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ドラマ「パーフェクトワールド」#3 をみて車椅子当事者が思うリアル /2019.5.7放送分※ネタバレあり
こんにちは。
橋口竜河と申します。
さて、今週もやります。
ドラマ「パーフェクトワールド」の感想ブログ。
前回の記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました!
今週はGWを挟んだこともあり、
私としてもとても待ち遠しく、また、これまでとは違い視点も変わるので
周りがどう動くのかというので楽しみにしてました。
前回の記事→ドラマ パーフェクトワールド第2話 感想の記事※ネタバレあり
それでは今回のTOPICS.
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TOPICS
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◎ドラマ「パーフェクトワールド」とは
✏第3話PR映像
✏第3話のあらすじ ※公式サイトより引用
◎今回書きたいこと
✏筆者が感じた3つのリアル
①障害がわかったときの反応
②ヘルパーの実情
③気を使われることについて
①障害がわかったときの反応
1.障害があると知ったとき
2.障害者と一緒になると大変という考え方
②ヘルパーの実情
1.異性のヘルパーが付くこと
2.なぜあそこまで肩入れするのか?
3.心を痛めてしまう優しさ
③気を使われることについて
1.意外と本人はケロッとしている
2.サポート側は必死になってしまう
《あとがき》
1.今回の純粋な感想
2.第3.5話 チェインストーリー
3.第4話のPR映像
✏第3話PR映像
✏第3話のあらすじ ※公式サイトより引用
迎えたゴールデンウィーク、つぐみとしおりは樹の車で長野へ帰ることに。その車中、しおりは、つぐみが樹と付き合っていることを父・元久(松重豊)が知ったら…と懸念するが、つぐみは市役所の福祉課に勤めていた父なら応援してくれるはずだと楽観的。とりあえず、今回は両親へのあいさつは見送ることにした2人だったが、実家に到着すると、元久と鉢合わせ。樹は窓を開けてきちんとあいさつするが、元久は、車から降りなかった樹を礼儀知らずだと一刀両断。その言葉にひっかかった、つぐみは思わず、樹が車いすに乗っていることや、最近付き合い始めたことを打ち明ける。すると、しおりの予想通り、元久は大激怒。母の咲子(堀内敬子)もまた、つぐみの将来を心配する。
東京へ帰ってくると樹の部屋にはヘルパーの葵(中村ゆり)がいた。つぐみを見るなり、明らかに顔を曇らせていく葵。樹の苦悩を見てきた葵は、付き合う覚悟ができているのか、つぐみに強く詰め寄っていき…。
パーフェクトワールド 番組HP
https://www.ktv.jp/perfectworld/index.html
✏筆者が感じた3つのリアル
①障害がわかったときの反応
1.障害があると知ったとき
2.障害者と一緒になると大変という考え方
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①-1. 障害があると知ったとき
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レンタル彼女のバイトで晴人と知り合い、デートをする2人だが。。。
晴人が義足であるということを知ったしおり。。。
無理。。。
この言葉が一番、リアルにシンプルにダメージを受ける言葉なんです。
やっぱり、どれだけ近づいて仲が良くなったとしても
これで一気に現実に引き戻されてしまうし、
一番障害があることを恨んでしまう言葉なのです。
もちろん、受け止められないという感情があることは理解できるんですけどね。
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①-2. 障害者と一緒になると大変という考え方
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川奈姉妹がゴールデンウィークの帰省で実家に帰った際に
樹と一緒にいることをよく思っていないお父さん。
その中で親同士で話をしていたときのシーンでお父さんが口にした言葉。
障害者を支えることがどれだけ大変か分かっているのか!
確かにこの考えはあると思う。
実際、付き合う付き合わないに関わらず
障害者を支えていくのは大変
という考え方があることを。
確かに、簡単ではないと思っている。でも障害を持っているからこそ、
見える価値観もあると思っているから大変なだけではないとも思う。
まあ、これは障害者側の意見でしかないから、
実際、障害のある人と接してどうなのか、は知りたいなと思ったりしてます。
✏②ヘルパーの実情
1.異性のヘルパーが付くこと
2.なぜあそこまで肩入れするのか?
3.心を痛めてしまう優しさ
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②-1. 異性のヘルパーが付くこと
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これはヘルパーを利用している友達を見ていて感じる部分はあるのですが、
異性のヘルパーが付くことは優先順位としては低い
というのが、本当のところです。
最たる例なのが排泄処理だとかそういった部分ではいくらヘルパーであれど
まず、同性の方から候補に上がりますし、
同性の方が理解しやすいということもあるのだと思います。
ただ、看護師となると話は変わるので
今回の設定における【元看護師、現在はヘルパー】というのは
上手いところを突いているというように感じます。
でも、樹の場合に関しては身体の自由が時に効かなくとも
第一話でこまめにトイレに行くと言ったセリフがあったように
一人で出来てしまうということを考えた場合には異性のヘルパーが付いていることにも納得がいきます。
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②-2. なぜあそこまで肩入れするのか?
