
前回の記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました!
今回はそれぞれが本音を覗かせる大切な回。
感想としてそういったところも書いていこうと思います。
前回の記事→ドラマ パーフェクトワールド第3話 感想の記事※ネタバレあり
それでは今回のTOPICS.
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TOPICS
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◎ドラマ「パーフェクトワールド」とは
✏第4話PR映像
✏第4話のあらすじ ※公式サイトより引用
◎今回書きたいこと
✏筆者が感じた3つのリアル
①ふとしたときに障害を実感する
②周りの人の冷たさが身にしみる
③障害を乗り越えるとは?
①ふとしたときに障害を実感する
1.症状が現れたとき
2.通院シーン
②周りの人の冷たさが身にしみる
-周りの何気ない視線
-気にかける素振りもなく通り過ぎる
③障害を乗り越えるとは?
1.前向きと思われがちな言葉
2.乗り越えるというプレッシャー
3.所詮障害者
《あとがき》
1.今回の純粋な感想
2.第4.5話 チェインストーリー
3.第5話のPR映像
✏第4話PR映像
✏第4話のあらすじ ※公式サイトより引用
樹の生活をもっとサポートしたいと考えたつぐみは、毎日仕事帰りに樹の家へ。「毎日来てくれなくてもいいんだよ」と気遣いを見せる樹に対し、「会いたいから来てるの」と答えるつぐみだったが、冷蔵庫に葵が作った惣菜を見つけてしまい、思わず嫉妬してしまう。
さらにつぐみは樹に内緒で介護の勉強を始めていた。連日深夜まで猛勉強する姉を見たしおり(岡崎紗絵)は尽くしすぎだと、あきれ気味。見かねた洋貴も介護セミナーを終えたつぐみを食事に誘うが、お互いを意識する2人の間には、気まずい空気が流れ…。
パーフェクトワールド 番組HP
https://www.ktv.jp/perfectworld/index.html
✏筆者が感じた3つのリアル
①ふとしたときに障害を実感する
1.症状が現れたとき
2.通院シーン
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①-1. 症状が現れたとき。
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物語としては脊髄損傷のこともあり、幻肢痛が取り上げられてました。
動かなくなった部分、失ってしまったところで脳の錯覚によって起きるもの。
私自身、幻肢痛の症状はありません。
私は脳性麻痺を患い、足が不自由なタイプです。
脳性麻痺といえど幅が大きいのでなんとも言えませんが細かく言うと、
両膝屈曲拘縮や、脳波的な問題か。たまにけいれんを起こすこともあります。
けいれんは薬によるセーブで小2以降もう、15年くらいは症状はありません。
なのであまり障害を意識する機会というのは少なくなりましたが
やはり、当時は小さいながらけいれんというコントロールが効かないものに対して恐怖を覚えていた事はありました。
やはりそういった症状が出てしまうと障害があるということを嫌でも認識しなくてはいけなくなるものです。。。
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①-2.通院シーン
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晴人が怪我を追ったときの通院シーン。
こちらは義足ですが、やはり怪我のときに意識してしまうのもあるなと感じます。
言ってしまえばですが。。。
こんなんじゃなければ通院に時間を取られることもなければ無理やり意識させられることもない。きっと。
《うまく行動できない》
そんなもどかしさというのがあるのだろうと思いつつ見ていました。
✏②周りの人の冷たさが身にしみる
-周りの何気ない視線
-気にかける素振りもなく通り過ぎる
晴人が階段から足を踏み外してしまい、義足を見られまいとかばうシーン。
いつもはただ、何があったのか?という目線で気になって見るんだろうと思える
そんな他人の目線も。どうしても冷たく映ってしまうもの。
なんなのあれ?そういう言わんばかりの
自分には関係ない。関わりたくない
まるで声にして発せられているかのような視線を浴びせられる。
多分、何もなかったら笑ったり、水に流せると思う。
でもそれと同じく
どう声をかけていいのかすらわからないのかもとも思ったりする。
正直、あれってなんだろうとも思う。
そうした見て見ぬふりが「障害者は無理」と言われるよりも一番酷いと私は思う。
無理にとは言わないけどたった一言。
大丈夫ですか?
この一言があるだけで、不安な思いは解消されるんだろうなと思いながら
関わらないということにおいては
妙な連帯感を発揮するのはどうなのかなと思います・・・
✏③障害を乗り越えるとは?
1.前向きと思われがちな言葉
2.乗り越えるというプレッシャー
3.所詮障害者
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③-1.前向きと思われがちな言葉
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障害を乗り越える
やはり、よく言われるし、使われる言葉だとも思います。
素直にハンディキャップをもろともせずに自分らしく生きること。がすごいこと
そう思われているからでしょうか?
