TA-4.2.6 (K2)移植性テストでのテストアナリストの役割について、対象となる 欠陥を識別する役割を含めて説明する。
移植性テスト
移植性テストは、ソフトウェアコンポーネントまたはシステムが、新規インストールまたは既存環境から意図した環境への移植にどれだけ適しているかを検証するテストです。
設置性: 新しい環境にソフトウェアをインストールできるかどうか
環境適応性: ソフトウェアが新しい環境で動作するかどうか
置換性: 既存のソフトウェアを新しいソフトウェアに置き換えることができるかどうか
リスクを識別しテストケースを設計するタスクは、テストアナリストとテクニカルテストアナリストが協力して作業する。
設置性テスト
設置性テストは、ソフトウェアのインストールおよびアンインストールプロセスを検証するテストです。対象となるのは、ソフトウェア自体と、インストールおよびアンインストールの手順書です。
テストアナリストの役割
テストアナリストは、以下の点に焦点を当ててテストを実施します。
様々な構成でのインストール: テストアナリストは、様々な構成でソフトウェアが正常にインストー ルできることを確認します。構成可能なパラメータが多い場合は、ペアワイズ技法を用いてテストケ ースを効率的に設計します。
手順の正確性: テストアナリストは、インストールおよびアンインストールの手順書が正確であるこ とを確認します。
機能適合性: テストアナリストは、インストールおよびアンインストール手順後に機能適合性テストを実施し、手順による欠陥 (不正確な構成、機能不全など) を検出します。
使いやすさ: テストアナリストは、インストールおよびアンインストール手順書が使いやすいかどう かを検証します。具体的には、手順説明が分かりやすく、ユーザーに適切なフィードバック/エラーメ ッセージが表示されることを確認します。
欠陥の識別
インストールエラー: ソフトウェアが特定の構成でインストールできない。
アンインストールエラー: ソフトウェアが完全にアンインストールできない。
機能不全: インストールまたはアンインストール後にソフトウェアが正常に動作しない。
手順書の間違い: 手順書が不正確または不完全である。
使いにくさ: 手順書が分かりにくい、またはユーザーに適切なフィードバック/エラーメッセージが表 示されない。
環境適応性テスト
環境適応性テストは、意図したすべての環境でアプリケーションが正しく機能することを確認するテストです。対象となる環境には、ハードウェア、ソフトウェア、ミドルウェア、オペレーティングシステム、クラウドなどがあります。
テストアナリストの役割
テストアナリストは、以下の役割を担います。
対象環境の識別: サポート対象のOSバージョン、ブラウザバージョンなど、意図するすべての環境を 特定します。
テストケース設計: 識別した環境の組み合わせをカバーするテストケースを設計します。
テスト実行: 環境内に存在する様々なコンポーネントを動かす機能適合性のテストケースを選択して 実行します。
欠陥の識別
特定の環境でのみ発生する機能不具合
異なる環境間で動作が異なる問題
置換性テスト
置換性テストは、システム内のソフトウェアコンポーネントやバージョンを別のものに置き 換える能力に焦点を当てたテスト手法です。これは、モノのインターネット(IoT)のよう な、ハードウェアデバイスやソフトウェア環境の頻繁な置換が起きるシステムアーキテクチ ャにおいて特に重要になります。
テストアナリストの役割
置換性テストは、機能統合テストと並行して、テストアナリストが実行します。
欠陥の識別
新しいコンポーネントがシステムと互換性がない。
バージョンアップ後のソフトウェアが期待通りに動作しない。
練習問題
Question #33 (1 Point)
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストアナリスト
Version 3.1.1.J03