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もし、ヘルパーの葵さん(中村ゆりさん)が前職が看護師ではない
「普通のヘルパー」だった場合なら感じる違和感がもう一つあります。
ヘルパーは利用者に厳しくものを言える立場ではないよね?
という部分です。
劇中では、樹に厳しくぶつかる葵の姿が映し出されていますが、
ヘルパーのお仕事はあくまで
利用者のサポートをすることによって一人では得られない幸福を提供する
というのが主軸だからです。
移動ができないけれどサポートがあったことでいきたい場所に行けた。
とか、利用者に良い時間をいかに過ごしてもらうようにサポートするか。
というのがヘルパーの本来の役割です。
なので諭すことはあったとしても
真正面から言えるヘルパーは少ないのだと思います。
お友達のヘルパーさんから言われたのは
私はその時間を楽しんでもらうことが仕事だから強く言いたくても言えない
と、おっしゃっていたことがありました。
しかしながらあくまで樹と葵の関係が成立しているのは
障害受容から社会復帰までを見ている。
単に手助け / サポートでは表せない。
二人三脚の部分があったからのように思います。
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②-3. 心を痛めてしまう優しさ
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障害を追って間もない頃、下半身不随で出来ないことが増えることに絶望する樹に
声をかける葵。
絶望のなか、自らを絶とうとする樹が
身体が動かないため、頼んでしまうシーン。
よくも赤の他人にそんなこと頼めたね、図々しい。
最初こそ、強い口調で返す、葵だが、
あなたはまだ喋れるじゃない。
目だって見えるし、耳だって聞こえる。手だって使える。
死ぬのはできること全部試してからでも遅くないじゃない!
それでも死にたいっていうなら勝手にして。私は手伝わないけど。
ひとつひとつ、できることを伝えた上で、それでも辛いのを覚悟で突き放す。
見ていてすごい人だなって。
心を痛めながらも、優しさが染みてきたような気分でした。。
そういえば、私を信じてくれてた人もいたなあ。としみじみ思い出しながら。。
✏③気を使われることについて
1.意外と本人はケロッとしている
2.サポート側は必死になってしまう
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③-1. 意外と本人はケロッとしている
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やはり、当事者としては慣れてしまっているので
また、やってしまった。くらいの温度感だったりします(笑)
樹のセリフの温度感や介助のお願いの迅速さからみて本人はたいしたことないと思っているのかもしれないですね。
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③-2.サポート側は必死になってしまう
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とはいえ、慣れない方からすると助けてあげないといけない
どうしたらいいのかといった不安もあることと思います。
自力で少しでも動けている人は何も心配いりません。
サポートのハードルは低いと思います。
自力で動けない人は少しハードルが高いかもしれません。
ただ、車椅子転倒などに遭遇した時に、一番意識してほしいのがこれです。
声を掛けて返事が返ってくるかどうか
返事が返ってきたら会話をしながらサポートを。
そうでなければ様子をみて緊急性が高いかを見る。
病院の搬送が必要かどうかは様子を見ていたらわかると思います。
なので必死になってしまう前に現状を見るのは大事な気がします。
もしかしたらサポート側と当事者の温度感こそ、
障害者を支えるのは大変だという考えの正体なのかもしれません。
✏あとがき
1.今回の純粋な感想。
今回は樹とつぐみの素敵なシーンを見て、キュンとしながらも
周りの目線からの《現実》が見えてきて
好きだけじゃどうにもならないことも出てくるよ。
その言葉にどうしても不安を覚えてしまいました。
それぞれが、別の角度から描かれる障害の捉え方。
ラブストーリーとしても癒やしとはなっておりますが、
毎度、樹目線に感情移入してしまう私としては
毎回、つぐみの一生懸命な優しさが辛いです・・・
人を好きになるのに障害があるとかないとか関係ないよね?
その時のつぐみの芯の強さ、好きです。
長くなりましたが、今回はここまでです。
今回も読んでくださりありがとうございました!
2.第3.5話 チェインストーリー
3.第4話のPR映像
✏筆者プロフィール
橋口竜河 (はしぐちりゅうが)
1996.02.02 生まれ 神奈川県出身
車椅子での生活をしながらシンガーソングライターとして活動している。
《ハートフルシンガーソングライター》として心情に嘘のない歌を歌い続ける。
過去には自主企画ライブを開催し、ライブオーガナイザーとしての経験もある。
配信Single《ガーネット》がApple Musicをはじめとする各種音楽配信サイトにて配信中!!
公式サイトはこちら