私自身も前向きな言葉だとは思います。
しかしながら、同時に。
軽々しく言ってるように聞こえてしまう
こう思ってしまうのです。
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③-2.乗り越えるというプレッシャー
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障害を乗り越えるという言葉によって本音をさらけ出した晴人。
正直、障害を乗り越えるってなんなんだろう?と思ってました。
私は樹や晴人と違って中途障害者ではありません。
たまたま、周りと比べて成長が遅いことから発覚まで至りました。
障害者手帳を持ったのも2歳くらいのときです。
記憶自体はそんなにないのでおそらく生まれたときからの障害だと私は思ってます。
物心ついたときにはもう人とは何かが違うと思っていたし、幼少期から小学校くらいまでは
どうして人と違うのか?
そんなことを考えていたのだと思います。
私自身、健常者の弟がいたりで、何かと無意識のうちに比較をしていたのかもしれません。
そんな私だからこそ、最初からずっと障害だからこそ思うこととしては
乗り越えたから何?乗り越えた先に何があるの?
そもそも乗り越えるって何?
ということは正直思ってます。
今となっては、私にとってのスタンダードは障害があることになってしまって
乗り越えるだとかどうこう思わなくなりましたが、
障害を乗り越えるという言葉自体に違和感を覚えている部分はあります。
結局、障害を乗り越えるという言い回しは
障害を患ったことない人がどう気持ちを前向きに捉えてほしいのか
考えて作った言葉だと思っています。
ただ、乗り越える先が見えていない方にとっては
ただのプレッシャーにしかならない
と思います。
何を持って乗り越えるなのか。結局は付き合っていかなきゃ。
ただそれだけで障害者には変わりない。
私も障害を負わなければ会っていなかった人もいると思います。
たくさんの優しさに触れることができているのも
ある意味、障害があるからなのかもしれません。
ただ、私も障害がなく自由に生きたかったとはおもいますね。。。
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③-3.所詮障害者
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晴人が放った言葉の一つですね。
確かに健常者とは同じくできないというのはあると思います。
障害を持っていることに変わりはない。
生活をともにしなければならない。
車椅子や杖やら義足やら
障害者という事実は変わらない。
ということ。
あと一つ、ヘルパー長沢さんの樹への支え方に関して違和感を持った部分。
こちらは長沢さんがつぐみに対して話をしていたシーン。
彼は孤独で辛くてきっとこの先ももがき続けるから。
それが障害を背負った人の運命だから。
ヘルパーである人にも関わらずそう言ってしまうんだなと思いました。
”それ”が障害を背負った人の運命だから。
そうか、長沢さんでさえ、そう思っていたのかと少し悲しい気持ちになりました。
それこそ、好きで障害を背負っていることもなければ運命と片付けてしまう・・・
ヘルパーであるからこそ、そうであってほしくなかったし。
運命って誰が決めたんだろうなとふと考えました。
✏あとがき
1.今回の純粋な感想。
やはり、樹とつぐみだけではなくて是枝くんやしおり。
はたまた、長沢さんまで。
一言に障害と言っても捉え方ももちろん違うし、やはりその人がどう障害を負うことになったのか。
どうやって過ごしてきたのか。
現実を受け止めてきたのか。
ということがよく分かる回でした。
やはりつぐみはそばから支えたいとも思っていたり、
是枝くんはきっとつぐみばかり大変な思いをしてほしくないということだろうし、
しおりは多分、理解をしていく難しさをわかっているんだろうなと思いました。
でも、これは付き合えないって言っている以上。
更に辛くさせているだけな気がする・・・
せめてもの、ありがとうなんだろうけどね。
その優しさが痛いってこともある
晴人は今後どうしていくのかも進展が気になります。
そして何より、ふたりの引き裂かれる運命・・・
また、障害を責めてしまうんだろうな。
きっと周りがどうするか、そこからどう影響するか。。。
次回の5話も楽しみに待ちたいと思います。
今回はここまで。
今回も最後までありがとうございました!
2.第4.5話 チェインストーリー
3.第5話のPR映像
✏筆者プロフィール
橋口竜河 (はしぐちりゅうが)
1996.02.02 生まれ 神奈川県出身
車椅子での生活をしながらシンガーソングライターとして活動している。
《ハートフルシンガーソングライター》として心情に嘘のない歌を歌い続ける。
過去には自主企画ライブを開催し、ライブオーガナイザーとしての経験もある。
配信Single《ガーネット》がApple Musicをはじめとする各種音楽配信サイトにて配信中!!
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