TA-1.2.1 （K2）対応するソフトウェア開発ライフサイクルモデルに応じて、テストアナリストが関与するタイミングとその関わり方がどのように異なるのか、またその理由を説明する。
シーケンシャルモデル(V字モデル)
テストアナリストは、テスト計画、テスト分析、テスト設計、テスト環境構築、テスト実行、テスト完了活動に段階的に関与します。
テスト活動は、システムテストレベルで開始されます。
テスト計画はプロジェクト計画と同時に開始し、テスト完了までモニタリングとコント ロールを行います。
テスト分析・設計は、システム要件仕様、システム・アーキテクチャ設計仕様、コンポ ーネント設計仕様などのドキュメントに基づいて行います。
テスト環境構築は、システム設計時に開始する場合もありますが、大部分はコーディング・コンポーネントテストと同時に開始されます。
テスト実行は、テスト開始基準を満たした後に開始し、システムテスト終了基準を満た すまで継続します。
イテレーティブモデル・インクリメンタルモデル
テスト活動は、イテレーションごとに縮小セットを使用して行われます。
テスト分析、設計、実装、実行をイテレーションごとに実行し、ハイレベルの計画作業 はプロジェクト開始時のみ、完了タスクはプロジェクト終了時のみ実行します。
アジャイルソフトウェア開発
テストはプロジェクト開始時点から行われます。
テストアナリストの役割は明確に定義されないことがあり、包括的なテストドキュメン トを作成することは少ないです。
日々のコミュニケーションは手短かつ頻繁に行われます。
テストはプロジェクト全体を通して行われ、テストアナリストのタスクはチームが行う ことが期待されます。
ハイブリッドモデル
V字モデルのアプローチを組み合わせたイテレーティブ/インクリメンタル開発など、 様々な形態があります。
テストアナリストは計画および設計の一部分に関与し、イテレーティブ/インクリメン タルな活動中に、より相互作用的な役割へと変わっていく必要があります。
関与するタイミングと関わり方が異なる理由
各SDLCモデルにおけるテスト活動の性質と目的が異なるためです。
シーケンシャルモデルは、事前に定義された計画に基づいてテスト活動を行うため、テ ストアナリストは計画段階から関与する必要があります。
イテレーティブモデル・インクリメンタルモデルは、段階的に開発を行うため、テスト アナリストは各イテレーションごとに必要に応じて関与します。
アジャイルソフトウェア開発は、頻繁な変更に対応するため、テストアナリストはプロ ジェクト全体を通して関与し、チームと密接に連携する必要があります。
練習問題
Question #1 (1 Point)
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストアナリスト
Version 3.1.1.J03